Q11.歴代スカイラインの中で一番最初にターボエンジンを搭載したのは?
A11.
国産初のターボエンジンを開発したのは日産でした。そしてこの記念すべきターボを搭載したのはC210型スカイライン(5代目)でした。(注:日産ではスカイラインよりも先にセドリック/グロリア、ブルーバードなどにターボ車の設定がありました)
C210型スカイラインは1977年8月にデビューしています。当時は排ガス規制などで自動車業界にとってはかなり厳しい状態でした。当然エンジンもその排ガス規制に伴い、大きな影響を受けることになったのです。ピークパワーの低下は否めませんでした。そして、スカイライン・ジャパンのニックネームで呼ばれたC210型スカイラインは、当時のライバル車のCMで「名ばかりのGTは道をあける」と皮肉られてしまったのです。スカイラインがスポーツ性の欠如を指摘された屈辱的な一瞬でした。当然日産がこれを黙って見過ごすはずがありません。2000GTシリーズに搭載されていたL20E型エンジンにギャレットエアリサーチ社のT03型タービンをを装着、NAの115馬力から一気に145馬力へのパワーアップとなったのです(しかもベースのNAエンジンよりも燃費の向上がありました)。これは排ガス規制で牙を抜かれた当時のスポーティーカー達にとって大きな影響を与えました。この後、日本のスポーティーカーは一気にターボ時代に突入していったのです。5代目スカイライン以降、スカイラインとターボは切っても切れない関係となっています。みなさんもご存じ日本モータースポーツ界の頂点に立つGT-Rに搭載されたツインターボのRB26DETTがそれを如実に物語っていますものね。
なお、ターボエンジンとオートマチックを国産車の中で一番はじめにマッチさせたのも、この5代目スカイラインです。なんといっても技術の日産です!
Q12.スカイラインにはオープンカーがあったの?
A12.
なんと、初代スカイライン・ALSIの時代にありました。その車は「スカイライン・スポーツ」。2
doorのクーペボディを採用し、そのデザインはイタリアの名門カロッツェリアであるジョバンニ・ミケロッティによるものでした。ミケロッティは当時のイタリアの首相ムッソリーニの車のデザインやマセラッティ3500GTなどのデザインを手がけた有名な人です。
今でこそ外国のデザイナーにデザインをまかせるというのは珍しいことではありませんが、当時としては斬新なことでした。その製作は1960年4月にイタリアに2台のシャーシ(シャーシはセダンのALSIと共通です)が送られ、6月にはデザインが完成、11月にトリノ・ショーで発表と、実に7か月という短期間で完成したのです。オープンボディ(いわゆるオープンカー)とクローズドボディ(普通のクーペ)の2車種が設定されました。そのスタイルはアメリカンとヨーロピアンをあわせたようなデザインで他の国産車とは大きく水をあける存在でした。
ではスカイラインスポーツという名前のように、走りのほうはスポーツだったかといえば、それはどうも違うみたいですが・・・。スカイラインが本格的に走りに重点を置かれるようになったのは2代目スカイライン(スカイラインGT)以降です。しかし、このスカイラインスポーツはデザイン的に言えば歴代スカイラインの中でも先端を走っていたのは事実。これは今後のスカイラインに大きく望まれるものでもあります。
Q13.スカイラインは、フェアレディZのように輸出はしていないの?
A13.
