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Episode.3 iPS細胞の臨床応用への期待と大型動物研究 (4/7)  New

これからは統合の時代

花園:今の大学病院は内科の診療科だけでも10科とか15科とかあるから、患者さんはどの内科に行けばいいのかわからないよね。医者だって分かんないもの。今の医学って、ものすごく専門分化が進んでいるんだよ。
今度、右目眼科と左目眼科ができる大学病院があるみたいだね。

菅谷:えええ!!!

花園:冗談だよ、もちろん。

菅谷:びっくりしました(笑)

花園:だんだん専門分化が進んでいって右目眼科と左目眼科ができると、じゃあ両目が悪い人はどこに行くのか、と。今の医学ってのはそこまできていると思うんだな。ともかく専門分化が行きすぎているという印象を僕は持っていて、これからは統合の時代になっていくと思います。君も将来、学位を取るのかもしれないけど、博士ってあれ、“博い(ひろい)士”って書くんだよね。広く学問を修めている人なのだけども、いまは専門分化が進んで、博士じゃなくて“点士”だよね。一点だけよく知ってるというね。

これからは、より広くというのが必要になっていきます。私がやっている大型動物っていうのは、そういう意味で、人と同じスケールの中で今までの知見を統合してシステム的に理解しようといった私の方針の現われでもあるんだな。こういった統合が大事になると思うね。

かといってね、専門も大事じゃないわけではない。専門の知識がないと統合はそもそもできないから。一つのことを徹底的に究めた上での統合だろうね。専門的に究めるということと、それを統合していくというのを上手にやっていくというのが、これからの君らの時代には重要になると思う。

そのために大型動物を利用した研究があると思うんだけれど、大型動物の利用を推進するために、自治医大には、世界一のピッグセンターがあるんですよ。医学部カリキュラムの中にピッグセンターの利用が組み込まれているから、君も外科の授業で入ったことあるんじゃないかな。

菅谷:はい、あります。

花園:ブタを使った実習を正規のカリキュラムに取り入れたのは、自治医大が日本で最初です。このピッグセンターにはブタ専用の手術室、ブタ専用のMRI、ブタ専用のCTがあって、今年ブタ専用の無菌室まで作ったんです。ここでブタの骨髄移植までできる。これだけ揃ってるのは世界でここだけです。さらに今、ブタ専用のセルプロセッシングセンター(CPC)を増築しています。

菅谷:へぇ〜

iPS細胞の登場

花園: ブタ専用のCPCっていうのも世界で初めてですけどね。それから、ブタ専用の『手術専用ロボット、ダ・ヴィンチ』を導入します。
(※ダ・ヴィンチ・・・最先端の内視鏡を使った手術支援ロボット。肉眼よりも正確に見ることができ、狭い範囲でも人間の手以上に複雑で繊細な手術を行うことができる。)

菅谷:ブタ専用ダ・ヴィンチですか。すごいですね。

花園:ヒトのダ・ヴィンチを導入するだけでもニュースになるぐらいだけど、うちは”ブタ専用”のダ・ヴィンチ。自治医大には2台のダ・ヴィンチが入ってね。一台はヒト用で一台はブタ用。

菅谷:(笑)

花園:ブタ専用のダ・ヴィンチというのも世界で初めてです。もしかして人間の病院より立派になっちゃったかもね。

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