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半月板切除モデルにおける滑膜由来間葉系幹細胞凝集体移植による半月板再生に成功

2013年7月23日

半月板損傷及び半月板切除術は変形性膝関節症の要因となり、半月板再生に対する新規治療法の開発が望まれています。自治医科大学先端治療開発部門は先に、東京医科歯科大学医学部(関矢一郎教授ら)との共同研究にてラット半月板切除モデルに対して、大量の滑膜由来間葉系幹細胞(滑膜MSCs)浮遊液の関節内投与により半月板再生が促進されることを報告しました(Stem Cells 27: 878-887, 2009別ウィンドウ表示)。

今回、本学先端治療開発部門と東京医科歯科大学のチームが実用化に向けさらなる共同研究を進め、滑膜MSCsを凝集体にする事により、より効率よく半月板再生を促進することに成功しました。GFPまたはluciferaseを全身で発現するtransgenicラットの滑膜MSCsを使用することにより、移植細胞の詳細な動態を報告しました(BBRC 2013 Jun 14;435(4):603-9別ウィンドウ表示)。

方法

Lewisラットの内側半月板前節を切除した。同種ラットの滑膜からMSCsを調整し500細胞からなる凝集体50個移植群、5,000細胞からなる凝集体5個移植群、25,000細胞からなる凝集体1個移植群、25,000細胞の浮遊液を関節内投与した群、及び細胞未投与群で比較した。凝集体はhanging drop cultureにより滑膜MSCsを3日間培養し作成した。GFPまたはLuciferaseを全身で発現するtransgenicラットの滑膜MSCs及びDiIで標識したMSCsを使用し移植細胞の動態を観察した。再生半月板はマクロ、組織染色、免疫染色で4週(n=8)、12週(n=4)時に評価した。

結果

再生半月板は4週、12週ともに浮遊液移植群、未投与群に比べ凝集体移植群で有意に面積の増大を認めた。再生半月板および隣接関節軟骨の組織評価でも凝集体移植群で良好であった。Luciferinの発光強度は3週以降、凝集体移植群が浮遊液移植群よりも強かった。4週、12週ともに再生半月板内に移植MSCsをGFPの蛍光にて確認した。

ラット内側半月板前節切除モデルに対し実用化可能な同数の滑膜MSCsを使用した凝集体移植群、浮遊液移植群、未治療群にて検討した結果、滑膜MSCsを使用した凝集体による移植群において良好な半月板の再生を認め、移植細胞は長期生存した。凝集体移植群では、細胞活性がより長期間持続することが要因のひとつと考えられる。

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