C110型からR31まで輸出されていました。輸出先は主に右ハンドル圏内です。たとえばイギリス、オーストラリア、中近東、南アフリカなどです。輸出先での呼ばれ方はスカイラインではなくダットサンと呼ばれていたところもあるくらいです。C110型の時代には排気量2400ccのL24型エンジンを積んだダットサン240Kというのもありました。またオーストラリアでは4気筒車種だけをピンターラと言っていました。おそらく、現地でスカイラインと言っても分からないかもしれませんね。
この輸出もR32以降は貿易摩擦などの影響により基本的には行っていません。ただR32・R33 GT-Rは並行輸入という形で何台かはヨーロッパに渡っています。実はヨーロッパに置いてはGT-Rの評価は日本以上に高く、ハイパフォーマンスカーとして認識されています。そして今回(1997年11月より)、R33 GT-Rがイギリスに向けて正規輸出されました。歴代GT-Rのなかで、初めてGT-Rが正規に海を渡ることとなったのです。但し限定100台。1997年、1998年にそれぞれ49台、そして1999年に2台の計100台の予定だそうです。今回の輸出に際してヨーロッパのcar雑誌で一斉に特集を組まれたほどでした。日本での酷評に対して、向こうでは絶賛だったそうです。この辺は日本の車に対する考え方(車は快適に移動できる物)と欧州での車に対する考え方(車は速く移動するための物)の違いによるものが大きいと思いますね。
ただ、イギリスに正規輸出されているR33 GT-Rは日本でのVスペックのみです。値段は日本円にして1000万円以上。実に高価な車となっています。当然アウトバーンをかっ飛ぶことも考慮して(笑)、スピードリミッターは250km/hに変更、オイルクーラーの標準装備はもちろんのこと、トランスミッション、デフ、トランスファーにもそれぞれNISMO N1耐久用オイルクーラーを標準装備としています。その他、細部に渡って欧州仕様に変更されているのはもちろんのことです。
英国R33 GT-R正規輸入を受けてだされた、英国車雑誌(一部)の記事はこちら!!!翻訳済みです。
Q14.スカイラインのマルチリンクサスペンションとは、どのようなサスペンションなの?
A14.
まず始めにサスペンションとは、タイヤとシャーシを繋ぐ部分で、タイヤと路面の接地、コーナーリング性能に深く関わってきます。
そして、サスペンションにはいろいろな形式のものがあります。 最近の車によく使われているのはストラット式サスペンション、ダブルウィッシュボーン式サスペンションなどです。
普通の車に使われているのは主にストラット式サスペンションというものです。これは部品点数が少なく、直進性能、メンテナンスに優れたサスペンションですが、いまいちコーナーリング時の接地能力に欠けています。それはサスペンションを構成している部品点数が少なく、複雑な動きができないからです。普通の車はこのサスペンション方式でまず問題ないのですが、走りを自負する車になってくると、コーナーリング性能は重要な部分を占めてきます。そして、その点を補うために部品点数を多くし、可動域を増やしたのがダブルウィッシュボーン式サスペンションというものです。ほとんどのスポーツカーに採用されているといっていいでしょう。
そしてスカイラインには、このダブルウィッシュボーン式サスペンションに第3のリンクを加え、さらに進化させたサスペンションであるマルチリンクサスペンションというものが採用されています。 スカイラインの4輪全てにマルチリンクサスペンションが採用されたのは8代目スカイラインR32からです。 このサスペンションは第3のリンクを加えたことで、さらに複雑な動きができるようになりました。 複雑な動きができるということはつまり、刻一刻と変わる路面状況に応じて、いつも最適なタイヤの接地ができるということを意味しています。常に路面に対してタイヤを垂直に保つこと、これがタイヤのグリップ力を最大限に得られる条件です。そしてこの「タイヤを路面に対して垂直に保つこと」を高い次元で可能にしたのがマルチリンクサスペンションなのです。 マルチリンクサスペンションはR32で高い次元の走りを確立し、R33で完成の域に達し、そして現在のスカイラインR34でさらに熟成されました(まるでロースハムですね・笑)。 スカイラインの走りは、マルチリンクサスペンションを代表とする優れた足周りのお陰で、他の車に比べて5年先を行っていると言われています。今後のスカイラインにもさらに進化したマルチリンクサスペンションが採用されることでしょう。
Q15.なぜ、スタンダードのスカイラインはオーバーフェンダーでないの?
A15.
普通のスカイラインとGT-R(R32またはR33)を見比べて下さい。 タイヤのおさまっている部分の形状がちょっと違いますね?GT-Rのほうが横に大きく張り出しています。
これをオーバーフェンダーと言っています。フェンダーが張り出しているお陰でGT-Rは存在感のあるエクステリアをしていますね。スタンダードのスカイラインに比べて横幅が大きくなっている分、フロントから見たマスクもかなり重厚感を増しています。
ではこのオーバーフェンダーは見たくれだけのためにやっているのか?と言ったらそれは違います。もっと重要な意味があるのです。もともと、GT-Rはレースで戦うために生まれたスカイラインです。スタンダードのスカイラインとはそのコンセプトが大きく違っているのです。レースで重要なことは高いエンジン出力を路面にしっかり伝えねばなりません。そして、速いスピードでもってコーナーを駆け抜けて行かねばなりません。そのためにはタイヤが重要な位置を締めてきます。タイヤ幅を太くすれば大きなグリップ力を得られることができ、RB26DETT(GT- Rに積まれているエンジン)の発生する暴力的なハイパワーを路面に伝えることができることになります。改造の制限されたN1耐久レースなどでは、車の外観を変えることができません。このために、改造しないでも始めから幅の広いタイヤを履けるように、GT-Rのフェンダーは外に張り出して作ってあるのです。全てはレースを見据えた車輌だからというのがその理由です。反対にスタンダードのスカイラインは個人で参戦する草レースを除いて、レースにでることはまずありません。道路幅の狭い日本では、いたずらに車幅を大きくするのは得策ではありません。そのために必要以上にはフェンダーを拡大していないのです。
Q16.スカイラインに採用されている4WDシステムとは?
