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自治医科大学医学部
〒329-0498
栃木県下野市薬師寺3311-1
電話 0285-44-2111(代表)
教員紹介
現在医療で求められる医師を育てる情熱ー「講師陣」
飯野 ゆき子【附属さいたま医療センター 総合医学第2(耳鼻咽喉科)教授】

【プロフィール】
1974年 東北大学医学部卒業
1981年 ロンドン医科大学口腔微生物学教室留学
1985年 国立病院医療センター耳鼻咽喉科厚生技官
1992年 帝京大学医学部耳鼻咽喉科助教授
2006年 自治医科大学附属大宮医療センター耳鼻咽喉科教授
2008年 自治医科大学附属さいたま医療センター総合医学第2主任教授

【研究内容】
上気道における好酸球性炎症の病態と治療

【主な業績・役職等】
第6回日本小児耳鼻咽喉科学会会長(2011.6.16-17、さいたま市)
学術会議連携会員

【著書】
難聴と慢性中耳炎—診断から手術適応まで=日本医学館2000
Reconstructive surgery of the middle ear Elsevier1999)

飯野 ゆき子【附属さいたま医療センター 総合医学第2(耳鼻咽喉科)教授】
患者さんと社会を結びつける。
耳鼻咽喉科が手がけるのは、QOLを高めるための重要な分野です。

 私の専門は耳科学ですが、皆さんのイメージされるのは感冒にかかった時、発症する中耳炎などではないでしょうか。もちろんそうした治療も重要ですが、耳科学や耳鼻咽喉科の分野で昨今注目を集めているのが好酸球性中耳炎。アレルギーに関わる細胞が上気道粘膜に集まり、粘性の高い貯留液が出てくる新しいタイプの中耳炎です。私の研究室ではこの病態についての研究を続けています。国際的な学会でも発表し診断基準も作成。今後は治療法の確立を目指しています。

 この研究と並行して力を入れているのが、小児耳鼻咽喉科の確立です。耳鼻咽喉科は人間の五感のうち、三つに関連する医科学で、他者との関わりに大きく関与しています。幼児期の中等度以上の難聴は、コミュニケーション能力にも影響を与えることになるのです。そうしたことからも成人とは別に、小児専門の耳鼻咽喉科医を育てることが必要だと強く感じているのです。

 また医師としてのやり甲斐という観点からも、耳鼻咽喉科は内科・外科双方の側面を持ち、さまざまな関わり方のできる点が魅力だと思います。耳鼻咽喉科で取り組む症例の多くは、人間の生死とは直接関係ないかもしれません。けれども聴覚、嗅覚、味覚のない人生は非常に味気ないものになってしまいます。患者さんのQOLに大きく関与する。それこそが、この分野のやり甲斐なのだと思います。

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柴原 浩章【産科婦人科学講座 教授】
柴原 浩章【産科婦人科学講座 教授】

【プロフィール】
1984年 高知医科大学医学部医学科卒業
1984年 兵庫医科大学 産科婦人科研修医
1990年 米国Eastern Virginia医科大学研究員
1996年 米国Virginia大学 助手
1998年 兵庫医科大学 産科婦人科講師
1999年 自治医科大学 産科婦人科助教授
2007年 自治医科大学 産科婦人科生殖医学センター教授

【研究内容】
抗精子抗体による不妊発症機序の解明
クラミジア性卵管不妊症の新しい治療法の開発

【主な編著】
エビデンスを目指す不妊・不育外来実践ハンドブック 中外医学社2009
講義録 産科婦人科学 メジカルビュー社2010

社会的な問題である日本の少子化。
不妊治療技術の確立で、この問題に応えていきたい。

 日本における少子化問題は非常に深刻で、出生率は世界でも最も低い部類に当たります。そうした一方で、望んでもなかなか子どもが授からない「不妊」に悩む方も数多く存在するのが現状です。不妊症の大きな要因として排卵障害と卵管性不妊症、そして男性側の問題が挙げられますが、私はこの中で卵管性不妊症について深く研究を行っています。これは卵管の最も狭い箇所が詰まってしまうことが妊娠の妨げとなる症状で、それによってなかなか妊娠できないといったことが起きているのです。

 そこで私が行っているのが、卵管性不妊症の大きな原因であるクラミジア感染症の基礎研究です。不妊外来に訪れる若い女性の2割以上が、このクラミジアに感染した経験があるのですが、実はこのクラミジアが卵管の最も狭い部分を詰まらせる要因となっているのです。現状では、この卵管性不妊症にかかった妊婦さんは、体外受精などの大がかりな治療に踏み出さなければ赤ちゃんを授かることができないという状況にあります。もしクラミジア感染症による卵管性不妊症を解決することができれば、不妊治療のハードルは低くなり、少子化対策の一助にもなると思っています。日本でこの分野の研究を行っている医学者は、海外と比較して決して多くはありません。けれども前述の通り、現代の日本では非常に重要なテーマです。この分野の研究の火を絶やさないことが、自分に課せられた使命だと思っています。

