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同窓会会報から 宮田靖志(愛媛県)

同窓会会報から 宮田靖志(愛媛県)

原点の地域医療に戻ってきました、、、

愛知医科大学医学部地域医療教育学寄附講座/医学教育センター 教授 宮田靖志(愛媛11期)

平成28年4月1日に愛知医科大学医学教育センターに赴任しました。内科学会総会の時期に合わせて毎年学生時代の勉強会仲間と集まって飲み会をしているのですが、その際に就任祝いをしよう、というありがたい提案をいただき、7月23日に名古屋市内のホテルで写真のように賑やかなお祝いの会を開いていただきました。持つべきものは友、心より感謝している次第です。真夏の暑い名古屋にもかかわらず、大勢の同級生が駆けつけてくれ、ひとりひとりが激励のご挨拶をくださり、皆さんの近況も知ることができたので、図らずもプチ同窓会となったのでした。中には卒業以来、初めて顔を合わす仲間もいましたが、30年前と全く変わらず(これって良いのか悪いのかわかりませんが、、、いやいや、皆、50を過ぎても若々しいということで、良いことに違いありませんね、、、)、本当にありがたく楽しい会となりました。美味しい酒がすすむうちに、一瞬、学生寮のラウンジでの飲み会かと錯覚したのは私だけではなかったのでは、とも思います。

集まってきてくれた同級生の皆さんには私がこれまでにやってきた仕事の一部を紹介させていただきました。その際にお伝えしたのですが、私には大した学問的業績はございませんが、常に目の前で求められていることを、なんだか変な責任を感じてやってきて今日に至っています。義務年限終了後は愛媛県の診療所で家庭医としてこのまま地域医療を実践していこうと思っておりましたが、今では想像できないと思いますが、その当時、愛媛県は医師が過剰気味でしたので、私が異動しないと後輩が勤務する診療所がないということで、全国的なブームになっていた大学の総合診療部門に異動しました。札幌医大の地域医療総合医学講座でした。ここでは地域医療の現場で実践してきたことを言語化することの重要性に気づかされ、少しずつ論文をまとめアカデミックな世界に少しだけ首を突っ込み始めました。そうこうしているうちに、たまたま米国への留学の話が舞い込んできて、二つ返事で応募したところ、運良く採用されボストンでの2年弱の生活となりました。ここでは医学教育の知識を深めることができ、その時のさまざまな苦労は現在までのその後の仕事につながっています。帰国後は札幌医大、北海道大学で地域医療、臨床研修を中心とした医学教育の仕事に従事するとともに、プライマリ・ケア連合学会、内科学会、医学教育学会での仕事もするようになりました。地域医療教育、プロフェッショナリズム教育、日常臨床における利益相反マネジメントの啓発、ポリファーマシー対策、診断エラー回避のための臨床推論、などなどですが、関心領域が広すぎてまとまりが今ひとつついていないのが反省でしょうか。大学での仕事が一区切りついたところで地域医療の現場に戻ろうとも思いましたが、学会での仕事が少しずつ増えてきていたため、もう少し臨床の仕事以外の時間を確保できる環境に身を置くべきかどうかと迷っていたときに、再び臨床研修の仕事のお誘いがあり国立病院名古屋医療センターに異動しました。ここでは東海北陸厚生局も兼務し、厚労省の仕事も垣間見ることとなりました。そうこうしているうちに、縁あって本学での勤務となったという、何とも腰の落ち着かない医師人生を送ってきています。

大学に赴任して知らされたのが、医学教育分野別評価をH30年に受審するという大変な仕事があるということでした。既にご存じの方も多いと思いますが、2023年までにこれを受審していない大学の卒業生はECFMGの受験資格がない、ということで、全国のすべての大学が、現在、急いで受審体制を整えているものであります。このことを含め、本学の医学教育の体制はまだまだ整備が不充分で右往左往しながら組織作りをしているところです。

と、日々バタバタと過ごしているところに、8月上旬、突如、愛知県からの地域医療教育に関する寄附講座が本学に設置されることが決まり、同部門の責任者を任されることになり、11月からは同部門での活動が最も重要な私の仕事となっております。いろいろな施設でいろいろな経験をしてきましたが、地域医療医、総合診療医としての原点に戻っての職が与えられることになり、原点に戻ったような新鮮な気持ちであると同時に、全くのゼロからの出発ですので、50歳を過ぎて若いときほどのパワーも持ち合わせていない今となっては、多少の不安も抱えての大仕事に緊張感にも包まれています。本学の卒業生が地域医療(必ずしもへき地だけではなく、これからは都市部の地域医療の崩壊も叫ばれているのはご存じの通りです)の現場で活躍できるよう医学教育を整えていこうと思っています。自治医大卒業生の皆様には、これからも今以上にご協力、ご指導をいただきたいと思っておりますので、何卒どうかよろしく御願いいたします。