A16.
4WDが分からない人はいませんね? 念のために説明しておきますと、4WDとは4輪全てを駆動する方式です。また2WDとは前輪か後輪のどちらかを駆動する方式です。
スカイラインは基本的にはFR(前置きエンジン、後輪駆動)の車です。つまり2WDが基本なのです。FRは前輪は方向舵、後輪が駆動のみとその役割がきちっと分けられています。FF(前置きエンジン、前輪駆動)の車のように前輪が方向舵と駆動の両方を担っているのとは違い、スカイラインは実にナチュラルなステアリング応答性を持っているのです。
しかし、R32 GT-Rからスカイラインは初めて4WDを採用しました。これはあくまでもその当時GT-Rが参戦することになっていたグループAレースを見据えてのことだったのです。
4WDの長所は発進時に高いトラクションが得られるということ、そしてコーナーから立ち上がって加速していくときに、まんべんなくトラクションがかかり危なげなくアクセルを踏んでいけるということ、そのような利点があるのです。ただ、4WDは長所だけではありません。4輪全部が駆動されているので、コーナー入り口から中盤に掛けてのコーナーリングスピードというのがFRベースの車と比べて遅くなってしまうのです。そのためにスカイラインが選んだ4WDシステムとは普通の4WDとは異なるものでした。
ランサーエボリューション、セリカGT4などに採用されているフルタイム4WDとは異なり、後輪のトラクションが抜けたときに4WDになる電子制御トルクスプリット4WDというものでした。これを日産ではATTESA E-TSと言っています。細かく言えば、普段はFRベースで走っています。そして、走行状況の変化に応じて前輪にもトルクを配分します。駆動力配分は、0:100(FR)から50:50(リジット4WD)まで無段階の連続制御を行い、それらは車速、アクセル開度のほか、4輪それぞれの車輪速センサー、横Gセンサーなどの各センサーから送られてくる情報によって、細かく制御されているのです。つまり、ナチュラルなFRのステアリング性を損なわずに、ここ一番と言うところでは4WDの利点を余すところなく使えるという、正に最新技術が投入された4WDシステムと言っていいでしょう。ATTESA E-TSはGT-Rだけでなくスタンダードなスカイラインにもこの技術を採用したグレードがラインナップされています。また、現在この技術はスカイラインだけでなく日産の他車種にも使われています。そして、R33 GT-R v specにはATTESA E-TSとアクティブLSDを統合制御したATTESA E-TS proというのが採用されています。ニュルブルクリンクで8分(正確には7分59秒)を切ってきたのもこのv specだというのも頷けるところです。なお、このトルクスプリット4WDを初めて採用した車は数々の世界最速マシーンを世に送り出してきたポルシェです。
注:スカイラインに採用されている4WDシステムはダートコースや雪道走行に向いている訳ではありません。無論、FRのスカイラインよりは走破性能は勝りますが、やはりそこはフルタイム4WDの車には劣ります。あくまでも、通常の道路状況で早く走ることを目的とした車なので悪しからず。
Q17.水平指針メーターって何?
A17.
