令和6年度 自治医科大学附属さいたま医療センター 病院情報の公表

病院指標


 ○集計条件
・令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者(一般病棟に1回以上入院した患者 )
・入院後24時間以内に死亡した患者又は生後1週間以内に死亡した新生児は集計対象外
・移植をしたDPC対象外患者は集計対象外。
・医科レセプトのみ使用した患者。
・10未満の数値の場合は、-(ハイフン)を記入。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1621 361 500 704 1095 1989 2823 4847 3363 442
当センターにおける年代別に占める退院患者の割合は、70歳代が最も多く、次いで80歳代、60歳代となっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等22あり 25 23.08 30.9 24.00% 73.36
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 16 13.69 20.78 37.50% 80.75
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 16 20.25 20.06 25.00% 76.63
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 12 10.92 16.4 25.00% 87.17
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし15歳以上 10 12.3 15.94 0.00% 45.1
対象疾患
主に感染症や不明熱、自己免疫疾患、脳梗塞、悪性腫瘍などを診療していますが、診断は多岐に渡り、ほとんどの内科疾患の診療に対応しております。

診療内容
総合診療科では救急部や専門診療科、地域の病院やクリニックと密接な連携を保ちながら、特に臓器別診療の足し算では対応困難な患者さんの診療を行っています。

特色
総合診療科では、毎週一回多職種カンファレンスを行い、医師のみでは抽出しきれない問題点を発見し、解決策を練っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 512 4.98 4.47 0.59% 69.02
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 370 3.34 3.07 0.27% 71.62
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 325 5.01 4.18 0.00% 71.05
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 203 9.18 11.37 5.91% 72.23
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 130 14.27 17.33 18.46% 78.65
対象疾患
虚血性心疾患(急性心筋梗塞、不安定狭心症、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症)、慢性心不全(弁膜症、急性増悪、重症心不全含む)、不整脈(心房細動、上室性、心室性、ペースメーカー治療、植込み型除細動器治療)、肺高血圧症などほとんどの循環器疾患を網羅しています。

診療内容
循環器疾患全てが診療対象であり、非侵襲的検査(心電図、ホルター心電図、心臓超音波検査、心臓CT、心臓MRI)、運動負荷検査(トレッドミル運動負荷心電図、負荷心筋血流シンチグラフィー)、カテーテルによる電気生理検査・冠動脈造影検査などを使用して診断を行い、至適な薬物療法、カテーテルによる血行再建術・アブレーション治療、心臓リハビリテーションを行っています。

特色
心臓血管センターとして循環器内科・心臓血管外科と合同で、診断から治療まで全てを最適に行うべく週1回定期的に合同カンファレンスにて外科手術を含めた最適な治療についても検討しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 173 9.4 8.88 4.62% 72.87
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 150 7.31 7.45 0.00% 74.94
060050xx03xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 106 8.69 10.22 0.00% 74.53
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 101 4.7 2.57 0.00% 69.91
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 82 6.78 6.39 0.00% 71.96
対象疾患
早期胃癌・大腸癌・食道癌の内視鏡的粘膜下層剥離術、進行消化管癌のステント治療、食道・胃静脈瘤(内視鏡的硬化療法、B-RTO)、潰瘍性大腸炎・クローン病の治療、小腸疾患(出血・腫瘍)、膵・胆道癌の精査、総胆管結石の内視鏡治療、慢性肝炎・急性肝炎治療、肝癌局所療法(ラジオ波焼灼術、TACE)など。

診療内容
幅広い消化器疾患の大部分に対応しており、早期消化管癌の内視鏡治療や肝癌治療などを多数行っています。膵・胆道癌の精査・診断を行い、最適な治療に結び付けています。大学病院として、他施設ではあまり行われていない小腸検査や超音波内視鏡検査にも積極的に取り組んでいます。

特色
当科では埼玉県内であまり行われていない小腸内視鏡検査(バルーン内視鏡・カプセル内視鏡)を得意としており多数例を施行しています。また、超音波内視鏡検査も多数施行しており、そのうち超音波内視鏡下穿刺生検は年間100例以上と増加傾向にあります。壊死性膵炎に対する超音波内視鏡下ドレナージ術も積極的に施行しています。また十二指腸乳頭部腫瘍の内視鏡切除や十二指腸乳頭機能不全(胆道ジスキネジー)の診断・治療を行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 93 10.92 8.16 0.00% 70.54
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 36 12.11 18.72 2.78% 71.14
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病あり 32 18 13.08 0.00% 72.06
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 29 8.79 13.41 24.14% 70.31
040110xxxx00xx 間質性肺炎 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 28 18.86 18.68 21.43% 73.96
対象疾患
主に肺がん、気管支喘息、COPD、間質性肺炎(肺線維症)、肺炎、気管支拡張症、非結核性抗酸菌症などほとんどの呼吸器疾患を網羅しております。

診療内容
呼吸器疾患全てが対象診療で、気管支鏡検査(写真)による診断から各種治療まで行っております。また、在宅酸素療法の導入・管理、非侵襲的換気療法、肺がんの外来化学療法、呼吸器外科による胸腔鏡下肺生検を基にした間質性肺炎の診断治療、肺に基礎疾患がある肺高血圧症の診断治療などに積極的に取り組んでおります。

特色
呼吸器内科では、診断から治療まで全て行うように、毎週一回、呼吸器外科とカンファレンスを開催しております。
内分泌代謝科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 46 12.52 13.77 6.52% 69.09
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 11 12.55 13.07 0.00% 49.64
100202xxxxxx0x その他の副腎皮質機能低下症 定義副傷病なし 10 11.1 8.86 0.00% 57.9
100040xxxxx10x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2あり 定義副傷病なし 10 22.1 18.63 40.00% 58.6
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし - - 16.4 - -
対象疾患
糖尿病、脂質異常症を中心とする代謝疾患、内分泌疾患では、先端巨大症、クッシング病、プロラクチノーマ、下垂体機能低下症、尿崩症、SIADHなどの下垂体疾患、バセドウ病、橋本病、甲状腺機能低下症などの甲状腺疾患、副甲状腺機能亢進症・低下症などの副甲状腺疾患、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫などの副腎疾患、電解質代謝異常などの診療を行っています。

