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研究情報

[大学] 手の振りが赤ちゃんの学習を促すことを発見

2019年1月17日

1. 概要

私たちの社会・文化を形成するためには世代間に渡る知識の継承が必要です。このような知識の伝達を効率よく行うための一つの方略として,自然教授法と呼ばれる理論が提唱されています。この理論では,アイコンタクト,乳児に向けた抑揚のある発話などが乳児の他者からの学習(社会的学習)を促進させるとしています。他方,日常的な母子間のコミュニケーションにおいて,身体動作(ジェスチャー)も重要な役割を果たしています。しかしながら,ジェスチャーが乳児の社会的学習に果たす役割については殆ど明らかにされていませんでした。

自治医科大学医学部先端医療技術開発センター脳機能研究部門・平井真洋准教授,追手門学院大学心理学部 心理学科・鹿子木康弘准教授の研究グループは前言語期の4,9ヶ月児88名を対象とした3つの実験から,養育者の手の動きそれ自体が乳児の興味を惹きつけ,その動きによって乳児の物体に関する学習が促進されることを明らかにしました。これまで,アイコンタクト,乳児に向けた抑揚のある発話などが乳児の社会的な学習を促すことが知られてきましたが,手の動きも乳児の社会的学習を促進させる信号となる可能性を示しました。これらの知見は,乳児の「他者からの学習」メカニズムを解明するとともに,非定型発達児におけるジェスチャー理解に関するメカニズムの解明,学習を促進させるロボット,デバイスなどの開発への応用も期待されます。

この研究成果は,2019年1月4日発行の「Developmental Science」にオンライン版に掲載されました。

本研究は,JSPS 科学研究費補助金若手研究(A)(No. 15H05310, 代表:平井真洋),国際共同研究加速基金(No. 15KK0129, 代表:平井真洋)の支援を受けました。

2. 論文タイトルと著者

タイトル:Communicative hand-waving gestures facilitate object learning in preverbal infants.
著者:Masahiro Hirai & Yasuhiro Kanakogi
掲載誌:Developmental Science

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