自然界には自律的に発光する生命体が1000種類以上発見されています。これらの多くはルシフェリン-ルシフェラーゼ反応によって光を生成すると考えられています。我々はこのような生物発光を基礎医学研究に効果的に応用するために、ホタルの発光反応特性(発光波長や発光輝度)の改変に取り組んできました。この過程で、自然界には存在しない近赤外発光を生成する人工合成されたホタル発光反応を見出し、生体深部イメージングの感度を大きく向上させることに成功しています(Nat Commun 2016, 7, 11856, Science 2018, 359, 935)。今後期待される技術として、近赤外合成発光反応による特定の生体分子動態の可視化が挙げられます。そこで、ホタルルシフェラーゼに生体分子のセンシング機能を組み込んだ発光センサ分子の開発や、生物医学研究の新たなニーズに適した、より長波長・高輝度な合成生物発光反応を見出すべく研究を推進しています(Int J Mol Sci 2024, 25, 7338)。
RESEARCH
研究プロジェクト
合成生物発光