Q-1 発熱とは何度からですか? 発熱があったら連絡しなければいけませんか? |
37.5度以上からを発熱と考えますが、一過性のものであれば連絡は不要です。37.5度以上の発熱が持続する場合、嘔吐、下痢、元気が無い、食欲が無い、など普段と変わった事があればすぐに連絡して下さい。特に下痢が続いている場合は、急激に脱水となり重篤な状態になることがありますので夜中でも遠慮なく連絡して下さい。 |
| Q-2 緊急の際は市販の痛み止めや解熱剤を使ってもよいですか? |
一般的な市販薬の使用は可能ですが、移植後1年くらいの間は、風邪薬や痛み止め、解熱剤などは病院からの薬剤を常備しておくのがよいでしょう。移植後長期経過した場合の市販薬の使用については外来で主治医に相談しておきましょう。 |
Q-3 マスクはした方が良いですか? |
マスクは飛沫感染するウイルスを予防する事はできません。しかし、冬の寒い時期や、空気が乾燥している時期は、喉の保護になりますので、術後3ヶ月ぐらいの間は、病院の往き来など人ごみに出る時にマスクを着用して下さい。ただし、夏の暑い時期は、汗をかいて、あせもができたりしますのでしなくも結構です。 |
Q-4 人ごみにはいつから出ても良いですか? |
人ごみでは、様々な飛沫感染するウイルス(風邪、インフルエンザなど)が多く、感染する機会が増えます。移植後3ヶ月までは人ごみを避けた方が良いです。映画館、劇場、水族館など閉鎖された空間で人ごみの多い場所は、移植後6ヶ月までは避けましょう。但し、インフルエンザが流行する季節には、人ごみに出ることをなるべく避けましょう。人ごみからの帰宅後は、手洗いやうがいを忘れずにしましょう。 |
Q-5 買い物や公園はいつから行っても良いですか? |
商店街など外の人通りなら移植後3ヶ月経てば大丈夫ですが、スーパー・マーケットなど閉鎖された空間で人ごみの多い所は移植後6ヶ月経つまで待って下さい。公園は、移植後3ヶ月経ったら大丈夫ですが、公園の砂遊びは6ヶ月経ってからにしましょう。 |
Q-6 学校はいつから行っても良いですか? |
移植後2ヶ月経ったら学校に行くことができます。最初の1週間は半日のみとし、2週目から少しずつ学校での時間を長くしていきましょう。その後、疲れなど出なければ、通常の時間帯での授業を受けて下さい。体育は、学校に通って2週間たってから軽い運動(準備体操、ジョギング)から始め、体力がついてから、鉄棒、跳び箱、マット運動など一人で行う運動を行い、充分体力がついたら、集団で行う球技(バスケット、バレー、サッカーなど)、水泳、マラソンも始められます。 |
Q-7 プール・海水浴はいつから行けますか? |
プールや海は雑菌やカビやウイルスが多く、水を通して感染する危険がありますが、移植後6ヶ月以上経っていれば、学校の授業でのプールを許可しています。公衆プールや海水浴は、移植後1年を目安に考えて下さい。ただ、プール・海水浴では、必要以上の日焼けには注意して下さい。日本人は、欧米人に比べて皮膚のメラニンが多く、皮膚癌の発生率は低いですが、紫外線は皮膚を傷害しますので、特に海や山など紫外線の多い場所では日焼け止めクリームなどを塗って皮膚を守りましょう。 |
Q-8 旅行はいつから出かけて良いですか? |
原則として、移植後6ヶ月経って全身状態や肝機能が安定していたら、旅行に行っても良いです。但し、長期の旅行や、海外に出かける場合は、何かあった場合に備えて、内服薬のわかるリストや最近の肝機能を持参して下さい。 |
Q-10 生もの・果物・冷たいものを食べても良いですか? |
刺身などの生もの、アイスクリームなども食べられますが、食中毒がおきやすい時期は注意して食べるようにして下さい。但し、グレープフルーツやグレープフルーツの入った飲料水を食べますと、免疫抑制剤の血中濃度が異常に高くなるので食べないようにして下さい。スウィーティーとブンタン(ザボン)もグレープフルーツの仲間ですので避けておいたほうが無難です。みかん、オレンジなどの柑橘類は食べられます。その他の果物は何でも大丈夫です。 |
Q-11 外来受診の日に食事をとって来ても良いですか? |
入院中は、食事前で免疫抑制剤を服用する前に採血検査をしていますが、外来で食事を取らないでいると、小さいお子様では、低血糖や、脱水になることがあります。外来受診の日は、むしろ軽度の食事やミルクを取って来るようにしましょう。但し、免疫抑制剤は採血するまで飲まないようにして下さい。また、外来日の朝のお薬は普段より飲む時間が遅くなりますが、当日の夜はいつもの時間に飲ませて結構です。 |
Q-12 けがをしたらどうすれば良いですか? |
どの程度のけがかで対応が異なりますが、軽症の切り傷や捻挫は、近医で治療を受けて下さい。一般的な内服抗生剤、痛み止めは使用が可能です。中等度から大きいけがの場合は一度ご連絡下さい。けがをした場合は、細菌の感染症が心配ですが、移植後6ヶ月以上経って、免疫抑制剤の血中濃度が低い場合は、通常の感染症には充分対応できる免疫力を保持しています。 |
