医学部 School of Medicine

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メッセージ サークル活動

サークル活動報告 ~オーケストラ部~ 活動報告と今後について

玄有希

自治医科大学管弦楽団 医学部4年(埼玉43期)

団長玄有希 埼玉県

自治医科大学管弦楽団は、年一回、4月に行われる定期演奏会をその年度の集大成の舞台として目指しながら、7月や12月の季節の院内コンサートや依頼演奏などの活動を中心に据え、毎週火曜日・金曜日に練習を行っています。

昨年2016年度は10名の新入部員・団員を迎えました。そのうち5名が初心者で、ひとつひとつ音を拾っていくような練習からのスタートでしたが、部員自身の努力と懇切丁寧に教えてくださった周囲の方々とのおかげで今年4月29日に行われた第42回定期演奏会の舞台に立ち、堂々と演奏することができました。

第42回定期演奏会ではA. Borodin 交響詩「中央アジアの草原にて」、F. Mendelssohn 交響曲第4番「イタリア」、そしてA. Dvorak 交響曲第9番「新世界より」を演奏いたしました。どれもとても難しい曲でしたが長年ご指導いただいております指揮者の神永秀明先生、弦トレーナーの大久保修先生のもと練習に励み、フレーズの表現、繋がり、楽器の重なり、根底に通じて横たわっているテンポ感などについて、ひとつひとつ丁寧に、部員、団員、エキストラ出演いただいたOB・OGの皆様そして団友の皆様と共有しながら曲を作りあげていきました。悩ましいときもありましたがそれぞれの曲がもつ世界観を学び、表現するのはとても面白いことで、特に今回の曲はすべて副題に地名がつくために、演奏しているとまるで世界旅行をしているような気分でした。それぞれの奏者が出す音はそれぞれただの音でただの空気の振動ですが、指揮者の振るうタクトのもと息を合わせて楽器を鳴らせばイタリアにも新世界にも行くことができるし、渇いた風の吹いているようななかで西洋の音楽と東洋の音楽が邂逅し混ざりあうさまを目の当たりにすることができるのです。

広報について昨年は強化して行った成果があってか、本番当日は800名を超える大変多くのお客様にご来場いただきました。例年通りに準備していた300部のパンフレットはすべて配りきってしまい、すべてのお客様に行き渡らず大変申し訳ありませんでしたが、予想以上に多数のお客様にお越しいただき嬉しい限りでありました。演奏後に回収させて頂きましたアンケートではお褒めの言葉をたくさんいただき、部員一同、一年間の成果を出すことができて安心すると同時に、また来年度に向けて頑張っていこうと、意志を固める次第でした。

さて、今年度は7名の新入部員を迎えました。Vn、Ob、Fl、Hr、Tp、Trb、そしてPercに新しい仲間が加わり、部員のいるパートが増え、去年にもまして活気のある部活となりました。今年度私たちが集大成として目指してまいります2018年4月29日の第43回定期演奏会にて演奏いたしますのはW. A. Mozart「フィガロの結婚」序曲、オーボエ協奏曲、そしてP. Tchaikovsky 交響曲第5番です。オーボエ協奏曲は本学医学部5年生青山智俊が独奏いたします。準備をはじめたばかりで本格的な練習をはじめるのはこれからですが、部長が交代した新体制のもと、前回以上の演奏が出来るよう部員一同一層の努力を重ねていく所存です。

ここ数年は新入部員の数が多くなってまいりましたが、現時点での部員は25名程度とオーケストラとしては依然少ない状態であり、例年多くの近隣オーケストラの方々に手助けをいただいている他、OB・OGの皆様にも出演をお願いしております。第42回定期演奏会においても5名のOB・OGの方にご出演いただきました。自治医大出身の諸先輩がたと音楽を通じて交流を持つことができ現役部員はもちろん、OB・OGの皆様にも喜んでいただくことができ、今後も積極的にOB・OGの皆様のご都合が許す限り定期演奏会の出演をお願いしたい次第です。出演は叶わない場合でも、OB・OGの皆様にとって定期演奏会は学生時代の同窓と再会する絶好の機会かと思いますので、ぜひ足をお運びください。

最後に、大変恐縮ではございますが寄附金のご案内をさせていただきます。昨今部員が増えてきましたために楽器の不足が生じております。特にパーカッションと金管・木管楽器の不足が著しく、このために入部を断念せざるをえない新入生もおり、部の発展に障っております。いただいた寄附金は不足している楽器の購入に使わせていただき、ますます賑やかなオーケストラとなるために努力して参ります。寄附金の詳細につきましては、OB・OGの皆様には年二回ほどお手紙にてご案内しているほか、自治医科大学管弦楽団のホームページにも詳細を掲載しておりますので何卒よろしくお願いいたします。

「ここのオーケストラは、昔から自分たちにやれることでなくやりたいことを選ぶ。そこがいいところです」とは、第42回定期演奏会のあとの打ち上げの場で神永先生が仰った言葉なのですが、今年もOB・OGの皆様が作り繋げてきてくださったその伝統に違わず、先に記した難易度の高い3曲でプログラムを組んでおります。秋から本格的に始まる練習に多少の不安を抱きつつも、今から合奏をするのが楽しみで仕方がありません。自治医大管弦楽団ならではの演奏を次回も栃木市栃木文化会館の舞台にて奏でられるよう頑張って参りますので、皆様、ぜひお越しください。

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