診療内容
内分泌疾患、糖尿病、代謝疾患の診療を専門に行う内科です。メタボリック症候群の中で重要な位置を占める糖尿病、糖尿病合併症、脂質異常症の継続的治療を行います。内分泌疾患では、下垂体疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患、副腎疾患、内分泌腺腫瘍、電解質代謝異常などの診断と治療を行っています。

特色
内分泌代謝科では、診断から治療まで一貫して行える体制を整えています。いずれの疾患においても患者に十分な診療情報を提供して、満足の得られる診療を心がけています。内分泌腺の腫瘍に関して、関連する外科系診療科、とくに脳神経外科、内分泌外科、消化器外科と密接に連携して治療を行います。 糖尿病に連関する心血管障害は循環器科、心血管外科と、腎不全に対しては腎臓内科と、網膜症に対しては眼科とそれぞれ連携して診療を進めていきます。
血液科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 42 36.9 35.63 2.38% 48.43
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 21 8.57 8.65 4.76% 66.71
130030xx97x00x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 6.5 7.82 6.25% 63.88
130030xx99x7xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等27あり 12 8.58 12.54 0.00% 62.92
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等26あり 12 13.42 15.67 0.00% 51.58
対象疾患
白血病、リンパ腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性貧血、発作性夜間血色素尿症、特発性血小板減少性紫斑病など。

診療内容
白血病、リンパ腫、骨髄腫などの血液悪性腫瘍の診療を中心として、それ以外にも再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病などの血液疾患を幅広く診療しています。

特色
2007年から同種移植を中心とした造血幹細胞移植診療を開始し、毎年60~80人の患者さんに造血幹細胞移植を行っています。移植数、移植成績ともに全国のトップクラスの実績となっています。
リウマチ膠原病科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xxxxx00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 45 19.38 14.93 24.44% 55.44
040110xxxx00xx 間質性肺炎 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 18.68 - -
070560xxxxx1xx 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術・処置等21あり - - 40.82 - -
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし - - 15 - -
070560xxxxx01x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術・処置等2なし 定義副傷病あり - - 24.07 - -
対象疾患
膠原病(全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、血管炎症候群)、リウマチ性疾患(関節リウマチ、脊椎関節炎、リウマチ性多発筋痛症、成人スチル病など)、膠原病類縁疾患(ベーチェット病、IgG4関連疾患など)

診療内容
上記疾患にとどまらず、免疫抑制治療が必要な病態も扱います。

特色
2023年度から入院病棟を再開しました。病診連携に積極的に取り組んでいます。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 57 2.81 7.38 0.00% 66.74
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 45 5.87 6.01 0.00% 53.51
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 40 8.33 11.35 10.00% 58.13
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 37 18.05 13.75 10.81% 75.3
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 22 18.09 19.53 4.55% 70.23
対象疾患
①慢性腎臓病
慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症、腎硬化症、膠原病に伴う腎症等
②急性腎不全
急速進行性糸球体腎炎(ANCA関連血管炎等含む)、腎前性腎不全、薬剤性腎障害、慢性腎不全急性増悪等
③透析管理
血液透析導入管理、腹膜透析管理、透析患者合併症、シャント作成術、腹膜透析カテーテル挿入術

診療内容
糖尿病性腎症や腎硬化症に由来する慢性腎臓病の保存期管理および栄養指導、透析導入期の患者を中心とした血液透析管理、腹膜透析管理、顆粒球吸着療法やLDL吸着療法といった特殊血液浄化療法、ANCA関連血管炎を含む急速進行性糸球体腎炎、IgA腎症に代表される慢性糸球体腎炎、低ナトリウム血症や高カリウム血症等の電解質異常への対応など、幅広く対応いたします。

特色
保存期腎不全管理としては、内科的治療に加え、栄養指導による食事療法や腎不全教育を行うことにより、透析導入期間を延長すべ
く、診療活動を行っております。また血液透析導入、腹膜透析管理、透析導入患者の合併症等にも対応も幅広く対応しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 89 16 16.89 42.70% 72.89
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 52 16.52 16.94 55.77% 77.44
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2なし 20 4.85 6.31 5.00% 74.75
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 6.59 6.89 11.76% 60.65
100335xx99x0xx 代謝障害(その他) 手術なし 手術・処置等2なし 13 13.54 10.68 38.46% 38.08
対象疾患
認知症、パーキンソン病、脳卒中、てんかん、多発性硬化症、神経筋疾患などほぼ全ての神経内科領域を網羅しておりますが、脳卒中慢性期の患者様は高血圧など背景疾患の管理がより重要であるため、地域の医療機関と連携して診療にあたっております。

診療内容
脳卒中、認知症、パーキンソン病といった要介護の原因疾患の他、神経感染症(髄膜炎、脳炎)、 てんかん、神経免疫疾患(多発性硬化症、ギラン・バレー症候群)、 筋疾患などあらゆる神経疾患に対応しています。

