臨床腫瘍科 初期研修プログラム

 

 臨床腫瘍科は、悪性腫瘍に対する治療を行う診療科です。がんは死因の第1位を占め、国民の3人に1人が癌で死亡するという現状でありながら、科学的根拠に基づいた質の高い標準的治療が充分に提供できていないのが現状です。従ってがん治療におけるEvidence Based Medicineを実践できる医師(仲間)を一人でも多く作りたいと考えています。現在、腫瘍科を標榜している大学病院はほとんどなく、専門医の養成は急務とされています。

 しかし、専門知識ならずとも、モルヒネの使い方や告知におけるBad newsの伝え方など、初期研修として習得すべき項目は多く、充実した研修成果が提供できると考えています。

 

 定員  2名まで受け入れが可能で、少なくとも2ヶ月の研修を希望します。

 

1.        到達目標の概要

指導医のもとで受け持ち医となり、悪性腫瘍を有する患者の治療に従事し、以下の点を学ぶ

       患者さんとの良好なコミュニケーションを構築する。

       疾患の疫学、症状、治療成績と標準治療を学ぶ。

       基本的な症状緩和を習得する。

       化学療法における特徴的な有害事象とその対応を習得する。

       病状説明におけるBad newsの伝え方を習得する。

       臨床試験・治験に接しながら、その基礎を学ぶ。

       状態・状況に応じた適切な担当部署との協力をコンサルトできる。

 

2.        対象疾患

       消化器がん(食道、胃、大腸、膵、胆道、肝)

       乳がん

       その他のがん(頭頸部、肺、泌尿器、婦人科、原発不明、胚細胞腫など)

 

3.        診察、診断、手技

       ベッドサイドにおける基本的な診察の習得

       検査所見の理解

       画像所見の理解

       有害事象の判定

       腹水、胸水に対する管理

       肝腫瘍に対する経皮的生検

       CVカテーテル留置の習得

       外来におけるがん患者の管理に触れる

4.        治療

       疼痛コントロールとしてのオピオイドの適切な使用と副作用対策ができる。

       腹水や胸水のコントロールをはかる。

       呼吸困難や全身倦怠に対して適切な症状緩和を行う。

       代表的な疾患における標準的治療とその適応、有害事象と治療成績を理解できる。