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研究情報

[医学部] TMAOが心不全の予後予測に有用であることを発見−国際共同研究と臨床マススペクトロメトリー成果−

2020年6月30日

近年、腸内細菌叢由来の酸化代謝物トリメチルアミンN-オキシド(TMAO)が心疾患と関連することが欧米から相次いで報告され、注目されています。しかし、他の民族、特に日本人における意義は明らかでありませんでした。

今回、自治医科大学附属病院・臨床薬理センター(相澤健一准教授)の研究チームは、同・循環器内科(苅尾七臣教授)、英国レスター大学・循環器内科(Prof. Toru Suzuki)との国際共同研究により、血液中のTMAO値がイギリス人の急性心不全患者の死亡ないし心不全による再入院を予測できる一方、日本人ではTMAOが高値であり、その解釈には注意が必要なことを明らかにしました。本研究はTMAOの生成メカニズムや心不全の病態解明および、新たな心不全治療薬の開発につながると期待されます。

さらに、同研究チームは日本人を対象とした大規模臨床研究も実施中で、急性心不全以外の多様な疾患におけるTMAOの臨床的意義および成因について検討しています。
なお、同研究チームはマススペクトロメトリー(質量分析)を臨床応用することにより、血液中のTMAOを高速、高感度に定量する方法を構築しました。今後、日本におけるTMAO研究が加速することが期待されます。

本研究成果は欧州心臓病学会(ESC)の機関誌である『ESC Heart Failure』に2020年6月30日付けで公開されました。詳細は下記をご覧下さい。

“Ethnic differences in association of outcomes with trimethylamine N-oxide in acute heart failure patients”
DOI:10.1002/ehf2.12777
https://doi.org/10.1002/ehf2.12777このリンクは別ウィンドウで開きます