超音波の出力基準波は,
1,熱的作用についての基準
以下の4つについての計測がされています.
SATA(spatial average temporal average) :空間平均時間平均の強さ
SPTA(spatial peak temporal average) :空間ピーク時間平均の強さ
SPTP(spatial peak temporal peak) :空間ピーク時間ピークの強さ
SATP(spatial average temporal peak) :空間平均時間ピークの強さ
このうち最も使用されているのは,SPTA(空間ピーク時間平均の強さ)であり,日本超音波医学会では,SPTAで連続波超音波では1W/cm2を,パルス波では240mW/cm2以下であるとしています.アメリカでも,臓器ごとに細かく定められています.
Thermal Index (TI):組織の温度を1度あげる超音波出力で,この値は組織のより異なります.なお,生体では42度を越えると蛋白変性が起こり危険です.
熱作用が大きくなるのは,1,超音波パルス幅,繰り返し周波数が大きい時,組織の問題では血液循環が少なく場所,検査時間が長いときなどが考えられます.
2,非熱的作用
P_:負音圧とよばれ,音場(超音波が発射される領域)内の負の瞬間最大音響圧力
Mechanical Index(MI):最大ピーク負音圧を基準音圧1Mpa(メガパスカル)で正規化した値.
すでに述べたように,超音波の圧力が大きいとキャビテーションにより生体組織に溶存しているガスが発生したり,水分が気化し小気泡が発生します.この小気泡が破裂する場合に,周囲の臓器に損傷を与えます.キャビテーションには,閾値が存在し,ある一定以上の強さの超音波で出現しますが,もちろん診断用の装置はそれ以下に押さえられています.