| スタッフ紹介 | 診療科の特徴 | 診療成績 |
| カンファレンス | 研究、学会活動など | その他 |
現在、腎臓科は教授 田部井 薫のみで活動している。2005年3月までは今村茂樹、豊田朗医師が在籍していたが、2人とも特殊な事情により退職を余儀なくされてしまった。その後は、大学院生の森穂波医師が4年生ではあるが、研究もほぼ終了していたことから臨床に重点を置いて活躍してくれたおかげで、特別な障害もなく診療を続けられた。さらに、副手として船山いずみ医師が週2回外来と透析担当をお手伝い頂いたこともとても大きな力であった。シニアレジデントの佐久間由紀、鈴木啓子の2名が交代ではあるが3階西病棟に所属になり、透析室の手伝いをしてくれたことも大きな力であった。正規のスタッフがいない中での病棟、透析の管理は奇跡的としか言いようがない。多くの人の協力に感謝したい。
臨床工学部からは常に3人の臨床工学技士が派遣されている。また、看護師も常勤が3人、応援1名で構成されている。
当院の透析部の特徴は、単なる透析導入施設ではなく、中央部門としても血液浄化センターとしての機能が大きい。これは、維持透析患者はほとんどおらず透析導入患者の管理とICU・CCUでのCHDFなどの持続的血液濾過法、血漿交換療法、最近は潰瘍性大腸炎患者に対する顆粒球除去療法も多数行われるようになった。血漿交換も、単純血漿交換療法以外にも二重濾過膜法、血漿吸着療法などあらゆる血液浄化療法が可能であるため周辺施設からの治療依頼も多い。
透析室症例数は総数で377名。新規透析導入患者数は68名で、糖尿病性腎症が27名、慢性糸球体腎炎16名、腎硬化症18名であった。維持透析患者の入院は214名、うち循環器系疾患が69名であった。維持血液透析は3285回であった。腹膜透析患者は9名で、患者のべ受診回数は96回であった。
その他の疾患では、急性腎不全が33名、潰瘍性大腸炎が27名、その他が34名であった。特殊血液浄化療法、血漿交換療法は、1年間で363回と多い。内訳は、潰瘍性大腸炎に対する顆粒球除去が181回、閉塞性動脈硬化症と家族性高脂血症に対するLDL吸着が71回、ギランバレー症候群・重症筋無力症・肝不全などに対する単純血漿交換が65回、多発性骨髄腫などに対する二重濾過膜血漿交換が27回、エンドトキシンショックに対して用いる血液吸着療法が19回であった。
持続血液濾過透析施行回数は252回で、血液浄化療法に関して現在本邦で行われているあらゆる治療法が行われている。
治療成績(代表的疾患の短期成績、できれば長期成績も)や合併症(有害事象)現在まだ治療成績は出していない。
| 透析カンファレンス | 毎週火曜日 午後3時から5時まで |
栄養部との共同研究で、腎不全保存期間者の食事療法などに関する研究成果を、日本病態栄養学会年次学術集会に1題、日本透析医学会学術集会・総会に2題発表した。
当院における膜性腎症患者の成績の集計、IgA腎症の組織学的研究を日本腎臓学会学術総会に発表した。
日本透析医学会学術集会・総会には、臨床工学技士がDW設定に関する研究、看護師がHIV患者の看護に関して発表した。さらに、同学会には、多施設との共同研究として、シャントトラブル治療の現状、長期留置型Tesioカテーテルの現況と課題などを発表。
症例報告は、日本腎臓学会東部学術大会に、「多彩な部位に細線維構造沈着物を認めた、小児メサンギウム増殖性腎炎の一例」、「HIV腎症の一症例」の2演題を発表した。
日本腎臓学会東部学術大会においては、田部井薫が「窒素について」というタイトルで教育講演を行った。
日機装社との共同開発で、透析中の循環血液量を継続的にモニターするBV計の臨床応用に関しては、現在多施設共同試験を立ち上げ、さらに臨床的問題点を洗い出す作業を行っている。学会発表、ランチオンセミナーなどでも注目を集めている。
透析室中央監視装置の臨床的問題点についても今年度から共同研究を行うことになった。
透析関連では、1)CRITLINE(連続ヘマトクリット測定装置)による透析患者の循環血液量の変化に関する研究、2)透析監視装置一体型循環血液量測定装置(BV計)を日機装と共同開発、3)閉塞性動脈硬化症患者に対するLDL吸着療法の効果発現の機序解明、4)潰瘍性大腸炎患者に対する白血球除去療法の効果発現の機序解明、などを行っている。
腎不全保存期治療に関する研究では、5)糖尿病性腎症患者に対する超低蛋白食の有用性の研究を他施設共同で行っている。6)抗血小板薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬の腎機能悪化抑制効果の比較。7)透析患者におけるパルクスの血圧に与える影響について、8)クレメジンの腎機能悪化阻止効果の臨床的研究。
慢性腎炎の予後調査としては、9)微小変化型ネフローゼ症候群の予後調査は終了し、学会にて発表し現在論文作成中である、10)膜性腎症の予後調査。基礎的研究としては、11)腎糸球体周辺の新生血管に関する研究をまとめ、現在論文を作成中である。