Q-14 学校の同級生にはしかや水疱瘡のようなウイルス感染症が発生した場合、すぐに学校を 休ませた方が良いですか? |
移植後6ヶ月以内は、ウイルスの感染症には罹り易くなっていますが、通常は移植の前に各種ウイルスの予防接種を完了しているはずですから、学校を休ませる必要はありません。予防接種を受けていない場合や、受けても抗体が減弱した場合(移植後一定の期間で、ウイルスの抗体を検査しています)は、感染する可能性はありますが、学校を休ませる必要はありません。 |
Q-15 兄弟がウイルス感染症にかかった場合はどうすれば良いですか? |
移植前に予防接種を終了している場合は、かかっても症状が軽いことがほとんどですので、普通に生活して頂いて結構です。但し、はしかや水疱瘡のように感染力が強いウイルス疾患は、感染した兄弟が治るまで部屋を別にするなどなるべく接触させないようにしておきましょう。移植前に予防接種を受けていない場合はご連絡下さい。対応を指示致します。 |
Q-16 移植前に予防接種を受けていないのですが、どうすれば良いですか? |
以前は、移植後に予防接種をすると、免疫抑制状態なので、そのウイルスに感染する危険性があると理由で、接種しませんでした。しかし、最近は、免疫抑制状態でも、充分ウイルス感染症に対応できるという事がわかってきましたので、予防接種を行っています。MRワクチンなどの生ワクチンは移植後2年から接種可能です。具体的な接種時期は主治医と相談して下さい。 |
Q-17 免疫抑制剤をやめることはできますか? |
原則として、免疫抑制剤は、1日2回を、生涯飲み続ける必要があります。但し、肝機能が安定していれば、将来的には、飲む量を少なくしたり、1日1回にすることも可能です。また、移植後5年以上経過して、免疫抑制剤を全く飲まなくても肝機能が安定している人がいらっしゃるのも事実です。全員がそうなる訳ではありませんので、「やめられる場合もあるけれども一般的には飲み続けます」と説明しています。 |
Q-18 外来はいつまで続きますか? |
移植後の外来は、免疫抑制剤の有無に関わらず、生涯続くことになります。但し。肝機能が安定していれば、外来の間隔は徐々に延ばすことができます。移植後1年目は4週間に1回、2年目は5週間隔、3年目は6週間隔で、5年目には8週(2ヶ月)に1回にといった感じです。 |
Q-19 ペットは飼っても良いですか? |
移植後2年以上経過した方でペットを希望される場合は、主治医と相談のもと許可しています。但し、ペットは様々な微生物を持っていますので、舐めたりするような濃厚接触はやめるようにしましょう。接触の後は手洗い、うがいを忘れないようにして下さい。 |
Q-20 アルコールは飲んでも良いですか? |
成人すれば、適度のアルコールを飲むことはできますが、アルコールの摂取量はしっかり自己管理することが必要です。移植肝はドナーから頂いた愛の贈り物ですから、肝臓を大切に守ることを心がけましょう。 |
Q-21 結婚できますか? |
勿論、結婚できます。移植が順調にいけば、日常生活に何の制限もありません。朝と夜に1回ずつ免疫抑制剤を服用する事と、血中濃度と肝機能の検査の為に1~2ヶ月に1度来院してもらうことだけが日常と違うだけです。 |
Q-22 子供を持つ事ができますか? |
できます。但し、その時の免疫抑制剤の種類や量、肝機能によっては子供を持つことに注意事項がある場合がありますので、子供を予定する際は、男性も女性も必ず主治医に相談して下さい。女性の方は、妊娠によってホルモンの状態が変化する為か、肝機能が悪くなる場合が報告されています。また、赤ちゃんが未熟児(時に極小未熟児)で生まれる可能性もあり、流・早産のリスクもあります。しかし、実際に移植後、妊娠し健康なお子さんを出産している方も多くいらっしゃいますのでご安心下さい。 |
Q-23 病気の事がわかっても就職に差障りがありませんか? |
移植後6ヶ月以降に実際に働く事には、肉体的には問題もありませんが、免疫抑制剤の血中濃度と肝機能検査の為、定期的に通院する必要があり、長期的な合併症で時には入院する場合もあります。職場には、そのような状況を理解して頂く必要がありますが、そのような状況が、就職の際に不利に働く可能性がゼロではありません。 |
Q-24 いつまで生きられますか? |
肝移植は1990年頃から、その実施数も実施施設数も飛躍的に増加しました。20年以上元気な方は多数いらっしゃいます。しかし、肝移植の歴史自体が45年ですので、これ以上の事は現時点ではわかりません。当科では移植後20年以上の方を筆頭に、200名の移植患者さんが通院されています。移植後1年以上経過した皆さんは全員元気に過ごされていますので、これからも同年代のお子さんと同じような人生を過ごすことができると思います。 |
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