"Patient is best teacher!"
これから、毎月1回づつ、面白い症例、あっと思う症例、珍しい症例などを出来る限り、
分かりやすく、手術所見まで含めて、ホームページに載せて行きたいと思います。
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症例2 KT 37才 女性664110 Left trigeminal neurinoma 961203
主訴:左顔面のしびれ感、めまい感
病歴:96年10月初旬、頭痛、めまい(dizziness)
96年10月中旬、左顔面のしびれ感が加わり、当科外来受診、MRIにて、left CP angle
tumorが疑われた。
入院時神経学的検査所見:
(HCF) np
(CN) lt trigeminus:dysesthesia and hypoesthesia
lt hearing : intact
nystagmus : gaze nystagmus to upward, lateral and medial direction
(MOTOR) np
(SENSORY) np except lt facial dysesthesia
(REFLEX) np
(CBLL,SPINAL) np
(OTHERS) none
画像検査所見:
入院時MRI
左C-P angleに最大径3 cmの腫瘍がみとめられる。
一部Gdによりenhanceされるが、幾つかのcompartmentに分かれている。
一部cystic、一部solidな腫瘍である。
手術所見:
right park-bench position
looking into left CP angle
partly cystic tumor is shown
This tumor was originated from trigeminal nerve root.
術後経過 と考按:
軽い頭痛とめまい感で発症し、片側顔面のしびれ感でMRIが施行され、発見された脳腫瘍の
ケースである。軽い頭痛といえども見過ごすことは出来ない。近年は画像診断機器を使いすぎる、
もっと神経学的所見をよくとって、診断を絞り込むべきであるといわれるが、脳ドックも行われる
様になった現在、ある程度の持続する頭痛がある場合に神経学的な異常が見つからなくても
MRIやCTを撮るのは、やむを得ない、と言うより、撮るべきであると考える。結局、この
症例の手術所見では、最大径3cm強の一部cysticなtumorであった。これまで、大きくなるのに
恐らく、5-10年は費されていたものと想像されるが、頭痛が始まったのは、たった4ヶ月前から
なので、この腫瘍が直径1-2cmの時には、何等の神経症状もなく正常そのものだったと言える。
また、その位の大きさの腫瘍の方が術後の成績は格段によい。従って、極く早期に脳腫瘍を発見し、
治療するためには、MRIは必須な検査法である。
ちなみに、本症例は、亜全摘術であり、顔面神経も肉眼的にはintact であったが、術後著明な、
顔面神経麻痺が生じ現在リハビリテーション中である。なお、直径3cm以上の聴神経腫瘍で、
術後3ヶ月以内では、顔面神経麻痺のない例は10%と報告されている。
(聴神経腫瘍の外科的治療 神崎 仁 著)
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