研修医の声

永山 理恵 / 自治医科大学 

研修医の声

私は自治医科大学で初期研修後、元々興味を持っていた神経内科を考えて卒後3年目も内科研修していたのですが、やはり外科がやりたいという気持ちが強くなり、卒後4年目で当教室の門を叩きました。それから2年間大学内の様々な分野のチーム(てんかん外科、腫瘍、血管内、小児)で研修し、現在、卒後6年目で関連病院での研修が始まったところです。

当教室で研修を始めたのは、やはり、初期研修中の指導医の先生の影響が強いと思います。

脳神経外科への入局を公言していなかった私にできるだけ多くの手技や手術をさせようと配慮頂き、脳神経外科の分野は多岐にわたり選択肢も多いのでおいでといって頂きました。入局後もその熱心な指導体制は続いており、偏りなく各専門の指導医がいる当院ならではの幅広い症例を経験し、最初のお誘いの言葉は本当だったと実感しています。

手術では術中の手術手技の指導はもちろん、術前後のカンファレンスでそのプレゼンテーションを含めて検討点を指導頂いています。また、日々の一般診療でも困った症例は気軽に相談できる体制になっており、救急では当院は周辺病院が限られている関係で一般的な脳出血や外傷も搬送され、忙しいこともありますが、色々と経験が積めて充実しています。

また、初期研修に関しては自治医科大学の研修医は栃木県出身の数人を除いて全員が他大学卒業者で同じ状況なので、入るのに敷居が低いと思います。また、当院の指導体制には定評があり、様々な科を研修した私からみても、どの科の先生も指導熱心で尊敬できる方ばかりで、ここで研修してよかったと思っています。

是非、自治医科大学で初期研修をして頂き、その中で脳神経外科も研修してみて下さい。また、他病院で初期研修された方も、色々な経歴の方が集まっている医局ですので、気兼ねなく是非いらっしゃって下さい。ここで働きたいと思われるような経験がきっとできると思います。

佐藤 信 / 自治医科大学 

研修医の声

私は自治医科大学脳神経外科に入局し1年半になります。

入局後1年間は脳外科一般を研修し、その後半年は脳血管内治療部をローテートし、現在はとちぎこども医療センター小児脳神経外科をローテートしています。

当院は大学病院であり、規模の大きな小児病院も有していますので、難易度の高い脳腫瘍や、各科の連携が必要な複雑な症例、てんかん外科や定位脳手術をはじめとした機能的外科、小児脳神経外科、高度な脳血管内治療など、いわば大学病院にふさわしい症例が充実しています。

半面、当院は3次救急病院であると同時に、近隣の患者さんがウォークインで受診される、地域に密着した病院という側面も有しており、脳卒中を中心とした、いわばコモンな脳外科疾患の症例を経験する機会も充実しています。こうしたある種、大学病院と市中病院の「いいとこどり」が、自治医科大学脳神経外科での研修の魅力と考えます。

また、当科は手術症例豊富な関連病院も複数有しており、専門医取得前に1年程度医員として派遣されることが通例となっていますが、研修を終え、帰局された先輩方は、関連病院での充実した研修で、手術と診療技術を大幅に発展されて戻って来られますので、関連病院での研修も楽しみです。

脳神経外科への入局を考えられている方、興味を持たれている方、充実した研修プログラムを有する自治医科大学脳神経外科での研修をお勧めします。ぜひ見学にいらしてください。

瀬尾 恭一(朝日町立病院内科) / 自治医科大学

私は、自治医科大学(以下自治医大)を卒業し、出身である山形県に戻り臨床研修を行いました。自治医大の卒業生は出身県に戻り、地域医療を行う義務があるのですが、縁あって研修中に脳神経外科の道を志し、3年目は地域医療を行った後、4.5年目に山形県立中央病院の脳神経外科で専門研修を行いました。本来であれば6年目からはまた地域医療に戻らなければいけなかったのですが、恵まれたことに周囲の理解もあり、1年間自治医大の脳神経外科にて専門研修をさせていただきました。県立中央病院での2年間の研修では脳卒中や外傷を主に経験していましたが、小児や脊髄外科、てんかんや機能外科などの経験はあまりなく、これらの症例が多く集まる自治医大での研修をさせていただいたことはとても大きな意義がありました。特に小児脳神経外科分野に興味があったため、五味教授の小児チームで1年間小児脳外科を中心に研修をさせていただきました。小児分野は他科と連携することも多く、小児科をはじめとした様々な先生と関わりを持てたことも大きな経験となりました。また小児の分野以外でも、自治医大は幅広い脳外科疾患群に対応するため、専門医に必要な症例数を十分に経験することができました。

また学会発表なども細かくご指導いただき、脳外科医としての知識や技術だけではなく、学術面でもたくさんの経験をさせていただきました。

自治医大での研修のおかげで平成27年に専門医試験を受験することが可能となり、脳神経外科専門医取得を果たすことができました。また、自治医大での研修を通じて、脳外科に限らずたくさんの仲間もできたことは私の人生の宝です。

現在はまた地域医療をしながら、脳神経外科医としても入り口に立ったばかりですが、今後も患者さんの為に精進重ねていきたいと思います。

内山 歩 / 自治医科大学 

脳神経外科での研修は、初期研修修了の締めくくりの3か月でした。私の場合は、初期研修終了後に呼吸器内科を専攻することを決めたうえでの研修となりました。呼吸器内科領域で多く診る肺癌は転移性脳腫瘍の約半数を占めます。放射線治療や外科切除を含めた転移性脳腫瘍の診療、脳卒中の診療などを勉強することを自分の目標に掲げ研修しました。

指導医の先生方には熱心に指導していただき、さまざまなことを研修しました。脳腫瘍一つにしても、診断のための生検、放射線治療、外科的切除など病変の部位や機能予後、EBMに基づいて治療方針を十分に検討し、3Dモデルの作成やナビゲーションシステムを使った手術、術後の合併症の管理を含め、一つ一つの症例にチームの一員として診療に携わりました。その他、血管内治療や小児脳神経外科の手術も盛んに行われており、疑問点はたとえ基本的なことでもその都度質問し、解決することのできる環境でした。また、研修医でも積極的に手術手技に携わることができ、慢性硬膜下血腫の手術など指導医の先生のご指導のもと術者として執刀することができたことは大変貴重な経験でした。難渋する症例もありましたが、手術によってダイナミックに症状が改善する例や、治療やリハビリによって、徐々に機能が改善していく様子を肌で感じ、脳神経外科の醍醐味を実感することができました。

また、脳出血やくも膜下出血などの脳卒中、脳膿瘍などの神経感染症、頭部外傷の症例の画像の読影をはじめとした診断や初期治療を実際に経験できたことは、将来の専門として脳神経外科以外の診療科を専攻した私にとっても非常に財産になる有意義な研修でした。

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