速度表示と強度表示の比較


両者は、長所短所がそれぞれ認められ、表示目的に応じて使い分けなければならない。
まず、2つの表示法についてより詳しく説明してみます。

図の2つの「山」は反射してきた超音波の信号を表す。速度モードでは、v1、v2のように山のピークの位置だけを表示するもので、右側にあれば近づく信号として赤い系統で、左側にあれば遠ざかる信号として青い系統で示されます。この場合には、山の大きさおよび面積(S1、S2)は表示されません。一方強度表示では、山の面積(S1、S2)を信号の強さとして表示するために、2つの信号は同じような大きさであるため、流れの方向が異なっても同じ強さの信号として表されます(v1、v2の位置すなわち速さとは無関係です)。


次に、強度表示がなぜ速度表示より感度が良いかについては、次のように考えられます。



血流信号を「山」で示し、ノイズをN1、N2、N3のような線で示します。これはノイズは比較的狭い周波数帯でランダムにおこるためです。
一般的には、超音波の感度はカラーゲイン(検出の程度を表す)との関係が深く、この図でいえば速度表示ではS3の最高強度は検出感度より小さく、描出できなくなってしまいます。一方ノイズであるN3は、検出感度より大きいために信号として表示されます。つまり、血流信号であるS3は表示されないのに雑音であるN3は表示されてしまうわけです。
一方、強度表示では、その信号の面積(これが信号強度と関係が深い)を検知するものです。すなわち信号S1、S3、N1、N2、N3についてみると、ノイズであるN1、N2、N3は血流信号であるS1、S3に比較して面積が明らかに小さく、両者の間に境界をおくことで区別することができます。これが、感度が良い(S/Nがよいといいます)理由です。

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