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「大規模地域ゲノムバンク/介入・コホート研究推進事業」

私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
「地域医療ゲノムバンク/介入・コホート研究推進事業」

研究目的

自治医科大学地域医療学センターは、地域医療の向上・発展に必要な高度な教育・研究・診療、地域医療支援、地域医療に対する提言等を行い、本学の建学の理念を実現するためのセンターとして、平成16年に設置された。本センターの事業は、全都道府県のへき地等の地域医療に従事する本学卒業医師に対する支援と連携を常に企図しながら実施されている。

「大規模地域ゲノムバンク/介入・コホート研究推進事業」は、生活習慣病発症の環境要因と遺伝要因の関連を探究することを目的とした地域医療の現場(地域研究拠点)と本センターとの共同研究である。

研究概要

自治医科大学地域医療学センターでは、既に、全国36都道府県の92地域の住民の協力を得て、約3万件の血液試料と生活・診療情報の提供を受け、試料等を連結不可能匿名化して個人情報を保護し、解析を行っている(大規模地域ゲノムバンク研究)。この研究を通して、生活習慣病の有病率や発症・進展に関わる環境要因(生活習慣)・遺伝要因の頻度とこれらの関連の程度には明らかな地域差を認め、生活習慣病の発症に至る地域特性の存在することが判明した。

これらの成績を地域現場に有効に還元するためには、生活習慣病の発症予防および健康増進へ向けた地域における集団・個人への介入方法や進展を抑制する治療法の開発が必要となる。生活習慣病の発症に関わる環境要因と大規模地域ゲノムバンクで抽出された生活習慣病関連遺伝子との相互作用を明確にするための追跡調査も必要である。この介入と追跡調査を、本センターと全国の地域研究拠点とで形成したネットワークの中で、地域分子疫学を基盤とした多地点型介入・コホート研究として実施する(大規模地域ゲノムバンク/介入・コホート研究)。

本事業において、地域の集団や個人の特性に合わせたより有効な生活習慣病の予防や治療法を開発し、それを地域住民にフィードバックする、先進的な地域医療の研究モデルを全国に展開し、地域医療の向上・発展に寄与する。

地域住民との信頼関係を基盤として医療を実践している卒業医師が全国に展開する本学の特色を最大限に活かした本事業は、重要かつ必要性の高いものであり、学術的・社会的意義は極めて高い。

また、地域研究拠点において本学卒業医師が母校との共同研究を推進しながら診療活動に従事し、地域医療に挺身できる体制を構築する本事業は、研究的な発想を有する臨床医、科学する臨床医の地域医療の現場への定着を促進することができ、本学の使命である地域医療の向上・発展を図るための、特色ある戦略的な事業である。

活動報告

自治医科大学多地域研究ネットワーク推進事業公開シンポジウムが開催されました

2011年10月29日(土)13時30分から地域医療情報研修センター大会議室において「自治医科大学多地域研究ネットワーク推進事業公開シンポジウム」が開催されました。

本シンポジウムは、平成21年度採択文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「大規模地域ゲノムバンク/JMⅡコホート研究」の中間シンポジウムとして開催され、学内研究者3名が「JAMP研究」「JMSⅡコホート研究」「生活習慣介入研究」を、学外招聘研究者2名が「大規模疫学研究における研究ガバナンス」「原爆被爆者長期コホート調査とその成果」の紹介をしました。

研究課題の「大規模地域ゲノムバンク/生活習慣介入研究」は、平成15年度採択21世紀COEプログラム「先端医科学の地域医療への展開」の2本柱のうちの1つ「大規模地域ゲノムバンク推進事業」を継承するものです。2年後には、研究成果を発表するためにシンポジウムを開催しますので、ご期待下さい。

文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業シンポジウム 2013-大規模地域ゲノムバンク/介入・コホート研究推進事業プロジェクト-が開催されました

2013年7月5日(金)午後1時30分から自治医科大学地域医療情報研修センター中講堂において、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業シンポジウム 2013が開催されました。

当シンポジウムは、平成21年度に採択された文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「大規模地域ゲノムバンク/介入・コホート研究推進事業:JMSIIプロジェクト」の最終年度シンポジウムとして開催され、学外からは大阪大学 吉澤剛准教授、山形大学 成松宏人准教授、尼崎市役所 野口緑保健師の3名の著名な研究者・講師をお招きし、学内からも3名の発表者による5年間の優れた研究発表が行われました。

会場には本学教職員、大学院生の他に学外からも他大学関係者、企業の方々が多数参加され、活発な意見交換がなされ盛会裏に終了いたしました。

本事業は今年度で終了となりますが、次期研究の申請に向けて引き続きご支援賜りますようお願いいたします。