教育・研修のご案内

平成26年度第2回公開講座講演内容


症状からみた母体の異常

髙木 健次郎
周産期母子医療センター
センター長
髙木 健次郎
(たかぎ けんじろう)
妊娠は女性にとっては人生における一大イベントであります。医療が進歩した現代では、妊娠・分娩における生命への危険は、昔と比べて著しく低下した事は事実です。しかし、それでも全く安全に妊娠・出産が行えるという事を保証することは不可能です。ただし、避けられる異常を早期に発見し、適切な対応を行うことで、おかあさんと赤ちゃんの危険を減らす事は出来ると考えます。
妊娠前に健康診断を受ける余裕がないまま生活して来た方では、妊娠してから始めて体の異常や病気が発見される事があります。また妊娠という負荷によって、妊娠前には気づかなかった体の異常が、妊娠中に始めて見つかることもあります。例えば、妊娠により血糖値の病的上昇を起こす人は、分娩が終われば正常化する人が殆どですが、10年〜20年後の糖尿病発症の危険が高くなることが知られています。また妊娠で血圧が上がり、高血圧となる人では、近い将来、高血圧を発症したり、降圧薬を内服する人が多いと言われています。
このように妊娠を契機に起こる疾病や、自分の体に将来起こる可能性が高い疾病を知る事で、予防できる事や早期治療を行う事で将来の健康を維持することが可能です。

あかちゃんのこんなこと、あんなこと ~病院を受診する前に~

佐藤 洋明
周産期母子医療センター
新生児集中治療部
講師
佐藤 洋明
(さとう ひろあき)
無事に出産を終え、自宅に戻ると赤ちゃんとの新しい生活が始まります。育児は本来、楽しくあるものですが、病院的に言うとパパ・ママの24時間看護が必要です。ウンチが出ない、ミルクを吐いた、泣き止まない、体重は増えているのか、顔の湿疹、などなど心配事が出てきます。
赤ちゃんはただ単純に大人を小さくしたものではありません。言葉をしゃべってくれないため、ちょっとした一挙一動が心配になることがあります。核家族化が進み、おじいちゃん、おばあちゃんの力を借りられないと、相談相手がおらず、パパ・ママが孤立化してしまう危険性もあります。最近はスマホ(スマートフォン)に代表されるように「まずはインターネットで調べる」といった風潮があります。あながち悪くはないのですが、信頼の置ける情報源なのか、自分が調べている目的と内容が一致しているのか、などを自身で判断する必要があり、間違った調べ方をすると余計に不安を増す結果となってしまいます。
赤ちゃんの仕草のどこからが病気で、どこまでが正常なのか、病院に受診すべきなのか、という判断は小児科医にとっても難しいことです。病気かな?と心配事がでて始めて、近所に小児科医が少ないことを実感される事が多いかと思います。あらかじめかかりつけの小児科医を探しておくことが大切です。さらに小児科外来はいつも発熱や下痢などの風邪(感染症)のお子さんであふれており、受診するだけで風邪がうつってしまうのではないか?と心配にもなってしまいます。まだ新生児の間は、お産をした病院の小児科検診医や助産師に聞いてみることも良いでしょう。待てるようであれば、乳児検診を利用して相談することをお勧めします。
今回の公開講座のタイトルは「安心して出産・育児をするために」です。冒頭でも述べましたが育児は本来楽しくあるべきものです。乳児検診や育児相談でパパ・ママによく質問される内容を中心に、気をつけるべき仕草、小児科の受診の仕方についてお話します。

よく見られる消化器症状から診た小児(外科)疾患 〜こんな症状のときって〜

池田 太郎
一般・消化器外科
講師
池田 太郎
(いけだ たろう)
今回の公開講座では、小児期とくに新生児期〜乳幼児期までによくみられる次の4つの症状について話したいと思います。

・嘔 吐:吐く、吐いている…
・腹部膨隆(膨満):おなかがはっている…
・血 便:便に血が混じる…
・便 秘:便が少ない、いつもおむつに便が付着、いきみが強い、不機嫌…

これらの症状はそれぞれが別々におこることもあれば、お互いが関連していることもあります!また、病気でない場合もありますが、治療が必要な病気のこともあります。それらについて少し詳しく解説致します。
メインテーマが「安心して出産・育児をするために」ですので、これらのよくある症状について、なんで? どうして? どうしたら? などの疑問にお答えできればと思います。不安を解消し、出産・育児に少しでもお役に立てることができれば幸いです。

子どもの病気やケガにつよくなる ~命を守るためにできること~

飯塚 繁法
看護部
救急看護認定看護師
飯塚 繁法
(いいづか しげのり)
日々、救急医療に携わる中で発熱・嘔吐・下痢・呼吸困難・ケガなど多様な症状で受診する子どもと接しています。救急外来に受診する子どもの中には、けいれん発作や心肺停止といった命に関わる状況に陥ることもあります。子どもが病気になったり、ケガをしたとき、どうしたらよいか?と戸惑うことが多くあると思います。すぐに病院に行く・救急車を呼ぶ・応急手当をする・様子をみるなどの判断は家庭では難しいことがあります。特に小さい子どもは、ひとりで病院に行くことはできないため、このような判断はお母さんやお父さんがしていることが多いと思います。保育園・幼稚園や小学校の先生も日々、多くの子どもと関わる中で、このような状況にあるのではないでしょうか。
また、子どもにはケガが付き物です。子どもは予期せぬ行動をとることがあり、予防することが難しい場合があります。子どもの体のはたらきやつくりを知ることで、防げるケガがあります。もしケガをしても、どのように対応したらよいか。また、もしもの時にできる救急処置についてもご紹介します。
今回は救急看護認定看護師・ひとりの父親として、安心して出産・育児をするためにお役に立てる話をさせて頂きます。

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