研究Now! 研究者自らが語る成果へと続く努力の道

Episode.3 iPS細胞の臨床応用への期待と大型動物研究 (2/7)  New

iPS細胞に期待される臨床応用

菅谷:iPS細胞は今後どのように医療に応用されていくのですか?

花園:医学部6年 菅谷涼例えば肝臓の悪い患者さんに対して、その患者さんから採血して、その人のiPS細胞を作り、iPS細胞から肝臓を作って、悪い肝臓と入れ替えればいい。そういったことを考えている方は多いと思います。まぁ、みなさんが研究を進めている分野がこれですね。

もう一つ、例えば子供の先天性の神経疾患を考えてみてください。子供の病気を調べるにあたって、『お子さんの脳の一部をちょっと切り取らせて調べさせてください』というお願いをするわけにもいかないでしょう。ですから今までは亡くなられた患者さんの組織をいただいて、それで研究するよりほかになかった。けれどもiPS細胞ができると、たとえ子供の患者さんでも、採血してそこからiPS細胞を作って神経を作れば、その方の病気の仕組みを研究する材料が手に入るわけだ。そういった、病気の仕組みの解明にも非常に役立つ。

それから、その病気を治す薬の開発については、試験管の中で開発された薬をいきなり人体実験することもできない。iPS細胞ができると、例えばその患者さんから神経を作って、そこに薬を使って効くかどうかを評価できるわけだ。

iPS細胞の登場
iPS細胞の登場

 

菅谷:そういえば網膜の臨床研究が始まると言われていますね。

花園:よくご存じですね。iPS細胞を使った臨床応用で、最初に承認されたのが網膜疾患なんですよ。今年、厚生労働大臣から承認されました。現在患者さんを集めているところだそうです。6人ぐらいの患者さんに実施する予定で、来年から始まります。この臨床研究では、実際にiPS細胞から網膜細胞の一種、網膜色素上皮細胞を作るんですよ。

Jichi Ika Now!
キャンパスNow! 講義Now! 研究Now! 地域医療Now!
受験生の方へ 受診希望の方へ 臨床研修希望の方へ 在学生・卒業生の方へ 教職員専用
資料請求
CLOSE