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自治医科大学 医学部 皮膚科学教室

教授挨拶

皮膚科の魅力は何かと聞かれたら?
「皮膚科学の最大の特徴は、その中に内科も外科も、そして病理学も生化学も免疫学もあり、それはもう皮膚科学の門を開けたらまた別の次元の医学があるといえるほどバラエティ豊かで、皮膚という薄っぺらなイメージからは想像できないくらい、裾野も奥行きも広い学問だということです」------皮膚科を決める前にここまで達観していたかどうかは疑問ですが、少なくとも今は自信をもってこう答えることができます。

当科の医局では、本学(自治医大)の卒業生に地域医療貢献のための義務年限という特殊な制度があり、通常のような初期研修終了後の入局が困難であることから、他(多)大学出身の混成チームとなっています。やり直しの方も中途採用の方も多く、現在の医局には内科からだけでなく、脳外科、移植外科、泌尿器科などの外科系からの転向組もたくさんいますので、いろんなサブスペシャリティーが交錯して和気あいあいとしています。大学院生で研究を行いつつ、学位も専門医も取得した頑張り屋さんもいますし、小手術をはじめとする皮膚外科に関しては、医局員個人のスキルが標準よりかなり高いと自負しています。2009年6月からは、医局のニューフェイスとしてタイからの留学生も来日し、サイトカインや樹状細胞の研究を行う予定ですし、近い将来には約30年ぶりとなる本学卒業生の入局も見込まれています。また、当科医局は卒業生からDepartment of the Yearを2回、私個人としてもTeacher of the Yearを1回授与されており、学生教育にも熱心に取り組んでいる証といえるでしょう。さらに個人的なことになりますが、私は本学ピアノ同好会の顧問として、学生とともに院内コンサート活動(現在は年4回開催)を開始して10年になろうとしています。

附属病院皮膚科では、県内に入院可能な皮膚科の施設が少ないこともあり、入院は紹介による高齢者の皮膚悪性腫瘍が毎年かなりの数を占めます。悪性腫瘍としては有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫、パジェット病などの上皮系悪性腫瘍だけでも、新患手術例を合計すると約60例を数えます。皮膚悪性腫瘍は進行期のものもあり、外科的手術以外に放射線療法や化学療法も取り入れ、手術も植皮や皮弁に加えて光化学療法や超短パルス炭酸ガスレーザーなども導入しています。外来は、教授初診がある木曜日については、紹介の患者さんが8割以上を占めるようになり、県内だけでなく他県からの紹介も少なくありません。午前の初診および一般再診に加えて、午後にはアトピー性皮膚炎、乾癬、水疱症、脱毛症、膠原病、皮膚悪性腫瘍、レーザー治療など数多くの専門外来を設けています。新規開発臨床試験(治験)は乾癬やアトピー性皮膚炎を中心に数多くの依頼があり、それらを含めた当科のこれまでの治験実績が院内で高く評価されたこともあり、私は2008年度から附属病院治験審査委員会の委員長を務めています。

ありふれたものから稀なものまであらゆる皮膚疾患を手がける当教室では、臨床研修に最適な施設であるという利点を活用し、診療技術に卓越した専門医を育成すると同時に、大学の充実した施設を利用することによって、臨床に根ざした優れた研究が行えるよう努力を重ねていきたいと考えています。これから皮膚科を頑張ろうと燃えている方、また新天地でスキルアップしたいと考えている方、魅力満載の皮膚科学をバックグランド豊かな仲間たちと一緒に極めてみませんか。

2009年9月
自治医科大学臨床医学部門皮膚科学教授
大槻 マミ太郎