特色
当センターの脳神経内科は“地域神経内科”を目指しています。(この言葉は井上聖啓 前東京慈恵医科大学神経内科教授と國本雅也済生会神奈川病院神経内科前部長の命名で、 “地域の神経系の全ての患者さんのための診療科”という意味です。特定の疾患や検査・治療に特化した診療を行うのでは無く近隣の施設とも連携して地域のニーズに柔軟かつ包括的に対応するよう心がけたいと考えております。)
パーキンソン病はLCIG(レボドパ/カルビドパ経腸用液)療法やLDP/CDP(ホスレボドパ/ホスカルビドパ)持続皮下注療法を実施している埼玉県では数少ない施設の1つです。
小児-成人移行医療にも積極的に取り組んでおり、代謝疾患や、てんかんの患者様も多く診療しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 211 1.08 2.1 0.00% 4.39
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 115 9.63 6.98 1.74% 1.54
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり 114 11.12 10.6 7.02% 0
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 111 8.23 5.61 1.80% 5.5
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 85 5.98 6.11 9.41% 0
対象疾患
新生児から中学生までのすべての内科疾患を対象としています。
入院は、急性疾患以外にも、低身長などの内分泌疾患精査、食物アレルギー負荷試験、高度肥満に対する教育なども行っています。

診療内容
病棟は小児病棟(34床)と新生児病棟(18床;NICU9床を含む)を有し、小児病棟には保育士も常在しています。
外来は、一般小児外来の他、循環器、神経、発達、新生児、アレルギーなどの専門外来があります。

特色
画像診断ではエコー検査を積極的に使用し、放射線被曝の軽減に努めています。また、体外式人工呼吸器の使用など、最新機器を用いた非侵襲的な治療を行っています。
一般・消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 103 13.45 14.81 0.00% 70.76
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 60 5.1 4.54 1.67% 74.72
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 50 19.06 18.48 2.00% 76.1
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 47 7.04 9.77 2.13% 67.09
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 42 5.17 5.5 0.00% 69.02
診療内容
・消化管(食道・胃・小腸・大腸・肛門)や肝胆膵領域の悪性腫瘍に対する鏡視下・ロボット支援下を中心とした手術治療
・乳腺・甲状腺領域の良・悪性疾患に対する手術治療および化学・放射線治療
・胆石症、胆嚢炎、虫垂炎、鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、炎症性腸疾患などの良性疾患に対する腹腔鏡下手術
・切除不能・進行再発消化器癌に対する化学療法、術後補助化学療法、術前化学(放射線)療法
・小児外科疾患に対する整容性と安全性を配慮した手術治療、臍(へそ)を利用した小児腹部手術

特色
2008年より一貫して年間1,000件超の手術件数を達成しています。予定手術だけでなく、急性腹症など緊急症例にも積極的に対応しています。手術合併症ゼロを目指し、より低侵襲、より高精度な手術に取り組んでいます。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2なし 320 11.61 9.82 1.56% 71.71
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 70 6.49 9.59 1.43% 37.94
040150xx97x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 62 17.6 28.41 14.52% 68.56
040150xx97x1xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2あり 46 21.89 47.52 41.30% 71.76
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり 37 8.57 7.7 2.70% 57.54
対象疾患
肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、胸壁腫瘍などの腫瘍性病変のほか、気胸、膿胸、アスペルギルス・気管支拡張症などの感染性肺疾患、横隔膜ヘルニア(成人)などを対象としています。

診療内容
肺癌、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、膿胸などの胸部疾患に対する外科治療を担当しています。また、間質性肺炎などのびまん性肺疾患に対する胸腔鏡下肺生検や、縦隔リンパ節の胸腔鏡下生検も呼吸器内科など各科と連携しながら行っています。

特色
肺癌については、早期の社会復帰が可能となるよう体の負担が少ない胸腔鏡下手術と肺機能温存を目的とした区域切除術を積極的に行っております。肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除術は2005年から行っており、多くの方は術後1週間程度で退院しています。進行肺癌に対しては、隣接臓器の合併切除や術前術後の化学療法・放射線療法によって根治を目指しています。また、中枢気管支や肺動脈に及ぶ肺癌については、気管支形成術や血管形成術を行うことで可能な限り肺全摘術を回避するようにしています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 112 22.72 20.84 5.36% 68.71
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 69 11.14 10.18 0.00% 80.22
050161xx01x1xx 大動脈解離 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 52 29.81 29.35 32.69% 68.77
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 41 34.2 27.01 14.63% 73.83
050163xx02x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2なし 34 16.18 15.93 2.94% 69.76
対象疾患:成人心臓血管外科全般
・冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症・心筋梗塞合併症等)
・弁膜症疾患(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁等)
・重症心不全に対する補助人工心臓植え込み
・成人先天性疾患
・大動脈疾患(胸部・腹部大動脈瘤、・大動脈解離等)
・末梢血管疾患(閉塞性動脈硬化症など、脳を除くすべての血管)
・下肢静脈瘤

診療内容
成人の冠動脈疾患、弁膜症、補助人工心臓植え込み、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤など心臓・血管全般の外科診療を行っています。当センターでは、小切開による低侵襲心臓手術を早くから手掛けておりましたが、最近はロボット支援下心臓手術も取り組んでおり、経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)、僧帽弁クリップ(TEER)などを含めた低侵襲治療を積極的に行っています。

特色
当科は年間500例以上の心臓、大血管手術を行っている全国でも有数の施設の一つであり、近隣のさいたま市のみならず県内全域及び、他県からの患者様も数多く受け入れております。特に緊急手術の患者様は中央手術部、麻酔科、集中治療部、臨床工学部との連携を密に行い常時、24時間の受け入れ態勢を整えております。県外からもヘリコプター搬送等を利用し、緊急の患者様を受け入れています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 76 3 2.86 0.00% 63.43
010030xx02x0xx 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2なし 51 8.22 8.63 0.00% 65.37
010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 48 2.92 3.23 0.00% 70
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 15.36 11.9 35.71% 80.75
010070xx02x2xx 脳血管障害 経皮的頸動脈ステント留置術 手術・処置等22あり 26 8.58 10.91 0.00% 74.46
対象疾患
脳血管障害(クモ膜下出血、脳出血、脳梗塞、もやもや病など)、脳腫瘍(グリオーマ、髄膜腫、下垂体腫瘍、聴神経腫瘍、頭蓋底腫瘍など)、頭部外傷、脊椎脊髄疾患(脊髄腫瘍、脊髄血管奇形、変形性脊椎症)、奇形、機能的疾患(顔面痙攣、三叉神経痛)など、ほとんど全ての脳神経外科領域の疾患を診療対象としています

