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卒業生インタビュー 花輪宏明(山梨県)

卒業生インタビュー 花輪宏明(山梨県)

(平成25年度 取材)

花輪宏明

山梨県南巨摩郡身延町
身延町早川町組合立飯富病院
花輪宏明

長い目で患者さんをケアできる環境を
スタッフ全員で協力して築いていく


教育面から学生同士のつながりまで非常に濃密だった6年間

学生時代を振り返ると、非常に濃密な6年間だったと感じます。自治医科大学では1年次の夏からの附属病院で「早期体験実習」があり、BSL実習も4・5年次と長い時間をかけて行われるなど、学外の世界とつながる機会が早い段階から数多く用意されています。医療の世界は、実際に現場に立ってみないとわからないことがたくさんありますが、そうした時に生きてくるのが自治医科大学での学びなのです。

授業は臨床に特化した実践的なもので、教授陣は地域医療に携わってきた方が揃っています。実習の中で教えてもらうちょっとしたコツなどが、学生の時には理解できなくても、現場に出てから「こういうことだったのか」と納得することが多々あるのです。院内・院外BSLで、特殊な症例や地域医療の最前線に触れられたことも貴重な経験でした。治療の流れを一度でも見たことがあるかないかでは、対応の仕方も変わってきますから。

自治医科大学は同級生同士はもちろん、先輩・後輩の絆も強い。特に縦のつながりは、卒業してからのほうが強く感じます。山梨県の場合は、へき地医療に携わる医師のほとんどが卒業生で、県人会そのものといった環境です。情報交換をしたり相談にのってもらうこともできますから心強いですね。


高齢人口比率約40%の過疎地域で長い目で患者さんをケアできる環境を

私が勤務している飯富病院は、高齢人口比率が40%近い典型的な山村過疎地域のへき地医療拠点病院として、予防衛生活動から二次医療まで、長い目で患者さんをケアできる環境を整えています。医療機関がない無医村地区への出張診療も開設以来実施しており、現在は12地区の診療所を、当病院の医師・看護師・事務員の3名からなるチームで回っているほか、老人保健施設を設置して、高齢の在宅患者の療養や地域住民の交流の場としても活用してもらっています。

ここでの毎日は大都市の病院とは異なる部分が多く、自動車を運転できない患者さんを事務員が通勤の際にピックアップしてくるといった光景も当たり前のように見られます。ひとつの疾患をみるだけではなく、患者さんやその家族、地域の方々と深くかかわり合いながら治療を進めていくところは、地域医療ならではです。以前、担当したぜんそくの患者さんは、症状が悪化した原因を調べてみると、認知症が隠れていることがわかりました。同居している娘さんは仕事で忙しく、内服管理をすることもままならない。とはいえ、すぐにヘルパーを呼んだり施設に入居するわけにもいきませんから、ご家庭に往診しに行き、患者さんの環境をより良い方向に持っていけるよう、周辺の住民にも働きかけながら、スタッフ全員が協力して患者さんをフォローする。そうしたチームワークが地域医療の醍醐味と言えるかもしれません。


自分がめざす医師像を思い描きながらがんばってほしい

自治医科大学に進学を考えている受験生のみなさんは、いま必死になって勉強をがんばっていると思います。しかし、それと同時に、いまのうちから合格の先にあるものも見据えておいてほしいと思います。一般的な医学部に入ることと、全寮制の自治医科大学に進むことの違いとは何か。へき地医療に携わることや、自分がめざす医師像なども含め、自分なりの答えをしっかりともってください。そうすればきっと道は開けるはずです。