スカイラインを象徴するものにテールランプの丸目4灯がありますが、メーターパネルのスピードメーターとタコメーターもスカイラインという車を個性的に表す一つでした。過去形になっているのは現行R34(10代目スカイライン)ではその伝統が受け継がれなかったからです。5代目スカイラインから9代目スカイラインまで、このスピードメーターとタコメーターは0の基準が左真横にあったのです。つまり、メーターの指針が0の段階では水平位になるようにデザインされていました。そしてこれを水平指針メーターと言っているのです。R34になってから0が左斜め下から始まるメーターに変わってしまいました。個人的にはスカイラインのメーターといえば水平指針という思い入れが強いので、伝統を踏襲して欲しかったのですけどね。車のエクステリアなんてものは、時代とともに変わるものですから、どう変わろうがその時その時によると思うのです。だからこそ、ちょっとしたところにスカイラインらしさという何かを残しておいて欲しいのですよね。僕自身はスカイラインは箱である必要はもうないのではと思っているくらいですから。本題から離れるので、これはこの辺で止めておきます(笑)
なお、水平指針メーターといっても丸目4灯と同じく、代によってそのデザインは違います。そしてR32とR33のGT-Rはタコメーターのみ水平指針メーターではありませんでした。こちらは0の位置が真下にあるのです。その理由は何故かといえばタコメーターの回転数表示がスタンダードのスカイラインとは異なっているためです。高回転志向GT-Rのエンジン・RB26DETTは10000回転までの表示となっています(スタンダードのR33においては8000回転または9000回転まで)。もし水平位から指針が始まったら、10000回転のメモリが真下を超えてデザイン的に良くないですからね。
水平指針メーターについてはここをクリック!
(写真はしーまのR32、R33 GT-Rのものです)
Q18.R32以前に4WDシステムを搭載したスカイラインがあったって本当?
A18.
実はR31の時に試作品として4WDシステムを採用したスカイラインがありました。しかし、これは市販はされていません。レースにも出ることはありませんでした。あくまでも試作車でしかないのです。
R31のエボリューションモデルとしてGTS-R(限定800台)がありましたが、これとは別に日産・栃木研究所においてR31をベースにした4WD仕様車の開発が行われていたのです。このスカイラインは前35%、後65%の駆動配分になったファーガソン・システム(センターデフとビスカスカップリングを組み合わせた機械式フルタイム4WD)を採用していました。そして、ファーガソン・システムはグループB時代のWRCマシンでよく使われたシステムでもありました。
このスカイラインは市販車に近いところまで出来ていたらしいのですが、結局市販されることはありませんでした。実験車輌としての意義が大きかったのかもしれません。それもこれも、当時のスカイライン開発責任者・伊藤修令氏がR31
GTS-RをR32 GT-Rの実験台として作ったことと関係があるのかもしれませんね。
Q19.スカイラインのふる里はどこ?
A19.
スカイランを作っている組立生産工場は東京都・武蔵村山にある村山工場です。みなさんの愛車スカイラインは、全てここで産声を上げているのですよ。GT-Rであろうとなかろうと(笑)
もともと、日産村山工場は、今はなきプリンス自動車が1962年に完成させました。スカイラインはその2年後の1964年より生産されています。そして、1967年の日産自動車との吸収合併により日産帰属の工場となったのです。ちなみに、この工場はスカイラインのみを生産しているわけではありません。スカイラインとアンダーパネルを共用するローレル、ステージアのほか、マーチ、キューブも生産しています。
なお、僕の住む栃木県にも日産上三川工場がありますが、こちらは主に日産の高級車(シーマ、インフィニティ、セドリック、グロリア)を生産しています。
Q20.スカイラインと901運動の関係は?
A20.
まず、901運動から説明しましょう。この901運動とは、あのポルシェ911とは全く関係がありません(笑)。
昭和60年頃、日産のシェアは少し落ちはじめていました。日産社内にはこれを何とかしなければという機運があったのです。そこででてきたのが、この901運動でした。「1990年までに世界一の走りを実現しよう」と言うのを略して901運動。
そこで、その当時開発に着手していたR32が、この901運動のイメージリーダーとなったのです。当然の如く、R32は走りにこだわる作りがされていきました。スカイラインはC10(初代スカイライン)以来、ずっと4輪独立サスペンションを保ってきましたが、始めの頃は最先端を走っていたものの、30年という時代の流れとともにその優位性は失われて来ていたのです。そこでR32の開発主管である伊藤修令氏はその失われたアドバンテージを回復するべく、R32をそれまでのスカイラインと切り放して、ゼロから作り上げたのでした。居住性はスポイルしてでも、その全てを走りにかけたのです。このR32より採用され、現在のスカイラインの走りに一役ならぬ二役以上もの役割を果たしている前後マルチリンクサスペンションは、この901運動によって生み出されたものです。
ケンメリGT-R以来、16年ぶりに復活を遂げたR32 GT-Rも、この901運動がなかったらこの世に存在しなかったことでしょう。R32がデビューから10年以上もたった今でさえも、その走りが衰えていないのは、この901運動の賜物です。
だからこそ、スカイラインファンの中ではR32が、今でも根強い人気を誇っているのです。R32以降、R33、R34と前後マルチリンクサスペンションを採用したスカイラインは、現在3世代目に突入しました。車のポテンシャル的にはどちらもR32を凌いでいるものの(正常な進化はしているものの)、未だにR32を抜けないでいるものがあると僕は思います。それが何かは、あえてここでは言いません(別の場を借りて述べる予定。おそらく同じ気持ちの方が他にもいるのでは?)。
いずれにせよR32以降、日本の車の走りの質はこれに遅れを取るなと飛躍的に向上してきました。汚職と政治家の如く、スカイラインと901運動は切っても切れない関係にあったのですね!(笑)
Q21.GT-Rのエンジンは専用エンジン?