診療内容
脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、脊髄脊椎疾患、奇形、頭蓋内感染症など、ほとんど全ての脳神経外科領域の疾患を診療しています。また、救急医療には特に力を入れており、クモ膜下出血を中心とする脳卒中や頭部外傷などの緊急手術を要する救急疾患に対して24時間対応できる診療体制を敷いています。

特色
手術はニューロナビゲーション、術中神経モニター、術中エコー、ICGモニター、神経内視鏡などを用いて低侵襲の手術方針で行なっています。脳血管障害では急性期治療だけでなく、慢性期における脳血管バイパス術や頚動脈内膜剥離術などを適応を厳密に検討し積極的に行なっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1なし 55 3.11 4.65 0.00% 53.69
070041xx02x0xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 手術・処置等2なし 45 8.49 17.01 0.00% 61.18
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 23 22.78 25.29 65.22% 76.22
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術・処置等23あり 18 10.28 8.66 0.00% 47.28
070010xx99xxxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術なし 13 2.92 3.89 0.00% 56.69
対象疾患
大学病院であり当センターの各診療科の高度医療遂行能力の高さから、地域の枠を超えて原発性骨軟部悪性腫瘍(肉腫)などの専門性が必要な整形外科的疾患を多く治療しております。特に骨盤や後腹膜悪性腫瘍が多くなっております。その一方で地域の病院という性質から手術を必要とする一般的な外傷なども治療しております。

診療内容
一般的に整形外科は手足や背骨などの運動器に関係した疾患の外科的治療(手術)を中心に行う科です。
当科では整形外科領域に発生する原発性骨軟部悪性腫瘍(肉腫)の症例を多く扱っています。

特色
一般的に整形外科は基本的に機能外科です。外科的に損傷個所の修復を行ったり、疼痛やまひを除去したりして、機能を回復して日常生活の質を高めるための治療を目的とすることが多いです。そのため、内科や外科に比べて、ほとんどの患者さまが自覚症状のあることが特徴の一つです。その一方で軟部悪性腫瘍は特に疼痛などの症状もなく進行することが多いです。骨軟部悪性腫瘍治療の目的は命を救うことになり、機能は治療の代償として低下したり喪失することがあります。限界はありますが、生命を救うことと機能的予後をできるだけよくすることに務めています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 182 2 2.45 0.00% 70.23
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 137 9.47 11.11 0.00% 70.5
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 80 5.5 6.81 0.00% 75.29
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 64 7.97 10.12 0.00% 65.64
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 26 5.27 5.16 0.00% 60.23
対象疾患
良性疾患、悪性疾患を問わず診療しております。
・良性:腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、尿路結石症、前立腺肥大症、神経因性膀胱、過活動膀胱など
・悪性:腎細胞癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、陰茎癌、精巣腫瘍など比較的頻度の少ない、副腎悪性腫瘍や、尿膜管腫瘍などにも対応いたします。

診療内容
泌尿器科の外来には前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱炎、膀胱癌、腎癌、尿路結石、尿失禁など様々な疾患の患者さんが受診いたします。前立腺肥大症や尿失禁など、高齢化に伴う疾患も増加しており、患者さんの状態に合わせた治療が行えるように努力しております。

特色
本センターは循環器病センターとしての特徴から、心臓疾患や脳血管障害を合併した患者さんの割合が高くなっております。前立腺生検検査は、心臓疾患、脳血管疾患のために内服されている抗凝固薬、抗血小板薬を中止せずに行っています。腎腫瘍については適応のある患者さんに対して、腹腔鏡下手術を行っております。さらに、前立腺癌に対するロボット支援手術も開始しました。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 112 6.03 5.84 0.00% 58.9
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 76 5.84 6.68 0.00% 57.17
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術等 68 6.26 6.06 0.00% 51.99
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 29 5.72 5.63 0.00% 44.45
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 26 6.69 7.35 0.00% 22.73
対象疾患
耳科疾患(慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎)に対する鼓室形成術、鼻疾患(慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎)、涙器・涙道疾患に対する内視鏡下手術件数は全国的にも多く、その他、咽頭・喉頭疾患、頸部腫瘍(唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍など)など頭頸部外科領域すべての治療を行っております。

診療内容
耳鼻咽喉科・頭頸部外科のすべての領域について診療を行っております。
特に、小児から成人まで中耳疾患(慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎)に対する手術、鼻疾患(慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎)、涙器・涙道疾患に対する内視鏡下手術、咽頭疾患、頸部疾患(唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍など)、頭頸部がん治療件数が多くなっています。

特色
耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域全般にわたって、患者のみなさまのニーズに可能な限りお応えできるように外来治療、手術治療を行っています。耳鼻咽喉科領域の良性、機能性疾患に対する手術(特に鼻科、耳科、唾液腺手術、涙道手術)は全国的にも有数の手術件数となっています。甲状腺腫瘍、頭頸部がんの治療件数も年々増加しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 444 2.61 2.49 0.00% 74.07
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり片眼 156 5.13 4.52 0.00% 71.78
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 95 4.58 4.29 0.00% 74.22
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 78 5.06 4.83 0.00% 66.92
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 76 5.45 5.47 0.00% 68.34
対象疾患
特に糖尿病網膜症、網膜剥離、黄斑円孔などの手術を要する難治性網膜硝子体疾患、角膜ヘルペス、アカントアメーバ角膜炎、細菌性角膜潰瘍など長期間の薬物治療が必要な難治性角膜感染症、角膜移植が必要な角膜疾患などを専門的に診療していますが、緑内障や白内障などの疾患も手術を含め広く対応しています。

