小児整形外科[アニュアルレポート]

1.スタッフ(平成29年4月1日現在)

科長 (学内教授) 吉川 一郎
医員 (准教授) 渡邉 英明
(助教(兼)) 萩原 佳代
病院助教 白石 康幸

2.診療科の特徴

(診療科内容)

小児の脊椎、骨、関節、筋その他の運動器に生じる疾患や外傷に対する診療を行なっています。

以下に主な対象疾患を挙げます。

脊椎および脊髄疾患(腰痛症、椎間板ヘルニア、脊椎分離症すべり症、脊柱側弯症、後弯症、先天性側弯症、二分脊椎など)、斜頚、Sprengel変形、多合指症、野球肘、股関節疾患(先天性股関節脱臼、ペルテス病、大腿骨頭すべり症など)、膝関節疾患(Blount病を含むO脚・X脚変形、離断性骨軟骨炎、円板状半月など)、足部疾患(先天性内反足、麻痺性足部変形など)、多発性関節拘縮症、骨系統疾患、骨代謝疾患(くる病など)、骨関節感染症などです。

(当科の特色)

1:脊椎疾患

小児整形外科では、センター設立以来、小児脊柱変形(側弯症、後弯症)の治療に最も力を入れております。特に近年では症候性側弯症(脳性麻痺やMarfan症候群などに伴う)の治療も増えてきました。

また幼児期側弯(Early onset scoliosis)に対しても積極的に全身麻酔下にギプス矯正治療をおこなっている全国でも数少ない施設の一つです。症例が徐々に蓄積しているためにこれまでのように1症例に2回2週間ずつギプスを巻くということが手術枠に限りがあるために不可能であることから3~4週間1回のみのギプス巻に変更しておりますので、今年も昨年並みの9件でした。

2:足部疾患、股関節疾患

吉川、渡邉は、これまでと同じく先天性内反足、麻痺性足部変形の診断と治療も専門の一つとしており、その診断と治療を積極的におこなっております。幼少児の軟部組織解離術はもとより思春期や成人の麻痺性足部変形に三関節固定術も積極的に行っております。しかし、大学内の外科系手術枠制限により現在の手術枠内ではとても治療の需要に応えられない状況が続いております。当科では、小児の足・股関節を専門とする萩原佳代医師が専任勤務している(県立)とちぎリハビリテーションセンターに足部手術をお願いしてその問題解決としております。それでも28年度は先天性内反足・麻痺足手術が20件に増加しております。

また、毎週月曜日夕方、一週間ごとに放射線科のスタッフと外来および入院症例のケースカンファランスを行っています。また、不定期ではありますが2-3か月に一度、小児リハビリテーションスタッフともカンファランスをおこなっております。

専門医

日本整形外科学会専門医 吉川 一郎 他3名
日本整形外科学会脊椎脊髄医 吉川 一郎
渡邉 英明
日本整形外科学会運動リハビリテーション医 1名
日本整形外科学会リウマチ医 渡邉 英明
日本整形外科学会スポーツ医 渡邉 英明

3.診療実績・クリニカルインディケーター

1)新来患者数・再来患者数・紹介率

新来患者数 385人
再来患者数 3,874人
紹介率 92.2%

(外来担当医師)

吉川一郎 脊椎外科、小児足部疾患、小児整形全般
渡邉英明 脊椎外科、小児足部疾患、小児整形全般
萩原佳代 小児足部疾患、小児股関節、小児整形全般
猪股保志 脊椎外科、小児足部疾患、小児整形全般

2)手術症例病名別件数

病   名 件数
脊柱変形矯正手術 (15件)
 思春期側弯症 7件
 症候性側弯症 4件
 先天性胸椎後弯症 1件
 先天性側弯症 1件
 腰仙椎形成不全性すべり症 1件
 成人脊柱変形 1件
脊柱側弯症全身麻酔下ギプス巻き 9件
Growing rod 延長術 1件
筋性斜頸 1件
ハローベスト装着 1件
全身麻酔下脊髄造影 1件
先天性内反足、麻痺足手術 20件
先天性股関節脱臼観血的整復術 1件
骨盤骨切り術(Triple osteotomyなど) 3件
下腿骨切り術(外捻骨切り術) 6件
大腿骨頭すべり症ピンニング 3件
大腿骨骨切り術 4件
股関節周囲筋解離術(脳性麻痺) 1件
脚延長術 1件
多趾症手術 1件
成長抑制手術 3件
感染症 6件
骨内金属除去術 5件
骨折手術 6件
合計 88件

3)化学療法症例・数

なし

4)放射線療法例・数

なし

5)がん治療

行っていない

4.2017年の目標・事業計画等

子ども医療センターで、月曜日午前、午後と木曜日午前中に一般外来診療を行っています。また、木曜午後に渡邉と猪股が「小児の足外来」をおこない、主に先天性内反足のギプス巻き外来を行なっております。

また、月2回の「二分脊椎外来」も子ども医療センター各科と連携して行っております。紹介外来患者も増加してきています。また、昨年度より症候性側弯症の紹介が増えてきており、難度の高い脊柱側弯手術を安全かつより良い変形矯正が得られるようにおこなって高度医療機関としての役目を果たすこととこれまで同様に先天性内反足や麻痺性足部疾患など専門性の高い疾患の治療を継続していくことを目標に考えています。

今後の展望ですが、当科専任医師が3人しかいないことと、さらに当科は週2日間終日小児リハビリテーション前外来を兼務していること、手術日が週一回の金曜日終日と月一回の水曜日午前中(27年10月より運営開始)に限定されておりますのでこれ以上の手術件数増加は望めません。しかしながら、紹介患者は群馬県や遠方他県からも増えてきております。限られた条件のなかで、患者と保護者のかたの高度な医療内容の需要にできるだけ応えられるように努力を継続してまいります。

5.過去実績

2015年アニュアルレポート

2014年アニュアルレポート

2013年アニュアルレポート

2012年アニュアルレポート

2011年アニュアルレポート

2010年アニュアルレポート

2009年アニュアルレポート

2008年アニュアルレポート

自治医科大学附属病院

〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1

地図

お問合わせ電話番号

0285-44-2111(代)

ページトップへ