第28回 学 術 集 会

会長挨拶

第28回学術集会に向けて

 

 第28期会長
 高橋 明義
 北里大学海洋生命科学部


 白澤信行会長の後を受けて,日本下垂体研究会第28期会長を仰せつかりました北里大学海洋生命科学部の高橋明義でございます。 平成25年の夏まで職務を務めさせていただきます。
 ご承知のとおり,本会は1999年に発足いたしました。 その前身は「下垂体研究者の集い(1976発足)」であり,三十有余年の歴史があります。 その目的は下垂体に関する研究の進歩向上を図り,あわせて会員相互の学術交流を深めるところにあります。 学際的でありそして自由な雰囲気の中で活発な論議をすることが研究会の大きな趣旨です。
 平成24年8月9日から11日まで,白澤前会長の下で開催された第27回日本下垂体研究会学術集会の充実ぶりは記憶に新しいところであります。 合宿で行われた本会は会員相互の交流に大きな役割を果たしたことは間違いありません。 私自身も学術的に有意義な時間を過ごすと同時に,多方面で大いに楽しませていただきました。
 来年の第28回学術集会は8月7日(水)から9日(金)の間,岩手県の花巻温泉で開催いたします。 東日本大震災で受けた甚大な被害からの復興がままならぬ岩手での開催は,会員の皆様の「北里頑張れ」「岩手頑張れ」「東北頑張れ」 とのご支援のお気持ちを頂戴して実施されるものです。 花巻温泉に多くの皆様にお集まりいただくことを切に願っております。
 学術交流は当然のことながら, 集会終了後には花巻温泉から東西南北に足を延ばしていただき,四国四県に匹敵する面積を有する岩手県の名所をお楽しみ頂くことができます。 東に河童の遠野,西に奥羽の山々,南に世界遺産の平泉,北に座敷わらしの金田一。 遠野の東,仙人峠を越えれば三陸海岸。宮古は浄土ヶ浜,釜石に大観音,そして大船渡には北里大学三陸キャンパスがございます。
 被災地の復興の様子を視察することもできます。皆様それぞれのお気持ちで各地をご訪問されてはいかがでしょうか。
 以上,来年の学術集会の紹介を,会長挨拶に代えさせて頂きます。

会 期: 2013年 8月 7- 9日(水-金)
会 場: 花巻温泉 ホテル千秋閣
     〒025-0304 岩手県花巻市湯本第1地割125
     TEL. 0198-37-2150 FAX. 0198-27-4421


(2012年10月1日)



第28回学術集会報告



日本下垂体研究会第28回学術集会
会長 高橋 明義

 第28回学術集会は、岩手県花巻市「ホテル千秋閣」で8/7-9の三日間にわたり開催され、 吉村賞受賞講演2題、教育講演1題、シンポジウム9題、一般発表37題が発表されました (プログラム)。
 多くの方々にご参加いただき、盛況のうちに無事終えることができました。 ご参加・ご支援を賜り誠にありがとうございました。 学術集会事務局一同より、厚く御礼申し上げます。

第12回 吉村賞


 第12回(2013年度)吉村賞は下記のように選ばれ、第28回学術集会で受賞講演が行われました。

「インヒビンによる哺乳類の視床下部・下垂体・卵巣機能調節機構」
田谷 一善(東京農工大学)

「ほ乳類の繁殖機能を制御する神経内分泌メカニズム」
前多 敬一郎(東京大学)


第28回学術集会 最優秀発表賞・優秀発表賞



 第28回学術集会では「最優秀発表賞」、「優秀発表賞」が下記のように選ばれ表彰されました。

最優秀発表賞

「ラット下垂体隆起部におけるインスリン様成長因子結合タンパク質 5 の発現変動および産生細胞の検討」
 長坂 麻衣(埼玉大学)

「遺伝子改変マウスを用いた Kiss1 発現におけるエンハンサーの同定」
 後藤 哲平(名古屋大学、生理学研究所)

「キンギョ下垂体のソマトラクチン産生細胞の背景色応答」
 浜口 晃吉(富山大学)


優秀発表賞

「視床下部で発見した新規神経ペプチド前駆体遺伝子の機能解析」
 谷内 秀輔(広島大学)

「下垂体の Neuronatin は幹細胞で発現を開始する」
 菅野 尚子(明治大学)

(2013年 8月12日)


第28回学術集会を終えて




 お陰さまで、予定通り日本下垂体研究会 第28回学術集会を、 8月 7から 9日の 3日間、岩手県花巻市の花巻温泉ホテル千秋閣で開催することができました。 これも会員の皆様、ご寄附ご協賛を賜りました皆様のご協力による賜物と深く感謝申し上げます。
 総計 100名近い参加者、一般演題数 37題に加えて、 白澤信行先生による教育講演「胃のエストロゲンと下垂体」、 千葉、伊藤、浜崎、太田の各先生方によるシンポジウムI「性徴・性分化と内分泌」、 野崎、Sower、森山、窪川、大杉の各先生方によるシンポジウムII「下垂体の起源と進化」、 そして田谷一善先生、前多敬一郎先生による吉村賞受賞者講演があり、 3日間が短く感じられるほど充実した学術集会になりました。 また、発表に対し活発な討論と、夕食後から深夜までのファイルオンザデスクで発表者と深夜まで情報交換が行われ、 若い研究者が下垂体研究を大きく躍進させてくれることが期待されました。 これもひとえに、皆様のご援助によるものと感謝申し上げます。
 会員の皆様には、花巻温泉の温泉と夜の語らいを想い出にしていただき、 再び東京・八王子で開催される第29回学術集会でお会い出来ることを楽しみにしております。

平成25年8月吉日

第28期会長
北里大学海洋生命学部
高橋 明義

(2012年 8月12日)