診療内容
ほぼすべての眼科疾患に対応しています。

特色
増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術においては当科が独自に開発した手術法であるTotal en bloc excision techniqueを用いているため、難治症例が多く集まる当センターではありますが、ずば抜けた手術成績となっています。糖尿病黄斑浮腫に対しては抗VEGF、レーザー、硝子体手術の組み合わせで効果的な治療を選択しています。難治性角膜感染症の治療と角膜移植に力を入れています。角膜移植は輸入角膜を使用した角膜移植を行っていますので角膜移植手術を予定手術として行うことができます。緑内障手術はMIGSから濾過手術(プリザーフロ・レクトミー)、チューブシャント手術(アーメド)まで幅広く対応しております。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 124 9.45 9.84 1.61% 56.48
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 69 6.68 5.88 0.00% 48.67
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 60 3.42 4.07 0.00% 57.72
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術・処置等2なし 47 9.21 11.58 0.00% 54.51
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 46 5.85 5.97 0.00% 40.24
対象疾患
子宮頸がんおよび前がん病変、子宮体がん、卵巣がん、子宮内膜症や良性卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮脱など、主に手術を必要とする病気。

診療内容
婦人科では、がんに対する手術、化学療法、放射線治療を行います。また、子宮筋腫や子宮内膜症などで、複雑で難しい手術を必要な患者さんを対象にしています。内視鏡手術を積極的に取り入れ、低侵襲治療を行っています。

特色
婦人科では、がんの治療ガイドラインに沿った標準的かつ先進的な取り組みを行っています。日本婦人科腫瘍学会ならびに日本産婦人科内視鏡学会の専門医が在籍し、研修指導施設に認定されています。
診断から治療までを、様々なカンファレンスで、慎重に検討を行って進めています。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 113 8.88 9.4 0.00% 34.48
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 41 21.88 19.47 17.07% 31.49
120170x101xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 子宮破裂手術等 24 40.29 35.98 0.00% 32.04
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 23 8.3 9.34 0.00% 33.74
120160xx01xxxx 妊娠高血圧症候群関連疾患 子宮破裂手術等 22 12.77 12.73 0.00% 34.27
対象疾患
妊娠、分娩、不育症、子宮外妊娠、流産、早産、様々な合併症妊娠の管理、ハイリスク妊産婦の分娩および新生児の管理。

診療内容
産科では、通常の妊娠分娩も取り扱いますが、様々な合併症を持つ妊婦さんの治療、管理を行います。周産期母子医療センターのNICUでは、いわゆる未熟児などの治療・成育を行います。

特色
産科では、地域周産期センターの役割を担い、様々な病気を持った患者さんや早産の恐れのある妊婦さんを紹介いただき、治療にあたっています。
小児科、内科、外科など多くの診療科と連携して、より安全な妊娠・分娩の管理に積極的に取り組んでいます。日本周産期新生児医学会母体胎児専門医研修施設に認定されています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 34 8.38 6.92 2.94% 75.68
080190xxxxxxxx 脱毛症 27 3 3.29 0.00% 35.78
080005xx01x0xx 黒色腫 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 22 10.45 11.59 4.55% 62.23
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2なし 19 22.79 28.94 15.79% 75.89
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 11 8.45 10.13 0.00% 54.36
対象疾患
皮膚悪性腫瘍の手術、アナフィラキシーや接触皮膚炎の原因検索、難治性蕁麻疹、難治性アトピー性皮膚炎、重症な円形脱毛症の治療、乾癬、自己免疫性水疱症、重症薬疹などの皮膚科救急疾患

診療内容
皮膚の良性・悪性腫瘍の手術、薬物療法からアレルギー性疾患、自己免疫性疾患までオールラウンドに対応できる皮膚科を目指しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 45 2 2.74 0.00% 74.91
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1なし 38 4.74 4.65 0.00% 52.26
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり 25 6.6 7.87 0.00% 65.96
070570xx972xxx 瘢痕拘縮 その他の手術あり 手術・処置等12あり 13 7 7.28 0.00% 51.54
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2なし 11 24.45 24.47 27.27% 66.91
対象疾患
【体表腫瘍】皮膚・皮下の良性・悪性腫瘍、母斑、母斑証、血管腫、血管奇形など
【外傷】顔面外傷・顔面骨折、手の外傷、切断指(顕微鏡下再接合術)、熱傷
【外傷後の再建】外傷性皮膚・組織欠損の再建、顔面変形の再建、手指欠損の再建
【眼瞼下垂】眼瞼下垂症、眼瞼外反・内反症
【難治性創傷・足壊疽】糖尿病性・重症下肢虚血による足壊疽の救済治療、褥瘡、慢性骨髄炎、各種の創傷トラブル
【瘢痕・ケロイド】瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド・肥厚性瘢痕、瘢痕性禿髪の再建
【腫瘍切除後の再建】頭頚部悪性腫瘍切除後再建、乳房再建、手指再建、外陰部再建など
【リンパ浮腫】リンパ管静脈吻合
【先天性形態異常】埋没耳などの耳介変形、口唇口蓋裂、多合指症、臍変形・臍ヘルニアなど
【その他】陳旧性顔面神経麻痺、陥入爪・爪変形、外性器の変形・包茎、陥没乳頭、乳房下垂症、腋臭症
 ※現在、レーザー治療、および美容目的の治療は行っておりません。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 96 2.96 3.58 8.33% 34.17
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 56 6.46 18.68 87.50% 73.09
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 43 6.05 7.99 34.88% 70.23
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし 30 3.1 2.63 6.67% 48.3
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし 29 4.79 22.21 68.97% 75
対象疾患
疾患は、循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、腎内分泌代謝疾患、神経系疾患、外傷、中毒など多岐に及んでおります。
その中では、中毒、脳卒中、頭部外傷が多くを占めております。さらには診療が必要な診療科が多数に及び受け入れがなかなか決定できない場合にも、救急科が積極的に受け入れを行っています。

