自治医大移植外科での経験
東京大学肝胆膵・人工臓器移植外科 清水 篤志
自分は平成14年卒で、初期研修が終わった平成19年に東大の肝胆膵・移植外科に入局し、主に成人の肝移植や肝切除や膵胆道系の手術を勉強していましたが、小児の肝移植にも興味を持って、平成19年の10月から半年間こちらで研修をさせて頂いております。
現在移植外科は河原崎先生、水田先生、川野先生、江上先生、研修医の先生達という面子で日々診療にあたっておりますが、雰囲気を一言で表すと非常にオープンで明るい医局です。
平均して月に2回の小児肝移植がメインイベントとして定期的に入っており、レシピエントの手術を最初から最後まで経験できます。術後管理は日々のカンファで綿密に練られ、肝生検やPTCDの挿入・入れ替え、血管合併症に対するIVRや胆道合併症に対する胆道鏡など、様々な処置を経験でき、毎日が充実しております。
また、他科ともしっかりとした協力体制があり、消化器外科のドナー肝切除、消化器内科の小腸内視鏡を使った合併症に対する内視鏡治療、医療技術トレーニング部門でのマイクロサージャリー手技の練習など、自治医大ならではの風通しの良さを実感します。
薬剤部や臨床薬理の先生方も非常に経験豊富で、積極的に治療に関わってくださいます。
病棟の看護師さんと毎月カンファを持ち、ここの移植はまさにチーム医療で成り立っています。
ホームページをごらんの通り、河原崎教授は日本の肝移植の先駆者のお一人であり、自治医大移植外科には他には得がたい歴史と、症例の蓄積に伴った深い経験値があります。ここでは移植後の患者さんを外来で長期間フォローアップしている中で、未だ解明されていない課題もたくさんあることがわかります。常に勉強しなければなりませんが、移植医療の成績向上に役立てることを期待してデータや文献を調べたりするのは、モチベーションが上がります。
ともかく、こちらに来るまで小児肝移植の知識も経験が全くない状態でありましたが、河原崎教授、水田先生、川野先生、江上先生、医療技術トレーニング部門の菱川先生には、暖かいご指導を頂き、移植の面白さに気付かせて下さったことに感謝しています。
(2007.3)