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教授挨拶

 自治医科大学 腎泌尿器外科学講座のホームページにようこそお越しくださいました。2018年4月より、当講座の4代目教授となりました藤村哲也です。私はこれまで東京大学医学部附属病院と東京大学泌尿器科学教室の関連病院にて23年研鑽を積んで参りましたが、自治医科大学に赴任して“自治医科大学は本当に素晴らしい施設である”と日々実感しております。患者さんとご家族の皆様、全国の先生方、自治医科大学をどうぞよろしくお願いします。

 大学病院の使命をご存知でしょうか?診療・教育・研究です。

 診療においてはクッシング症候群、原発性アルドステロン症などの副腎疾患、腎・尿管・膀胱・前立腺・精巣の悪性腫瘍、前立腺肥大症・難治性過活動膀胱・重度尿失禁・神経因性膀胱などに伴う排尿障害、男性不妊症、尿路性器感染症、尿路結石、後腹膜疾患などの診断・治療を精力的に行っています。とりわけ、ロボット支援下手術、副腎・腎に対する腹腔鏡下手術、去勢抵抗性前立腺癌・転移性腎癌・転移性尿路上皮癌に対する化学療法・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬などによる集学的治療、膀胱留置カテーテルの方に対する排尿自立支援指導に重点的に取り組んでいます。

 外科学領域において泌尿器科はロボット支援下手術のパイオニアを担っております。2012年に前立腺癌に対するロボット支援下根治的前立腺全摘除術、2014年に腎癌に対するロボット支援下腎部分切除術、2018年4月に膀胱癌に対するロボット支援下膀胱全摘除術が保険収載されました。膀胱癌に対する同手術はまだ本邦の一部の施設でしか実施されていません。自治医科大学では施設基準をクリアしており、北関東で初めてロボット支援下膀胱全摘除術・完全体腔内尿路変更術を保険診療で開始しています。本学は実際に手術に使用するda Vinciサージカルシステムに加えて、研修用のロボット手術シミュレーター、da Vinciサージカルシステムを完備しており、ロボット支援下手術の実践と教育に力を注いでいます。

 新専門医制度によって次世代の若手泌尿器科医の教育は転機を迎え、多彩な症例を経験することが重要となってきています。私共の講座の全国に誇れる特徴は、泌尿器科学部門と腎臓外科学部門との2部門から構成されており、診療においては、成人泌尿器科、小児泌尿器科、腎移植を担当する腎臓外科とに分かれ様々な疾患に幅広く対応しているところです。小児泌尿器科では停留精巣、水腎症、夜尿症、膀胱尿管逆流などの診療を行い、腎臓外科学部門では腎移植、腹膜透析カテーテル留置術、シャント造設術などの腎不全領域の治療を行っています。このようにひとつの講座が、臨床において三つの診療ユニットに分かれ、有機的な連携をもって泌尿器疾患を診療するシステムは国内に類をみません。施設内に併設するシミュレーションセンターでは腹腔鏡下手術をはじめさまざまな医療行為に関する研修が可能となっています。そのような利点を生かして、腎泌尿器外科学分野において最先端の医療を提供しながら、将来様々な分野で活躍できるスペシャリスト育成を目指しています。

 研究においては難治性前立腺癌を中心として次世代シークエンサーを用いた癌進行に関与する遺伝子発現および機能解析や分子診断の確立を通じて社会に還元していきたいと考えています。

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腎泌尿器外科学講座
泌尿器科学部門

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