診療内容
急に発症した病気やけがに対して緊急性が高く、血圧、脈拍、呼吸数、体温、意識に大きな異常をきたし、全身状態の安定化が必要な場合、最初に診察をさせていただいております。
対象疾患の範囲はすべての急性疾患に及びます。バイタルサインの立て直しを行い専門的治療に繋ぐのが救急科です。

特色
本センターの救急車受け入れ件数は、8992件でした。これは1日平均25件の受け入れにあたります。
最も多く受け入れた実績では1日24時間で76件を記録しました。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 187 10 11 29 - - 1 8
大腸癌 66 49 57 55 27 26 1 8
乳癌 45 29 14 10 - 18 1 8
肺癌 257 40 69 137 35 153 1 8
肝癌 25 18 25 - 21 86 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
この指標は、5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)について延べ患者数で示しています。
UICC TNM分類により、原発腫瘍の進展範囲(T)、領域リンパ節転移の有無と進展範囲(N)、遠隔転移の有無(M)の3つの要素の評価に基づいて悪性腫瘍の進行度(ステージ)を分類しています。
初発とは、初診で腫瘍と診断、あるいは治療を実施した場合を指します。
再発とは、初発に対する治療を行った医療機関を問わず、初回治療が完了したあと診療を行った場合、または、がん寛解後局所再発・再燃や新たな遠隔転移により、当センターで診療した場合を指します。
なお、10人未満は-(ハイフン)で表示しております。
当センターは、地域がん診療連携拠点病院として大腸癌・肺癌・胃癌・乳癌・肝癌と幅広く治療を行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 10 10.30 48.90
中等症 66 10.29 75.00
重症 25 12.52 83.60
超重症 13 16.00 82.77
不明 - - -
身体所見、年齢による肺炎の重症度分類(A-DROPシステム)
1 男性70歳以上、女性75歳以上
2 BUN 21mg/dl以上または脱水あり
3 SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
4 意識障害
5 血圧(収縮期) 90mmHg以下
※5点満点で1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。
※軽症0点、中等症1~2点、重症3点、超重症4~5点。
※ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
※不明とは重症度分類の各因子が一つでも不明な場合。

集計方法と定義について
※市中肺炎とは、普段の生活の中で罹患した肺炎を指します。
※該当期間に退院した成人(18歳以上)患者さんを対象に、
入院契機傷病名および最も医療資源を投入した傷病名がICD10コードがJ13~J18$で始まる傷病名を対象としています。なお、10人未満は-(ハイフン)で表示しています。

