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研究情報

[医学部] 希少糖アルロースはGLP-1分泌と求心性迷走神経を介して無駄食い・肥満・糖尿病を改善する

2018年1月11日

アルロース(別名:プシコース)は、天然に微量に存在する希少糖の一種で、ゼロカロリー甘味料として近年注目されており、その肥満・糖尿病の改善効果が報告されていましたが、作用メカニズムは概ね不明でした。
一方、腸ホルモンGlucagon-like peptide-1 (GLP-1)の受容体作動薬は糖尿病治療薬として広く使用され、優れた治療成績を挙げていますが、皮下注射が必要で、経口投与できる薬剤の開発が待たれていました。

今回、自治医科大学医学部統合生理学部門講師の岩風L作、自治医科大学教授・関西電力医学研究所客員研究員の矢田俊彦らのチームは、香川大学、北海道大学、カナダのトロント大学との共同研究で、アルロースのマウスへの経口投与が、腸ホルモンGLP-1の分泌を起こし、GLP-1による求心性迷走神経の活性化を介して脳に作用し、摂食を抑制し、食後高血糖を抑制することを明らかにしました。

さらに肥満・糖尿病動物に連日経口投与すると、明期(ヒトでは夜間)の無駄食い(摂食リズム異常)を是正し、内臓肥満・高血糖を改善することを見出しました。
アルロースは、すでに安全性が確保されており、本研究により経口投与でGLP-1を分泌させ肥満・糖尿病・摂食リズム異常を改善することから、食事療法や創薬への応用が期待されます。

本研究成果は、2018年1月9日19時(日本時間)にイギリスの学術雑誌「Nature Communications」に掲載されました。