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[医学部] 難治性白血病に対する新規治療薬を発見しました

2014年4月9日

急性Tリンパ芽球性白血病(T-ALL)は多剤併用化学療法によって高率に完全寛解を達成しますが、多くの症例が再発し、治療抵抗性となって不幸な転帰を迎えます。治療には既存の抗がん剤のほぼ全てを使用するため、異なる作用機序によって効果を発揮する新規治療薬の開発が重要な課題となっております。

今回、本学第30期卒業生の小山大輔医師は、血液科での後期研修の合間に幹細胞制御研究部にてT-ALLに対する新規治療法の開発に従事し、大きな成果を挙げました。小山医師はT-ALLの半数以上にNotch1の活性化突然変異が存在することに着目し、Notch1を標的とする治療法の開発に取り組みました。その結果、プロテアソーム阻害剤がNotch1の発現を転写レベルで抑制し、効率的な細胞死の誘導と同時に薬剤感受性を向上させることを見いだしました。さらにプロテアソーム阻害剤によるNotch1転写の抑制が転写因子Sp1の分解によること、薬剤感受性の亢進は下流のエフェクター分子であるNF-kBやRunx3の抑制によることを明らかにしました。さらに実際の治療効果をマウス・モデルにて確認しました。

これまで試みられてきたNotch1のターゲティング戦略は、翻訳後修飾の抑制(γ-secretase阻害剤)やリガンド結合部位に対する中和抗体などで、恒常的活性化のおこっているT-ALLでは無効でした。今回の発見は、より直接的にNotch1を抑制すると同時に、すでに臨床での安全性が確立している薬剤を利用した点に優位性があり、今後のT-ALLの治療成績向上に大きく貢献することが期待されます。

この成果は血液学領域で最も高い引用率を誇る雑誌「LEUKEMIA」のオンライン版(1月17日付け)に掲載されました。

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