解説
症例数では、中等症の割合が最も多く、全体の半数以上を占めています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 271 18.02 75.87 52.31
その他 10 15.10 76.10 2.85
脳梗塞の治療で入院した患者数は281人になります。
転院された患者割合は54.84%です。
リハビリ継続のための転院が、主な目的となっております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 423 1.93 2.65 1.18% 69.89
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 259 1.92 2.90 2.70% 70.88
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 102 1.94 2.21 0.98% 65.89
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 83 0.23 7.77 13.25% 70.52
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 78 0.00 11.82 19.23% 73.42
虚血性心疾患(急性心筋梗塞、不安定狭心症、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症)、慢性心不全(弁膜症、急性増悪、重症心不全含む)、不整脈(心房細動、上室性、心室性、ペースメーカー治療、埋め込み型除細動器治療)、肺高血圧症などほとんどの循環器疾患を網羅しています。近年はカテーテルアブレーションの症例数が増加しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 148 1.24 5.09 0.00% 75.48
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 137 2.01 7.47 8.03% 71.93
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 113 1.35 4.35 0.00% 70.66
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 95 1.55 5.82 0.00% 74.83
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 64 1.23 2.00 0.00% 70.53
幅広い消化器疾患の大部分に対応しており、早期消化管癌の内視鏡治療や肝癌治療などを多数行っています。特に早期胃癌・大腸癌・食道癌の内視鏡的粘膜下層剥離術、肝癌局所療法(ラジオ波焼灼術、TACE)など多数実施しております。
血液科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(一連につき) 末梢血幹細胞採取 自家移植の場合 17 8.29 4.82 5.88% 58.53
K921-31 末梢血単核球採取(一連につき) 採取のみを行う場合 - - - - -
K922-2 CAR発現生T細胞投与(一連つき) - - - - -
K278 硝子体注入・吸引術 - - - - -
K509-2 気管支肺胞洗浄術 - - - - -
2007年から同種移植を中心とした造血幹細胞移植診療を開始し、毎年50~70人の患者さんに造血幹細胞移植を行っています。移植数、移植成績ともに全国のトップクラスの実績となっています。令和6年度よりキメラ抗原受容体遺伝子改変T細胞(CAR-T細胞)療法も開始しました。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 108 1.32 1.20 2.78% 71.15
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 86 3.80 5.50 6.98% 66.24
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 21 2.33 10.76 4.76% 58.43
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1の実施後3月以内に実施する場合 12 0.00 0.25 8.33% 76.83
K636 試験開腹術 - - - - -
対象疾患は①慢性腎臓病、②急性腎不全、③透析管理を中心に幅広く対応しております。
保存期腎不全管理としては、内科的治療に加え、栄養指導による食事療法や腎不全教育を行うことにより、透析導入期間を延長すべく、診療活動を行っておりますが、血液透析導入、腹膜透析管理、透析導入患者の合併症等にも対応も幅広く対応しており、シャント作成術、腹膜透析カテーテル挿入術等も施行しております。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 28 0.00 21.21 3.57% 0
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの - - - - -
K528 先天性食道閉鎖症根治手術 - - - - -
K5341 横隔膜縫合術 経胸又は経腹 - - - - -
K7161 小腸切除術 複雑なもの - - - - -
新生児集中治療部門(NICU)を有し、年間400例近くの症例を受け入れています。
腸重積の診断、治療に超音波検査を用いることにより、放射線被曝をほぼゼロにしています。
小児外科をはじめ、他の外科系診療科の協力を得て、小児の外科的疾患にも対応しています。
一般・消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 115 4.24 11.16 2.61% 71.37
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 44 1.36 4.84 0.00% 68.59
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 43 1.05 1.91 0.00% 51.35
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 43 2.84 6.05 0.00% 70.47
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 42 1.05 3.12 0.00% 69.02
当科では年間1,000件を超える手術を施行しており、消化器悪性腫瘍に対する鏡視下・ロボット支援下手術のほか、肝切除・膵頭十二指腸切除といった高難度手術を数多く行っています。良性疾患に対しても腹腔鏡下手術を標準とし、術後合併症の軽減と在院日数の短縮に努めており、平均在院日数は全国水準と同等かそれ以下となっています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 180 1.34 12.38 2.22% 72.09
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 103 1.25 9.44 0.00% 72.82
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 81 1.00 7.00 7.41% 46.78
K496-2 胸腔鏡下醸膿胸膜又は胸膜胼胝切除術 66 1.62 17.09 30.30% 70.38
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 52 1.38 6.50 1.92% 67.08
肺癌については、早期の社会復帰が可能となるよう体の負担が少ない胸腔鏡下手術と肺機能温存を目的とした区域切除術を積極的に行っております。肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除術は2005年から行っており、多くの方は術後1週間程度で退院しています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 59 2.71 9.51 5.08% 80.32
K5607 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(その他のもの) 52 3.27 22.40 19.23% 72.92
K5551 弁置換術 1弁のもの 47 6.11 20.77 8.51% 72.19
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術 経皮的大動脈弁置換術 36 3.75 8.86 5.56% 84.06
K554-21 胸腔鏡下弁形成術 1弁のもの 35 5.37 14.00 0.00% 61.29
当科は年間500例以上の心臓、大血管手術を行っている全国でも有数の施設の一つであり、近隣のさいたま市のみならず県内全域及び、他県からの患者様も数多く受け入れております。特に緊急手術の患者様は中央手術部、麻酔科、集中治療部、臨床工学部との連携を密に行い常時、24時間の受け入れ態勢を整えております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 50 4.12 25.78 20.00% 66.58
K1781 脳血管内手術 1箇所 42 1.00 16.48 14.29% 69.29
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 40 1.50 8.03 2.50% 73.53
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 34 1.18 12.59 35.29% 79.41
K1783 脳血管内手術 脳血管内ステントを用いるもの 23 1.00 5.74 0.00% 61.52
手術はニューロナビゲーション、術中神経モニター、術中エコー、ICGモニター、神経内視鏡などを用いて低侵襲の手術方針で行なっています。脳血管障害では急性期治療だけでなく、慢性期における脳血管バイパス術や頚動脈内膜剥離術などを適応を厳密に検討し積極的に行なっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 46 1.00 1.13 0.00% 55.15
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 38 1.00 4.32 0.00% 59.74
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 16 3.63 18.13 56.25% 75.94
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 16 1.06 14.25 18.75% 73.56
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 11 4.18 18.27 72.73% 77.64
大学病院という性格から、主に原発性骨軟部悪性腫瘍(肉腫)などの専門性が必要な整形外科的疾患を多く治療しておりますが、手術を必要とする一般的な外傷なども治療しております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 135 1.27 7.17 0.00% 70.52
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 83 1.27 3.31 1.20% 75.39
K773-52 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) その他のもの 45 1.04 6.07 0.00% 68.44
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 28 1.50 3.29 0.00% 60.64
K773-6 腹腔鏡下尿管悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 23 1.65 6.96 0.00% 73.39
