診療科のご案内

臨床検査部

スタッフ紹介 (令和5年4月1日現在)

教授 尾本 きよか (総合医学1 教授)
医員 渡辺 珠美 (助教)
参与 渡野 達朗
技師長 小野口 晃
副技師長 武関 雄二、松嵜 朋子、早川 勇樹
臨床検査技師配置
参与 1名
技師長 1名
副技師長 3名
検体検査部門 28名
生理機能検査部門 15名
輸血検査部門 5名
病理部 7名
臨時職員 1名

臨床検査部の特徴

自治医科大学附属さいたま医療センター臨床検査部は、平成元年12月のセンター開設以降34年間順調に推移している。当初からトータルオーダリングシステムで運用されたことから迅速検査体制を導入した。また、生理機能検査の心電図検査は予約なしで対応しており、その他の検査も患者の都合や状態、診療との関係を見ながら対応することができる体制をとっている。
平成11年にはトータルオーダリングシステムから臨床検査のシステムを切り離したサブシステムを構築し、種々の自由度を与えた。平成17年度には、ペーパーレス化を目指し電子カルテに移行した。その際、心電図などの生理機能の検査結果を画面上で見られるようにシステム改良を行った。その結果、放射線画像や内視鏡画像と同様、データを見ながら患者の診察が可能となった。
平成25年9月に河野 幹彦部長が退任し,平成25年10月から尾本 きよか教授(当時准教授)が部長に就任した。

臨床検査部統計

令和4年の臨床検査部における現状を表に示した。外来部門における臨床検査依頼件数は約517万件、入院の依頼件数は238万件、合計755万件の依頼があった。

令和4年  臨床検査件数 および 採血患者数

分野 外来 入院 合計
尿・一般 746,151 129,066 875,217
生化学 2,947,330 1,484,371 4,431,701
血液 961,531 602,579 1,564,110
血清 343,829 51,090 394,919
輸血 20,468 32,071 52,539
細菌 31,843 50,675 82,518
病理 9,669 7,931 17,600
生理機能 42,042 11,509 53,551
健診 1,866 149 2,015
呼気検査 80 - 80
委託検査 64,089 19,611 83,700
検査依頼総計 5,168,898 2,383,478 7,552,376
患者数 376,230 183,068 559,298
採血患者数 125,522 4,356 129,878

検体検査部門

外来患者の増加ならびに病棟での在院日数の短縮、病床利用率の増加に伴い、1日における検査件数は増加している。迅速検査体制に対応するため、臨床検査技師は外来診療開始に間に合うよう早朝より準備を始め、生化学自動分析装置を含めた分析機の点検調整、キャリブレーションを行っている。外来採血室は8時から採血を始め、医師が外来診療を開始する9時には検査結果が参照できるよう配慮している。骨髄像検査報告書、免疫電気泳動報告書は臨床検査技師の検査後、専門医が判読を行い報告している。

また看護部からの要望もあり、平成12年から一部の病棟で朝7時から採血を行っている。また24時間の検査体制は開院当初から継続しているが、平成20年度は小児科等の開設もあり、臨床検査技師2名による日当直体制を開始した。栃木の附属病院と定期的に情報交換を行い、運用や業務の改善を図り、毎年人事交流も行っている。

生理機能検査部門

検査に時間のかかる心臓・腹部超音波検査、脳波、呼吸機能、平衡機能検査等を除くと、心電図、眼底撮影、聴力検査は予約なしで検査が可能である。前述の予約が必要な検査も緊急度に応じて当日対応するようにしており、診療側に配慮した柔軟な検査体制が組まれている。

当センターの立ち上げ時には循環器関連の診療を主体にした検査体制が組まれたため、循環器関連の生理機能検査は現在も充実している。34年前の開院当初から心電図の自動解析装置による解析結果と心電図波形が診療側へ返却される体制が組まれている。この体制は平成17年9月から稼動を開始した電子カルテシステムにも引き継がれ、外来や病棟の端末で容易に結果を見ることができる。

また平成19年11月からは、超音波検査に関して腹部領域だけでなく依頼のあったすべての臓器の超音波検査に対して、認定超音波検査士が検査を担当した後、超音波専門医が診断し、適宜コメントをそえて報告書を返却する体制をとっている。

カンファレンス

部長、技師長、副技師長、主任による臨床検査部運営委員会を隔週で開催し、臨床検査のさまざまな問題(輸血部・病理部を含む)を検討し、解決するための場としている。また、検査部全体で意見交換をするため全員が参加する会合を1ヵ月に1回開催するとともに、各部署間の相互理解のための勉強会や症例報告も行っている。

研究、学会活動

学会活動については、部長が日本臨床検査医学会、日本超音波医学会などに所属し、精力的に活動している。技師の活動については、日本臨床衛生検査技師会を中心に各々の業務領域に関連した専門学会に所属して活動している。

広報活動およびセンター内での活動

臨床検査関連の情報を広く知ってもらうため、学内LANを利用して「検査部だより」を適宜メール配信している。内容は検査全般の最新情報や緊急のお知らせ、年末年始やゴールデンウィークの特別体制時のお願いなどである。部長をはじめ臨床検査技師もセンター内のさまざまな委員会活動に参加し、当センターの運営の一翼を担っている。

今後の活動目標

外来診察時の当日検査を充実するため、採血開始時間の繰り上げや採血室の改築を行ってきた。今後は、採血待ち時間のさらなる短縮を図るとともに、検査環境の改善やエリアの拡充も推し進めていく予定である。また、検体検査部門、生理機能検査部門の機器や装置を適宜更新・整備し、増加する臨床検査のニーズに対処し、さまざまな要望に応えるために活動している。

患者さんへの臨床研究のお知らせ

赤血球輸血に係わる適正使用輸血調査の後方視的研究

院内連携促進に向けた肝臓専門外来受診啓蒙の有効性の検討

当センターにおける緊急輸血の現状についての研究

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