看護学部 School of Nursing

看護学部

School of Nursing

精神看護学

Psychiatric and Mental Health Nursing

精神看護学

私たちは家庭や学校・職場、地域社会において、さまざまな人と関わりあって暮らしています。日常生活では、かかわる人の状況や環境を観察して判断し、自分自身のからだ(身体の動き・行動)・こころ(気持ち)・あたま(考え)をすべて使って関わっています。

精神看護学とは

子どもから高齢者までのすべての年代の人は、誰でもこころの健康課題や病・障害をもつ可能性があります。精神看護学は、すべての人がこころの健康を維持・増進できるように、また、こころの健康問題や病を持った人がその人らしさを取り戻してその人が望む場で生活していくことを支援するための看護実践を研究する学問分野です。看護職としてできることだけではなく、当事者(患者・家族)や地域住民、さまざまな職種の人とともに、生きづらさを軽減し、暮らしやすい社会づくりについても考えます。

1年次で学ぶこと
「生涯発達看護論」(前学期)

ひとの生涯を通して、からだとこころがどのように変化していくのかを学びます。

2年次で学ぶこと
「実践基礎看護学概論Ⅱ」(前学期)「グループアプローチ」(後学期)

前学期は、精神看護学の概論として、ひとのからだとこころのダイナミックなかかわりあい、生物的/精神・心理的/社会文化的(Bio-psycho-social)の3つの視点から精神の健康をとらえ、精神科という診療科を超えて、どのような状況でも必要な精神看護実践の基礎となる考え方を学びます。ひとはグループになると一人でいるときと異なる考えや行動をとります。後学期では、グループで生じること、グループに働きかける看護実践に必要なアプローチについて学びます。

3年次で学ぶこと
「精神看護方法」「地域精神看護方法」「精神保健看護実習」(後学期)

講義では精神科医療を中心として、医療施設、職場、学校、地域などにおいて展開できる基礎的な精神看護実践に必要な知識や技術を学びます。演習では、精神障害を持つ人を交えたグループワーク、ピアサポーターによる演習、事例を用いた体験に基づいて、実習の準備をします。
実習では、精神科デイケアや精神障害者が利用する福祉施設において、その人らしく生きていくことができるようにサポートし、ご家族や友人・知人など関わる人の健康に関するケアを含めて学びます。(写真は、精神障害をもつ人たちの健康に役に立つ健康教育をわかりやすく楽しく行っている実習の一場面です)

4年次で学ぶこと
「看護総合セミナー」(通年)「総合実習」(前学期)「看護トピックス」(通年)

学生の希望に基づいて配置された看護学分野で展開される授業です。精神看護学には精神科領域の就職を希望する学生に限らず、10名程度が配置されます。実習では、精神科病棟、児童思春期精神科病棟、精神科訪問看護、障害者福祉施設を含めたさまざまな健康水準にある人の看護実践を学びます。実習目標や計画を学生自身が検討して作成し、その成果を初冬までに研究レポートにまとめます。
「看護トピックス」では認知症を持つ人のケアについて、認知症サポータ―講座や認知症認定看護師による専門的な看護実践の実際などを学びます。(2022年のみ障害者スポーツテーマとして、いちご一会とちぎ大会選手団サポーター活動となりました)

研究・社会活動

北関東精神保健看護研究会
本看護学部で開催した第16回日本精神保健看護学会学術集会(2006)を契機に、北関東における精神保健看護研究会を立ち上げ、本学科目が事務局として毎年2回、研究会を開催しています。会員は、栃木県を中心に、群馬県、茨城県、東京都などの精神科医療機関などで働く看護師で、精神保健福祉士や作業療法士等が参加することがあります。臨床的テーマや精神疾患をもつ人の人権に関するディスカッションを中心に展開しています。
(事務局連絡先:seisin@jichi.ac.jp

教員紹介

教授 永井 優子 教授 半澤 節子 講師 路川 達阿起
助教 髙崎 浩子