医学部 School of Medicine

医学部

School of Medicine

学長メッセージ

学長 永井良三

自治医科大学

学長永井 良三

日本の地域医療と地域社会を
支える気概にあふれ、
幅広い心を持つ方々の入学を期待しています

 自治医科大学は、全国の都道府県の共同により、1972年2月に設立されました。本学は、へき地に住む方々に医療を提供し、健康を守ることを設立の理念に掲げています。この使命を果たすために、本学の卒業生は、わが国の地域医療、保健、福祉に計り知れない貢献をしてきました。

 現在、日本の医療は大きな過渡期にあります。全国で少子高齢化が進み、地域社会を形成する中核として、地域医療がこれまで以上に重視されるようになったためです。まさに自治医科大学が育てようとしているのは、こうした課題に対して住民や行政と一緒になって地域の保健と福祉を確保するための人材です。とくに国際的な視点をもちつつ、地域で総合的な医療を行うとともに、地域社会のリーダーとして活躍する医師の育成は、自治医科大学の目指すところです。

 医学を学ぶには、何よりも「思いやり」が大事です。患者さんを理解し、より良く生きていただく支えになるための心です。もうひとつは人間としての「総合力」です。医学は「第二の哲学」といわれます。多様な価値観を知ったうえで医療を行うこと、そのためには理科系だけでなく、文科系のこともしっかり勉強したうえで、医学を究める必要があります。これによって自分自身を含めて、人間や社会を理解できるようになります。本学の学生にはこうした広い基盤に立って、少なくとも一つ専門分野を持ち、総合的な医師として活躍して欲しいと願っています。

 本学はそれぞれの学生に潜んでいる能力を引き出し、人間としての成長を促すことを重視しています。その使命を担う教員は皆、情熱にあふれ、親身であり、教育を真摯に実践しています。

 これからは、地域医療に加え、地域社会を守ることのできる医師が求められます。地域社会を守るためには、住民、行政、医師会など、様々な方々とコミュニケーションをとる必要があり、そのような総合力を持てる医師の育成を我々は目指しています。

 日本の地域医療と地域社会を支える気概にあふれ、幅広い心を持つ方々の入学を期待しています。