自治医科大学

自治医科大学病理診断部

自治医科大学病理診断部

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2012年実習体験記

5年 亀井亮平(実習期間:2012年3月5日~23日)

 週間という短い期間ではありましたが、実習大変お世話になりました。病理は、どの科においても臨床を行っていく上で欠くことのできない分野であり、また自分が非常に苦手としている分野でもあるため、今回この病理診断部での実習を選択させて頂きました。 実習では、生検体の切り出しや固定、検鏡、診断と先生方のお仕事を見学させて頂くことで、病理の流れを学ぶ事が出来ました。多数の切り出し・固定を手伝わせて頂いたり、また先生方に色々と教わりながら実際に自分が切り出しをさせて頂く事で、どこが病変かを見極め、広がりや深達度を検鏡で判断するためにどのように切り出しを行えばよいか、などを考える訓練が出来ました。一つ一つの作業に中々慣れず、お手伝いをするだけでも手間取る事も多くありましたが、先生方が何度も教えて下さり大変勉強になりました。 また、3年生の時の病理学実習では診断名のついた標本を検鏡するという実習を行ってきましたが、実際に診断を行うためには正常組織を、そして疾患の病態を理解しなければ診断を行う事は出来ない、という事を改めて実感しました。分からない事ばかりで、先生方に伺う機会も多くありましたが、先生方に丁寧にわかりやすく教えて頂いた事で、多くのことを学べた一方で、自分が正常組織や病態をどれほど正しく理解していなかったか、と勉強不足を痛感しました。今回の実習期間中に病理解剖は入りませんでしたが、先生にプレゼンの機会を与えて頂き、準備から報告までさせて頂く事が出来ました。病理解剖の症例提示は他の科のチャートなどで行うプレゼンとはかなり質が異なり、慣れない準備にとまどいました。しかし、実際に1例経験させて頂いた事で、死亡後の一時点から全身の問題点を列挙し、死亡原因を追究して、臨床側の不明点・問題点を解決していくという病理解剖の本質を肌で学ぶ事ができました。報告では先生の質問に答えられない場面も多々あり、準備不足・思考不足の発表ではありましたが、その反省も自分にとってよい勉強となりました。この3週間は自分にとってとても実りのある時間でした。4月からはいよいよ6年生となります。今回学んだ事や学びなおした事を今後に活かせるように勉強に取り組みながら、学生最後の貴重な1年間を大切に過ごしていきたいと思います。そして来年は医師として地元に帰り、地域医療に貢献していけるように精一杯努力していきたいと思います。今後またお世話になることもあるかと思いますが、これからも御指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。診断部部長の福嶋先生を始め、多くの病理診断部の先生方、3週間本当にありがとうございました。

5年 山中陽介(実習期間:2012年1月10日~2月3日)

 今回病理学実習を選択させていただくにあたり、病棟から少し距離を置いた実習を経験してみたいという気持ちと、苦手な病理を克服できればという思いがありました。 4週間を終えてみて率直な感想は、選択して良かったということです。お恥ずかしい話ですが昨年の12月までは赤血球ぐらいしか判別できませんでした。しかしながら多くの先生方より、基本となる正常の細胞・組織構造から異常な細胞・組織まで丁寧に教えていただき、大変成長できたと実感しております。症状や検査結果だけでなく形態の異常から疾患をより深く捉えるという経験は今後の自分にとって良い糧になると思います。 2,3年次の組織学・病理学実習ではあらかじめ作成されたプレパラートを何気なく見ていましたが、深達度や断端・剥離面などを考えながら切り出しで作成したプレパラートを見る際は、気持ちも視点も今までとは異なり、とても新鮮でした。また外科のBSLを周っている時に迅速診断の過程に興味を持っておりましたので、間近でプレパラート作成や診断を見学させていただいたことも印象深く残っております。 病理診断だけでなく剖検の見学や部内CPCの発表など様々なことを経験させていただき、教科書では学べないものを多く吸収できたとも感じております。 4週間という短い期間だったので病理学の一側面しか見られなかったとは思いますが、先生方の仕事を見学させていただき病理学に興味が沸きました。機会があれば義務年限中にも病理学を勉強してみたいと考えております。 最後になりますが、お忙しいにもかかわらず熱心にご指導していただきました先生方に感謝いたします。ありがとうございました。

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