A21.
結論から言えば、専用エンジンと言っていいでしょう。歴代GT-Rに搭載されたエンジンはGT-Rの為だけに開発されたことは事実です。今までのGT-Rに搭載されたエンジンは2つ。S20とRB26DETTです。このうちS20は
PGC10、KPGC10、KPGC110に、RB26DETTはBNR32、BCNR33、そしてもうすぐ発売予定のR34
GT-Rにも搭載されることになっています。
ところがS20にせよ、RB26DETTにせよGT-Rの為に開発されたことはされたのですが、他の日産車にも搭載されているのです。
まず、S20エンジンは日産を代表するスポーツカー・フェアレディZにも搭載されました。当たり前のことですが、今のフェアレディZ(Z32)ではありません。ちょうど、プリンス自動車と日産自動車が合併する頃にあったフェアレディZ432という車です。スパルタンなGT-R(PGC10)とは対照的なフェアレディZ432は、当時のZの最高GTカーとして位置づけられていました。なんでも、当時の日産自動車の中にプリンス系の車だけにS20を与える必要はないという思惑があったとかなかったとか(注:スカイラインはプリンス系の車。それに対しフェアレディは純日産系の車)。いずれにせよ、このS20を搭載したZ432は470台が販売されました。さらに50台の限定販売で432Rというレーシングカーのベース車も発売されました。ちなみに、値段のほうもGT-Rより35万近く高い、185万円がついていたのです(今から30有余年も前の金額ですよ。今の金額に直したら1000万円近くするでしょうね)。当然このS20はZ用にモデファイされていたことをつけ加えておきます。
そして次に、スカイラインオーナーなら誰もが知ってるはずのスーパーエンジン・RB26DETT(これを知らなきゃ、もぐりです・笑)。こちらはGT-R以外にドラえもんのCMでお馴染みの(?)日産ステージアにも搭載されています。但し、オーテックジャパンという日産の関連会社が製作したステージア260RSという車です。日本一速いLクラス・ツーリングワゴンかもしれませんね!
まぁ、そのほかに例外ですが、個人でスタンダードのスカイラインにRB26DETTを乗せ変えてしまっている人とか、何故かTOYOTAスープラにRB26DETTを乗せている人とかもいます。すごいですねぇ(笑)
Q22.スカイラインを開発するときに意識して作った車は?
はっきり言ってスカイラインは独自の路線を歩んだ車と言っていいでしょう(僕はGTカーの路線だと思っています)。無論、一般的にライバル(競合車種と言ったほうがいいかも)と言われているような車はありますが、それらの車を念頭に置いて開発してきたかと言えば、それは違うでしょうね。
唯一、対向車種を念頭に置いて開発されたと考えられるのはR31(7代目スカイライン)だと思います。R31が発表された時はマークIIを代表とするハイソカーブーム。当時のスカイラインにはインパネのイルミネーションの明るさを変えるスイッチなど、今のスカイラインよりもハイソな装備が用意されていました。ボディも5ナンバーサイズぎりぎりの大きさを誇っていたのです。スカイラインが日産の看板車種だっただけに、販売サイドからの強い圧力によって、トヨタ・マークIIに対抗すべくハイソカーへの道を一旦は歩んだのです。それが販売的に成功を納めたかは皆さんがご存じのはずです。結局、R32でスカイランは再び独自の路線に戻りましたが・・・。