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自治医科大学 医学部 生理学講座 生物物理学部門

実験室の機器EQUIPMENTS

CDスペクトル測定装置(学内共用機器)

タンパク質の二次構造(αへリックス、βシートなど)の有無や含有量を簡便に決定できる円偏光二色性(CD)スペクトル測定装置。測定は溶液で行うため、生体に近い環境での観測が可能です。


クロマトグラフィーシステム

タンパク質精製分取専用のクロマトグラフィーシステム。中圧のタンパク質精製用クロマトグラフィーとフラクションコレクターから構成され、低温でのタンパク質精製が可能です。


単結晶顕微分光測定システム

光学顕微鏡を基礎にした、微小試料用の分光測定装置。1mm以下のタンパク質結晶にレーザー光を照射したときの構造変化を、可視光吸収スペクトル変化により追跡することが可能です。
a) 本体(グリーン・レーザー照射時),
b) 0.15 mm結晶試料, c) スペクトル測定結果


放射光施設での実験FACILITIES

国内の主な放射光施設

タンパク質の構造を原子レベルで解明するには、高輝度のX線を使用する必要があります。国内にはいくつかの放射光施設があり、生物物理学部門では主に3か所の施設を使用しています。つくばにある高エネルギー加速器研究機構の 放射光科学研究施設 Photon Factory(PF)、Photon Factory Advanced Ring (PF-AR)、播磨にある高輝度光科学研究センターの 大型放射光施設SPring-8(SP8)です。
タンパク質の結晶構造解析は主にPFのビームラインBL17A、PF-ARのビームラインNW12A、NW14A、NE3Aを利用しています。蛍光X線ホログラフィーの測定ではPFのBL6CとSP8のBL39XUを、X線1分子動態追跡はSP8のBL40XUを利用しています。
他にも、実験内容に応じて色々なビームライン(実験ステーション)を利用することがあります。


PF-ARでの実験装置の例

PF-ARのビームラインNW14Aの実験配置です。タンパク質の構造が変化していく様子を、回折X線で観測します。写真では、一酸化炭素(CO)の結合したヘモグロビンの測定をしています。レーザー照射によりCOが解離し、タンパク質の構造変化が誘起されています。


SP8での実験装置の例

SP8のビームラインBL39XUの実験配置です。ヘモグロビン単結晶に放射光X線を照射し、ヘモグロビン活性サイトに含まれる鉄原子からの蛍光X線を観測します。単結晶中で蛍光X線の作り出す3次元的な定在波の情報から、鉄原子周りの原子像再生を試みています。


自治医科大学 生物物理学部門

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