診療科のご案内

救急救命士のご紹介

院内救命士とは?

「院内救命士(hospital emergency medical technician)とは、病院の中で活躍する救急救命士です。エクモドクターカーでの転院搬送(救急患者連携搬送、人工呼吸器搬送、ECMO搬送)、転院搬送に伴う転院調整業務、ドクターカーでの現場活動、救急外来で医師・看護師と連携して患者さんへの救急救命処置を行います。
 当センターの救急部門は、ER型救急として1次から3次間での患者を受け入れています。2024年度は救急車受入台数は8,992件です。主に日勤帯で勤務を行います。救急外来を訪れる患者さんは小児から高齢者まで、疾患や年齢は幅広く、常に患者さんに安全で安心な医療と看護の提供に医師、看護師、院内救命士一同心がけています。

どんな役割を担っているの?

① エクモドクターカーでの転院搬送・転院調整業務
医師より転院搬送(救急患者連携搬送、人工呼吸器搬送、ECMO搬送など)の依頼を受け、転院搬送業務を行います。また、救急患者連携搬送(下り搬送)では本来は医師が行なっていた転院交渉を行ったり、転院に関する事務手続きなどを行うことで、医師のタスクシフトにも貢献しています。

② ドクターカーの運転業務、安全管理、現場活動
ドクターカーの出動指令が入ると、ドクターカーに同乗・運転し、医師や看護師とともに現場へ急行します。ひとたび現場に到着すると、プレホスピタル活動も行なっています。救急現場における最速の医療提供を目的とし、重症患者の救命率向上に貢献しています。

③ 救急外来での医師や看護師の補助業務
救急搬送受け入れ時のバイタル測定・意識レベルの確認、医師の指示に基づく処置準備(点滴・気道確保器具の用意など)、心電図、モニター準備、採血準備、酸素投与の介助、処置ベッドの準備・清掃、物品の補充、検査室・病棟への安全なサポートなどを行います。

④ 救急隊搬送記録データの入力
救急搬送後の救急隊の記録をnext stageER内に入力し、データ管理を行なっております。

⑤ BLS・ICLSなどの院内院外活動
急変時対応講習をはじめとする一次救命処置やICLSなどの教育体制について、医師のみならず救急救命士も指導に関与することで、当センター全体の初期対応力の向上に寄与しています。

⑥ イベントなどの参加
定期的に開催される地域のイベントなどに参加し、救命技術の普及活動などを通し地域の人々と直接交流することで、信頼関係を築き、地域の皆様から信頼される病院を目指します。

活躍する院内救命士たちの声

「搬送だけでなく、ドクターカーによる現場出動もあり、医師や看護師と対等な立場で患者さんの命に関われるのがやりがいです」―小田 貴士

「消防経験を活かして院内BLSや防災コアメンバー等にも参加し、救急救命士の活躍の幅が拡がりつつあります、新しい道を一緒に考えていきましょう。」―大場 義史

「前職の消防での経験が活かせる職場です。ドクターカー出動現場では、その経験を活かして、病院と消防をつなぐ架け橋となるように心掛けて活動しています」―本田茂人

「ドクターカーでの現場出動やエクモドクターカーでの転院搬送、転院搬送の転院交渉、救急外来での院内救命士業務などが学べて大変やりがいがあります」―上野 莉々華

院内救命士の一日

日勤(8:00〜17:15)

8:00 朝カンファレンス
医師と転院搬送(下り搬送)のミーティングを行う(下り搬送の候補リストについて助言を得る)
8:30 ・ドクターカー・エクモドクターカーの点検・整備
・ドクターカーの資機材チェック
医師や看護師とともにドクターカーの資機材チェックを行う。ドクターカーの出動あれば出動を行う。
・転院搬送(下り搬送)の転院交渉、転院に関する事務処理
・転院搬送があればエクモドクターカーによる転院搬送を行う
・救急外来の資機材チェック(物品チェック、物品の補充、環境整備等)
・救急患者の受け入れ対応や搬入患者の初期対応
12:00 昼休憩(45分)
12:45 ・ドクターカーによる現場出動
・エクモドクターカーによる転院搬送
・転院搬送(下り搬送)の転院交渉、転院に関する事務処理
・救急患者の受け入れ対応や搬入患者の初期対応
17:15 業務終了
入職希望の方へのメッセージ

2021年10月1日より病院内でもプレホスピタル同様の救急救命処置を行うことが可能となりました。
当センターでは、ドクターカーで医師や看護師とともに現場に出動し、プレホスピタル活動を行ったり、エクモドクターカーでの転院搬送や転院調整、救急外来での患者対応など救急救命士が院内で活躍する環境が広がっています。特に、転院調整業務では本来は医師が行なっていた病院への連絡業務などを救急救命士が代わりに行い、医師のタスクシフトにも貢献しています。
 自治医科大学附属さいたま医療センター救命救急センター救急救命士は、一同、地域医療の一端を担っているという自負があります。ドクターカー出動やエクモドクターカーによる救急患者連携搬送(下り搬送)などを通して、地域の連携病院との医療の橋渡し役も担っています。また、地域のイベント活動などにも積極的に参加し、地域貢献活動を行うことでより地域住民の安全な生活や健康を守るといったこともバックアップさせていただき、皆様方から愛される存在であり続けたいと願っています。
救命士同士、様々なユーモア溢れる意見を出し合い、自治医科大学附属さいたま医療センター救急救命士の存在をアピールしていきます。救命士同士だけでなく救急外来看護師、救急科医師一同皆さんと一緒に働くのを楽しみにしています。ぜひお待ちしております!

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