当科では、18歳未満の小児を中心とした、生体肝移植が年間22例(2007年度)、実施されています。年間22例と言うと“少ない”と思われるかもしれません。我が国では、小児肝移植例は年間130例でほぼ一定の例数です。従って、当施設の年間小児肝移植数は、全国の年間小児肝移植の17%を占めています。当施設では、2001年5月に、生体肝移植が開始され、2008年2月現在、117例に対して122回の生体肝移植が行われました。全例が小児例で、この症例数は小児生体肝移植としては、京都大学に次いで全国で2番に多い数になります。現時点で110人が生存しており、生存率は94%です。日本全国の小児生体肝移植の生存率は84%ですから、当施設の生存率は全国平均よりも約10%高くなっています。
この良い成績は、栄養改善を含む術前管理、手術、術後管理、の全てにわたる大学全体の協力により、移植外科のスタッフが効率良く患児の管理に没頭できる事から得られるものです。医療面では、消化器外科、麻酔科、ICU、臨床薬理、薬剤部、小児科、放射線科、血液凝固内科、血液細胞移植部、病理、検査部のスタッフを始め、全学・全科の速やかな協力が得られます。看護・保育面では、小児科病棟、手術室、ICUの看護スタッフ、保育スタッフ、クラークさん、看護助手さんの暖かいケアが患児を守ってくれます。 事務方もしっかりと移植医療の屋台を支えてくれます。移植術前は栄養状態の悪い患児が多いのですが、当施設に転院すると、看護・保育スタッフの手厚いケアによって患児は良く食べ、飲むようになり、栄養状態が改善します。少しでも良い栄養状態で手術をすることは、治療成績の向上につながります。
この様に、当施設は小児を対象とした肝移植の施設としての存立基盤を固め、貴重な患児のご紹介を地元の栃木、東京、埼玉、千葉、茨城、群馬の関東各都県、さらに山梨、静岡、福島、山形、新潟、石川と幅広い地域から頂いております。 遠くからお出でになる方が多いため、宿泊などのお世話も、当方でさせて頂いております。
当科の特徴は、大切な大切な子供たちを中心に全てが動いていることです。
それも、和気あいあいと。スタッフは少数ですが、極めて高い生存率が示すように優秀で、歴戦の勇士の如く気力、体力、そして愛と優しさに溢れています。

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