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[医学部] 効率的な方法で短期間に免疫のないブタを作ることに成功

2013年10月17日

JST 課題達成型基礎研究の一環として、明治大学の渡邊將人(まさひと)特任講師と長嶋比呂志教授、および本学分子病態治療研究センター再生医学研究部の花園豊教授らは、人工酵素と体細胞核移植を組み合わせた効率的な方法により、短期間(6か月)で免疫のない(免疫不全)ブタの作出に成功しました。

免疫不全ブタなど、ヒトの疾患を模倣した医学研究用ブタの作出には、ある特定の遺伝子機能を消失させることが必要です。従来、ブタで特定の遺伝子機能を消失させるには、外来遺伝子の導入を伴う相同組換えが利用されていました。しかし、この方法は、手順が非常に煩雑で、目的遺伝子の組換えが起こる効率の低さから多くの時間を要し、またゲノムに外来遺伝子を挿入するときに、目的以外の遺伝子機能を傷つけてしまうリスクを抱えています。ブタで特定の遺伝子機能を消失させるために、より効率的に短期間で、目的以外の遺伝子機能を傷つけるリスクのない方法が望まれていました。

ジンクフィンガーヌクレアーゼは、最近発明された人工酵素で、全く新しい遺伝子編集ツールです。本研究グループは、ジンクフィンガーヌクレアーゼの発現にDNAではなくmRNAを用い、さらに体細胞核移植技術を組み合わせることにより、目的以外の遺伝子機能を傷つけるリスクなく、短期間に免疫不全ブタを作ることに成功しました。

この新手法により、今後ヒトの疾患を模倣した医学研究用ブタの作出を大きく加速できます。作製された免疫不全ブタは、同じ遺伝子を欠損させたマウスよりも、ヒトの先天性免疫不全症を忠実に模倣しており、その病態や治療法の研究に大きく貢献することが期待されます。また、ヒトの幹細胞やがんなどの各種評価は、免疫のないマウスを用いて行われていましたが、今後はブタで可能になり、ヒトをより忠実に反映する知見が得られ、新しい幹細胞治療法やがん治療法の評価・開発につながることが期待されます。

本研究成果は、2013年10月9日(米国東部時間)発行の科学誌「PLOS ONE」に掲載されました。

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