Straight 6とは言うまでもなく直列6気筒エンジンのことです。この直列6気筒エンジンを日本で最初に開発したのは、スカイラインの起源とも言える今は無きプリンス自動車(今の日産に吸収合併)でした。1963年のことです。エンジンの種類は今でこそ直列4気筒、V型6気筒、V型8気筒、ロータリーエンジンなどと多岐にわたっていますが、当時としては非常に画期的なエンジンでした。しかし、この直列6気筒エンジンがはじめに積まれたのはスカイラインではなく、プリンス自動車の高級車と位置づけられていたグロリアだったのです。
直6とその他のエンジンとの違い、と言うより直6がほかの形式のエンジンより優れている理由は何かと言えば、それはシャープに吹け上がり高回転まで気持ちよく回るということではないでしょうか。
その理由を排気量が2000ccの4気筒エンジンと6気筒エンジンを例にして述べさせていただくと、当然6気筒エンジンの方が4気筒エンジンに比べて2つシリンダーが多いことになります。2つのエンジンの排気量が同じ場合、6気筒エンジンの方が1つのシリンダーの容積は小さくなりますよね。従ってピストン、コンロッド、バルブといったシリンダーの中で高速に運動するムービングパーツをより小さく、そして軽くできる訳です。小さく軽くなったパーツは慣性モーメントの低減をもたらすため、アクセル操作に俊敏なエンジン特性を作ることができるのです。これが直6が気持ちよくふける理由であります。
もう一つ、直6がほかのエンジンよりも優れている点があります。クランクシャフトに対してバランスがとれているため、振動工学的にみて静粛性に勝るということです。これはV6や V8と比較してもその優位性は揺らぐことがありません。欲をかいてもう一つ上げるとすれば、V型に比べ部品点数も少なく構造がシンプルなためメンテナンスが楽だというのも言えるでしょう。
しかし、6気筒が故にエンジンが長くなってしまい、5ナンバーサイズの車にはやや不向きのエンジンとなっているのも事実です。スカイラインが横から見てロングノーズの外観を呈しているのは、このためでもあるのですけどね。