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山本 博徳【消化器内科学講座 教授】

【プロフィール】
1984年 自治医科大学卒業、高知県にて地域医療に従事
1990年 米国テキサス大学他に3年間留学
1995年 自治医科大学消化器内科 臨床助手
2007年 自治医科大学フジノン(現富士フイルム)国際光学医療講座 教授
2008年 自治医科大学光学医療センター センター長
2009年 シンガポール国立大学外科 客員教授

【主な研究内容・賞等】
1. ダブルバルーン内視鏡の開発
2. 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の開発
3. ESD用局注材ムコアップの開発
2006年 第31回井上春成賞受賞(ダブルバルーン内視鏡)
2009年 第19回日経BP技術賞(ダブルバルーン内視鏡)

【著書】
ダブルバルーン小腸内視鏡アトラス  医科書院2009
Dr.山本の大腸内視鏡挿入法 南江堂2011

山本 博徳【消化器内科学講座 教授】
世界が注目する医療技術の開発。
そのアイディアの源泉は、実は地域医療の現場にありました。

 かつて内視鏡といえば検査を目的としたものが主流でした。内視鏡で検査を行って腫瘍が確認できれば、検査後に大がかりな手術を行うというものです。けれども早期のがん等の場合、検査と同時に腫瘍部分を取り除くことができれば、開腹手術をしなくても済んでしまう。こうした発想から私が開発に携わったのが、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)と、小腸の検査を行うダブルバルーン内視鏡です。どちらも内視鏡治療・手術を大きく前進させた技術であり、世界からも注目を集めていますが、この技術開発のきっかけには地域医療での経験があるのです。

 私自身、自治医科大学の卒業生であり、地域医療の現場で多くの経験を積んできました。そこではさまざまな患者さんと接し、自分なりの創意工夫で治療にあたらなければなりません。その時期に体験したことや自分なりのアイディアこそが、私が開発した技術の源泉となっています。小腸には内視鏡が入りづらいことは消化器内科の医師の常識でした。もし私が大学卒業後に大学病院の医局に入り、最初から消化器専門の医師として治療していたら、その常識を受け入れて、こうしたアイディアを思い付かなかったかもしれません。地域医療の現場に出ると言うことは多くの患者さんと触れ合い、さまざまな医療に思いを巡らせ、その後の自分の医療活動の基礎となる重要な体験なのだと、実際に体験してみて感じますね。

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林 俊治【染免疫学講座 准教授】
林 俊治【染免疫学講座 准教授】

【プロフィール】
1989年 札幌医科大学卒業
1993年 同大学大学院博士課程修了
1993年 札幌医科大学微生物学講座 助手
1998年 自治医科大学微生物学講座 助手
2000年 自治医科大学微生物学教室 講師
2006年 自治医科大学附属病院 感染制御部 兼任
2010年 自治医科大学 感染免疫学講座 細菌学部門 准教授

【主な研究内容】
1.ヘリコバクター・ピロリ感染症の研究
2.院内感染制御方法の細菌学的研究

【著書】
付着因子 Helicobacter pylori感染症 中外医学社 1995
パスツレラ科、レジオネラ科、コクシエラ科 シンプル微生物学 南江堂 2011
Clostridium difficile関連疾患 消化器疾患最新の治療 南江堂 2011

基礎医学の一分野である細菌学。
けれども医療の現場では常に検討が必要な、重要なテーマです。

 古くは赤痢やコレラなど、私が専門としている細菌学は多くの病原菌について研究を進め、それらを解決してきました。こうした中、細菌学において現在最も重要なテーマとなっているのが「院内感染」です。せっかく病気を治すために病院を訪れたのに、そこで新たな病気に感染してしまうというのが院内感染です。場合によっては死者も出るこの院内感染は、病院経営の根幹にも関わってくる重要な問題と言えます。特に最近は感染した場合の治療法が存在しない多剤耐性菌が発生するなど、事態は深刻です。こうした菌をどのようにコントロールし院内感染の発生を抑えていくべきか。研究を通じて論理的に制御していくことが、細菌学の重要な役割として期待されています。

 自治医科大学の学生は、卒業後に総合医として地域医療の現場へと向かいます。最終的にはいずれかの診療科において、専門医となるかもしれません。けれどもどんな分野へ進むにせよ、医療の現場には感染というリスクが常に存在します。だからこそ、細菌学に関する知識は身につけておいてほしいと思っています。将来的に細菌学について研究したいという人にとっても、臨床の現場は非常に有意義な経験となるはずです。そこが、細菌学の最前線だからです。是非とも在学中に細菌学に関する知識と興味を深め、それを医療の現場で役立ててください。

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