"Patient is best teacher!"
これから、毎月1回づつ、面白い症例、あっと思う症例、珍しい症例などを
出来る限り、分かりやすく、手術所見まで含めて、ホームページに載せて行きたいと思います。
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症例27 FN 54才 男性 718189 急性硬膜外血腫、脳室内血腫、脳挫傷
主訴:意識障害
病歴:1997年6月4日午前1時頃飲みに出かけて、おそらく、酔ってどこかで頭を打撲、意識不明と
なって、早朝 5時頃に近所の人に発見され、救急車にて近医受診。受診時、意識障害(JCS:
300)血圧170/100。緊急のCTにて、頭蓋内血腫がみとめられ、緊急に当科へ搬送された。
入院時神経学的検査所見:
(意識)JCS:200 (semicoma)
(CN) anisocoria : left pupil was larger than right,negative light reflex on both
(MOTOR) right hemiplegia
(SENSORY) probably left side intact
(REFLEX) right side hyper reflexia
(CBLL) unable to test
(OTHERS) some contused wound on the center back of parietal bone
画像検査所見:
頭頂部に線状骨折、頭頂後部に陥没骨折をみとめる。
入院時CT: 凸レンズ状の高吸収域を右頭頂側頭部にみとめる。両側脳室の血腫による
cast formation。右前頭葉内に血腫と思われる高吸収域をみとめる。
入院直後の経過:緊急に挿管後、簡単に入院時検査を行い、緊急手術に進む。
手術所見:最大の厚さ3〜4cmに及ぶ円盤型の血腫が硬膜外に広がっている。出来る範囲で血腫を
除去し、硬膜を開くと薄い硬膜下血腫及び脳挫傷がみとめられた。人口硬膜を用い、減圧し、更に、
骨弁を取り除き、外減圧とした。尚、手術直前には、除脳硬直姿勢がみとめられた。
頭頂後部の挫傷
頭頂部の線状骨折と後方の陥没骨折
硬膜外血腫、最大の厚さ3〜4cm
術後経過とまとめ:術後の意識状態は、200〜300と殆ど、改善がみとめられなかった。ただし、
右側片麻痺はやや改善していた。術後約1ヶ月で、近医へ転入院となったが、その後、およそ2週間
で肺炎にて亡くなった。
急性硬膜外血腫は、事故後数時間以内に緊急手術となることが多いので、一般には、予後良好である。おそらく事故後、数時間は意識障害のまま放置されていたと想定され、更に、脳内血腫や
脳室内血腫脳挫傷の合併までみとめられる本例では、処置は、迅速に行われたが、残念ながら、
悪い結果となってしまった。外傷直後に誰かに気付かれ、急遽、しかるべき病院へ搬送されて
処置されていれば、何とか助かった例と思われる。
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