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[医学部] 脳表面から光で直接脳血流変化を計測する新技術の開発に成功

2014年1月15日

研究成果のポイント

  • 脳表面からのダイレクト光トポグラフィーを開発し、ミニブタを用いた実験で、世界に先駆け脳機能計測に成功
  • ミニブタ脳内の鼻の感覚地図を、光を用いて血流変化として、3mmの高精度で可視化
  • 開頭手術中の言語、運動、感覚機能などの高精度リアルタイム脳血流モニタリングの実現につながる成果

概要

本学先端医療技術開発センター 宇賀美奈子ポスト・ドクター、渡辺英寿教授、中央大学研究開発機構 檀一平太教授、京都産業大学総合生命科学部 齋藤敏之教授らの共同研究グループは、世界に先駆け、大脳皮質表面からダイレクトに光で脳の血流反応を計測し、脳活動を高精度の2次元マップとして表現する手法の開発に成功しました。

これまで、頭の表面に複数の光源と受光センサーを配置し、センサーの情報をもとに脳血流の変化を脳表面上の分布として2次元画像として表示する「光トポグラフィー」という技術は実用化されていましたが、空間解像度が2cm程度で(3cm格子状プローブ配置の場合)、脳以外の皮膚組織などからの信号混入の可能性がありました。一方、今回、開発に成功した「ダイレクト光トポグラフィー法」では、脳の表面に複数の光源と受光センサーを5mm間隔で配置し、約3mmの高精度で、異なる位置の脳活動を分離することが可能になりました。

今回の実験では、麻酔下で開頭手術中のミニブタの鼻の異なる位置(上部、中部、下部)に電気刺激を与えました。この場合、脳の体性感覚野の異なる位置(前部、中部、後部、約8mm間隔)で脳神経細胞が活動することが判っています。この脳神経細胞の位置を調べた上で、ダイレクト光トポグラフィー法による計測を行ったところ、鼻の電気刺激位置に応じた脳の体性感覚野の位置で、脳の血流反応が起こることが実証されました。

これまで、開頭手術中に患者に発話してもらって言語野を同定する等、大脳皮質から脳血流変化を計測したい事例があっても対応は困難でしたが、我々の開発したダイレクト光トポグラフィー技術はこういった要請に応える技術と期待できます。今後、ミニブタによる基礎実験を進め、ヒトの脳神経外科手術中の脳機能モニタリングへの臨床応用実現を目指して参ります。

本研究成果は、米国の科学雑誌「NeuroImage (ニューロイメージ) 」 オンライン版 (1月11日付け)に掲載されました。なお、研究の詳細についてはこちらPDFファイル(823KB)をご覧下さい。

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