当教室は2004年(平成16年)1月に横森欣司先生を初代教授として、それまでの一般外科より新しい診療科として独立しました。2006年(平成18年)9月には、自治医科大学の敷地内に『とちぎ子ども医療センター』が開設され、大学に併設したこども病院としての特性を活かして、当地域における小児医療の充実が進められてきました。2007年(平成19年)6月には、前田貢作先生が第2代教授として就任されました。私は、2012年1月より京都から赴任しまして、前田先生のもとで研鑽を積ませていただいた後、2014年(平成26年)7月より3代目の教授を拝命いたしました。教室として開講10年を迎える節目の年に、自治医科大学外科学講座小児外科学部門を預かることになり、身の引き締まる思いであります。先代が築き上げてこられました自治医科大学小児外科を継承し、更なる発展を目指して精進して参ります。 そのために私たちに与えられたミッションは、第一に臨床の質をさらに高めることにより、子どもと子どもを支える家族にとってより優しく、負担の少ない医療を提供することであります。数だけでなく質にこだわった小児外科診療を行っていきたいと考えております。 そのためにも第二のミッションとして優秀な小児外科医を育てることが大切であります。卓越した技術と豊富な専門知識はもちろん必須ですが、患者や家族の気持ちに寄り添うことができる心を持った外科医を育てます。そうすることで小児外科医療の発展を通して、地域における小児医療のさらなる充実に寄与して参りたいと考えます。 まだまだ若い教室ですので、教室員一同しっかりと地に足をつけて、診療・教育・研究に取り組んで参ります。