研究Now! 研究者自らが語る成果へと続く努力の道

Episode.1 もっと洗練された、副作用の少ないがんの治療法を  New

2006年に、ある種の肺がんの原因遺伝子である「EML4-ALK」(イーエムエルフォー アルク)を新たに発見。翌年に論文を公表すると、科学雑誌「ネイチャー」の姉妹紙が、その年の医学分野の年間10大ニュースに挙げた。まさに世紀の発見、華々しい成果である。しかし、研究者・間野博行が歩んできた道は、決して平坦ではなかった。人知れぬ苦悩、「医師に向いていないのでは」と考えることさえあった。だが、諦めなかった。考え続けた。そして、地道に努力した。薬につながるがん遺伝子を見つけたい—その想いが新たな発見へとつながった。いま、遺伝子探索の真実が語られる。

研究者人生のはじまり(1)
幼少期〜がん研究の道へ

研究者人生のはじまり(2)
医学に役に立つ研究を

発見に至る道程(1)
常に考え続けることが必要

発見に至る道程(2)
日本という研究フィールド

未来へ向けて
ひとつでも多くのがんの原因遺伝子を見つける
それがすべて

医学生が研究者に聞きました!

Q. 間野先生にとって、知的好奇心を満たすための最適なアプローチとは何ですか?

A. わからないことを調べていく過程が大事。それこそ研究そのもの。辞書で調べてわからなければ、専門知識がある人を探して教えてもらうなど、答えを得るための方法を考えることが大事だと思う。

Q. 今後の実習を含め、将来医師となった際、
どうすれば自信を持って患者さんと接することができるか教えてください。

A. 自信がないと感じるのは、実は大事なこと。自分も不安だった。実際に医師になると、患者のために何ができるかを考えるだけで必死になってしまう。学生のうちからそういうことを想定し、考えながら学ぶことが大事。それが、医師になった際にきっと生きてくる。

Q. 何もないところから新しいものを発見するためには、何を考え、何を実行し、
どうやってモチベーションを維持するかを教えてください。

A. 新しい領域を切り開きたい、と考えていたわけではない。どうすればがんの患者さんに役立つ研究ができるか、それだけを考えていた。そのために必要なことを考え、実行したにすぎない。