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[医学部] ヘモグロビンのアロステリック転移の全容解明に成功しました

2014年3月27日

肺から組織への酸素運搬の主役「ヘモグロビン」は、最もよく研究された蛋白質の一つとして生化学の教科書に取り上げられています。一部には基本的理解は達成されたとの誤解もあります。これまで、多くの蛋白質の活性調節機構は、ヘモグロビンの事例を下敷きにして、T(tense)状態からR(relaxed)状態への分子全体の大規模な構造変化(アロステリック転移)で説明されてきました。しかし、肝心のヘモグロビンでは2状態モデル的な理解が定量的に成功していないのが実状です。

今回、本学医学部生物物理学部門の柴山修哉教授は、ヘモグロビン分子の大規模構造変化を許容する過去に例のない蛋白質結晶を作製し、横浜市立大学・生命医科学研究科・創薬基盤部門との共同で放射光X線回折実験を行い、ヘモグロビンの9種類の異なる立体構造を単一結晶型中で決定しました。更に、顕微分光法を用いた結晶中ヘモグロビンの機能測定を行い、各構造の酸素の付き易さを直接計測しました。今回同定した9種類の立体構造は、TからRを経てR2(第2のリラックス状態)に到るヘモグロビンの構造空間全域にほぼ連続的に分布しており、教科書に書かれているよりもはるかに多くの構造状態が存在することを明らかにしました。また、多くの研究グループがこれまで数10年間探し求めていたTとRの中間的な構造と機能を持つ新しいアロステリック状態(“putative intermediate allosteric state”と呼ばれていました)を捕らえることに世界で初めて成功し、ヘモグロビン研究の重要なミッシング・ピースを埋めることができました。

この成果は米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society (JACS)」オンライン版(3月17日付け)に掲載されました。

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