本センターは循環器病センターとしての特徴から、心臓疾患や脳血管障害を合併した患者さんの割合が高くなっております。前立腺生検検査は、心臓疾患、脳血管疾患のために内服されている抗凝固薬、抗血小板薬を中止せずに行っています。
前立腺癌に対するロボット支援手術も平成27年度より開始しました。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 83 1.11 4.02 0.00% 58.22
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 73 1.12 5.44 0.00% 27.92
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 45 1.07 4.00 0.00% 61.07
K3191 鼓室形成手術 耳小骨温存術 38 1.68 4.00 0.00% 53.03
K4571 耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 36 1.78 2.89 0.00% 57.83
耳科疾患に対する鼓室形成術、鼻疾患、涙器・涙道疾患に対する内視鏡下手術件数は全国的にも多く、その他、咽頭・喉頭疾患、頸部腫瘍(唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍など)、頭頸部がんなどの頭頸部外科領域すべての治療を行っております。
入院治療に関してはその領域の専門医を中心としたチーム医療であたり、入院期間も患者のみなさまのご負担にならないように配慮しております。耳鼻咽喉科領域の良性、機能性疾患に対する手術件数(特に耳科、鼻科、涙道、唾液腺手術)では、全国的にも有数の手術件数となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 523 0.51 1.41 0.00% 74.09
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 228 0.66 4.31 0.00% 63.89
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 129 0.30 3.42 0.00% 71.53
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 90 0.60 3.24 0.00% 67.41
K2684 緑内障手術 緑内障治療用インプラント挿入術(プレートのないもの) 17 0.53 6.12 0.00% 74.65
増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術においては当科が独自に開発した手術法であるTotal en bloc excision techniqueを用いているため、難治症例が多く集まる当センターではありますが、ずば抜けた手術成績となっています。糖尿病黄斑浮腫に対しては抗VEGF、レーザー、硝子体手術の組み合わせで効果的な治療を選択しています。また、白内障や緑内障などの疾患も手術を含め広く対応しています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 96 1.20 4.01 0.00% 50.21
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 70 2.29 5.90 1.43% 58.14
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 49 1.67 7.59 0.00% 55.53
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 44 0.98 3.98 0.00% 39.89
K877 子宮全摘術 42 1.83 6.00 0.00% 58.71
婦人科では、主に手術を必要とする疾病(子宮頸がんおよび前がん病変、子宮体がん、卵巣がん、子宮内膜症や良性卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮脱など)を対象に診療しております。また、子宮筋腫や子宮内膜症等では、複雑で難しい手術を必要な患者さんを対象に、内視鏡手術を積極的に取り入れ、低侵襲治療を行っています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 131 9.85 6.16 0.00% 34.44
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 98 5.66 6.28 0.00% 33.32
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 12 0.75 0.08 0.00% 35.58
K6154 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)その他のもの - - - - -
K9092 流産手術 妊娠11週を超え妊娠21週までの場合 - - - - -
産科では、通常の妊娠分娩も取り扱いますが、様々な合併症妊娠の管理、ハイリスク妊産婦の分娩等を行っております。また、周産期母子医療センターのNICUでは、いわゆる未熟児などの治療・成育も行っております。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 55 0.71 7.78 3.64% 70.09
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3cm以上6cm未満 - - - - -
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6cm以上12cm未満 - - - - -
K0132 分層植皮術 25c㎡以上100c㎡未満 - - - - -
K013-21 全層植皮術 25c㎡未満 - - - - -
皮膚悪性腫瘍切除に加え、植皮や皮弁による再建、センチネルリンパ節生検を数多く行い、また良性腫瘍や化膿性汗腺炎など炎症性疾患の外科的治療にも力を入れています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 31 0.00 1.00 0.00% 75.13
K628 リンパ管吻合術 25 1.44 4.16 0.00% 65.96
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 19 1.05 2.47 0.00% 56.68
K084 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) 19 21.63 34.16 47.37% 76.47
K2193 眼瞼下垂症手術 その他のもの 14 0.00 1.00 0.00% 74.43
形成外科は頭から足先まで身体体表の様々な部位を扱い、またその対象疾患も外傷、腫瘍、瘢痕、先天異常など多岐にわたるのが特徴で、機能の整容のバランスを重視した治療を行います。 外傷や壊疽の治療では組織移植の技術を用いて極力温存に努めております。 各種再建など他科との共同手術では綿密な連携により治療計画を立てます。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 止血術 30 0.93 9.97 36.67% 66.43
K386 気管切開術 20 8.25 16.30 65.00% 69.8
K654 内視鏡的消化管止血術 10 16.20 10.60 70.00% 76.8
K6021 経皮的心肺補助法(1日につき) 初日 - - - - -
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 - - - - -
救急患者の診断後の対応は各専門診療科の先生方と相談しながら治療を行っています。
脳神経外科、消化器内科、放射線科などとは特に密接に連携をとっているのが現状です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 54 0.30
異なる 81 0.46
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 134 0.76
異なる 32 0.18
医療の質の改善のため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、
入院中、最も医療資源を投入した傷病名が、
・播種性血管内凝固症候群(DIC)
・敗血症
・その他の真菌症
・手術・処置等の合併症
であった症例について、症例数と全退院患者数に対する発生率を示したものです。
入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病)が同一の症例と、異なる症例で区別しています。
また、症例数が10に満たない場合、-(ハイフン)で表示しております。
~手術・処置等の合併症~
腹膜透析患者のカテーテル感染、大動脈瘤術後の人工血管感染、術後感染等が挙げられます。
他医療機関からの紹介も含め手術加療等を行っております。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2066 1964 95.06%
リスクレベル「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」に準じて抽出しています。
また、入院時年齢が15歳未満の患者は除きます。
対象手術を施行したのは2065人でした。そのうち、弾性ストッキング等、肺血栓塞栓症の予防を実施したのは95.06%になります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
6900 5697 82.57%
分母は細菌培養同定検査を実施した患者の実施日の合計です。分子は血液培養の実施回数が1日2回以上の日数の合計になります。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1681 1497 89.05%
様々な菌に効果のある広域スペクトル抗菌薬を投与した患者のうち、入院日から投与日までの期間に、細菌培養同定検査を実施した患者の割合になります。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
205742 364 1.77‰
入院患者延べ数のうち、転倒・転落の発生件数の割合になります。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
205742 3 0.01‰
入院患者延べ数のうち、インシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数の割合になります。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
4492 4492 100.00%
全身麻酔で予防的抗菌薬を投与した手術のうち、手術開始前1時間以内に抗菌薬の投与が開始された手術件数の割合になります。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
204775 170 0.08%
入院患者延べ数のうち、褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の新規発生患者数の割合になります。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
9883 9732 98.47%
65歳以上の退院患者のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数の割合になります。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
181745 9522 5.24%
分母は退院患者の在院日数の合計です。分子は身体的拘束日数の合計です。
更新履歴
2025.9.22
令和6年度病院指標公開
2025.9.29
診断群分類別患者数等、診療科別主要手術別患者数等、医療の質指標 修正