"Patient is best teacher!"
これから、毎月1回づつ、面白い症例、あっと思う症例、珍しい症例などを
出来る限り、分かりやすく、手術所見まで含めて、ホームページに載せて行きたいと思います。
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症例23 KH 86才女性 276857 frontal calvarial tumor 98/9/10
主訴:前頭部腫瘤
病歴:1997年1月より前頭部中央の腫瘤に自分で気付いていたが放置。徐々に増大し
近医を受診し当科を紹介され、徐々に自発痛が出現してきたため、精査・手術を目的に
同年8月に入院となった。
入院時神経学的検査所見:
(CONSCIOUSNESS)np
(HCF) for her age
(CN) np
(MOTOR) np
(SENSORY) np
(REFLEX) np
(CBLL) np
(OTHERS) np
画像検査所見:
手術直前の前頭部写真 前面
手術直前の前頭部写真 側面
術前MRI frontal view T1WT
術前MRI frontal view T2WT
直径約5cmの腫瘍で頭蓋骨へ転位し、皮下組織と硬膜へ浸潤したと思われる腫瘍。
腫瘍と皮膚との癒着はあったが比較的きれいに剥離出来た。
硬膜へ浸潤している腫瘍。
骨浸潤のあるfree bone flap。
硬膜表面の腫瘍浸潤部位を十分に焼灼。
bone cement にて頭蓋骨形成を行った。
手術所見:腫瘤を中心として頭頂側に大きく半弧状の皮切を置き前額部に向けて
皮弁を翻転した。腫瘍は骨膜を破りgaleaまで達していたが、境界明瞭で容易に
剥離しえた。次いで腫瘍辺縁周囲より約1横指外側で骨切除を行い、腫瘍を硬膜より
剥離した。腫瘍は上矢状洞上で硬膜と強く癒着しており一部硬膜に腫瘍が残り、これを
充分に電気凝固した。腫瘍は灰白色、弾性硬で出血は容易にコントロ−ル可能で
あった。
術後のMRI:
術後の頭部増強MRI 腫瘤は消失している。
術前の腹部の増強CTにて、右腎部に腫瘍陰影あり。後に患者にも家族にも癌である旨を
告知したが、これ以上の手術は望まなかった。
術後経過とまとめ:比較的急速に増大する前頭部の腫瘤で、かなり高齢な症例である。一般的には
このまま放置するのだが、腫瘤の増大が急速であったことと、自発痛が出現してきたために、
高齢にもかかわらず、頭部腫瘤の外科的除去を全麻下に行った。
腎腫瘍に関しては、手術は拒否された。もちろん、患者さんは、術後、順調に推移し徒歩にて
元気に退院した。頭部腫瘤の術後病理所見から、腎細胞癌の転位であることが判明した。
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