教育・研修のご案内

平成26年度第1回公開講座講演内容

がんの診断と治療 ~放射線科の最新事情~

田中 修
放射線科
教授
田中 修
(たなか おさむ)
放射線科は、画像診断、IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)、核医学、放射線治療の4つの部門に分かれています。
画像診断部門では、X線撮影や消化管造影、CT、MRIなどのさまざまな画像検査を行い、がんなどの病変の有無(存在診断)や、良悪性といった性質(質的診断)、そして病変の広がり(進展度診断)などの診断を行います。CTやMRIの近年の進歩はめざましく、精度のIVRは、一般にはカテーテル治療などとも呼ばれ、X線透視やCT、超音波のガイド下に、カテーテルや穿刺針を用いて行う治療です。腫瘍や血管病変がその対象となり、手術と比べ、患者さんの負担の少ない非侵襲的な治療法です。
核医学部門では、放射性同位元素(RI)を用いたシンチグラフィ検査を実施し、さまざまな疾患の形態および機能的な診断を行っています。シンチグラフィ検査は、患者さんに投与したRIを追跡して画像化し、病気の診断を行うものです。がんの検査法として最近注目されているPETも核医学検査の一つです。
放射線治療は、がんに放射線を照射して治療するもので、肉体的負担が少なく、形態と機能を温存できるという利点があります。がんの種類や進行度によっては、放射線のみでがんを治すことも十分可能になってきています。
今回の講座では、がんの画像診断、IVR、核医学、放射線治療について、放射線科の最新事情をご紹介いたします。原発事故でみなさんの関心の高い放射線被曝についてもお話しする予定です。

胃がんの予防と治療

清崎 浩一
一般・消化器外科
准教授
清崎 浩一
(きよざき ひろかず)
かつては、胃癌は日本人の死亡原因のトップでしたが現在は肺がんについで第二位となっています。しかしその罹患数は依然として第一位であることより、胃癌の予防と治療は非常に重要です。
日本においては、胃癌は7割以上が適切に治療することで完治します。さらに、早期に発見されれば、手術を行うことなく内視鏡的に切除が可能です。また、早期の段階であれば手術が必要になった場合もお腹を大きくきらずに小さな傷で手術することも可能です(腹腔鏡補助下胃切除術)。そのために重要なのが予防と検診です。胃癌の危険因子とされているのは、塩分の過剰摂取・ピロリ菌感染・喫煙等があげられます。したがって、これらの危険因子を取り除くことで発症の頻度を下げることができます。さらに検診を活用して早期の段階での胃癌の発見につとめることで、万が一胃癌に罹患したとしても根治が期待できます。

肺がんの予防と治療

小佐野 仁志一
呼吸器科
教授
小山 信一郎
(こやま しんいちろう)
講座2で予定している胃がんは、1960年には、死亡者数が男女ともに1位でしたが、最近は胃透視、胃内視鏡検診の普及により早期発見が可能となりました。また、胃がんの原因の一つであるピロリ菌の発見、薬剤に除菌等の治療法の開発も胃がんによる死亡者数の減少に寄与しました。
一方、2012年肺がんによる死亡率は、男性では1位、女性では2位で、1960年から漸増傾向が続いています。なぜ、肺がんで亡くなる患者さんが増えているのでしょうか?
本講座では、最も重要な肺がんの原因であるタバコと肺がんについて説明いたします。
またどうすれば禁煙できるのか、タバコを吸っている人に対して行われる禁煙治療について説明いたします。
次に、胃癌で亡くなる方は、減ったのになぜ肺がんで命を落とす人が多いのでしょうか?肺がんの早期発見は、可能でしょうか?肺癌検診の必要性について説明します。
もし、検診で肺がんが疑われたときにどのような手順で診断をつけるのか必要な検査についてお示しいたします。 最後に、現在行われている肺がんの標準的な治療法、予後について説明したいと思います。
参加された皆様に、タバコの怖さと、診断・治療が難しい肺がんの現状についてご理解いただけましたら、幸いです。

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