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研究情報

[医学部] IL−33依存性サイトカイン産生への転写因子IκBζの関与を明らかに

2020年3月16日

自治医科大学生化学講座病態生化学部門、秋田大学の研究グループは、マウス肥満細胞において、インターロイキン(IL)-33刺激によるサイトカイン・ケモカイン産生が、転写因子IκBζの発現により増幅することを明らかにしました。本研究成果は喘息や乾癬などのIL-33を引き金としたアレルギー性疾患の病態解明につながる可能性があり、その研究成果が英文専門誌のThe Journal of Immunologyに掲載されました。

ST2は富永眞一 先生(病態生化学部門 前教授)が、線維芽細胞において細胞増殖開始過程で誘導される分泌タンパク質として同定しました。その後、柳澤 健 先生(現 構造生化学部門 教授)との共同研究で、貫通型の受容体構造をもつST2Lのクローニングに至りました。現在ではST2LがIL-33受容体として種々の免疫応答に関与することが明らかになっています。

本研究では、マウス肥満細胞においてIL-33刺激によって様々なサイトカインやケモカインが放出されること、その際にNFκB 依存性にIκBζが一過性に誘導されることを明らかにしました。また、IL-33刺激によるサイトカイン・ケモカインの放出はIκBζ欠損肥満細胞で抑制されました。IκBζはIL-33刺激に伴うNFκB依存性のサイトカイン・ケモカイン産生を“ターボチャージャー”のように増幅する機能があると考えられます。

以上の結果から、喘息、アトピー性疾患、乾癬などのアレルギー・自己免疫疾患の発症にIκBζが関与することが予測されます。今後はIκBζの組織特異的なコンディショナルノックアウトマウスを利用した疾患モデルマウスを用いた解析や、IκBζがどのようにNFκBの機能を増幅するかを検討することで、新たなIκBζの役割が解明されるものと期待しています。

詳しくは下記のファイルをご覧ください。