自治医科大学 精神医学講座

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医局員募集

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子どもの心の診療科  研修医募集

 

 

 

 当科は自治医科大学とちぎ子ども医療センターに属する。とちぎ子ども医療センターという名前を聞くと、自治医科大学さいたま医療センターのように、大学本院とは距離的にも離れた別組織のように聞こえるかもしれないが、そうではない。栃木県から財政的な補助を得ているため、「とちぎ」という名前がついているだけのことで、実態は大学病院の中で小児に関する診療科を一つにまとめてセンター化したもので、本院に併設され機能的にも連携している。したがって、本院には小児に関する診療科は存在しない。当科は同センターの開院に伴い平成18年に新設された。それまで子どもの心の診療に関しては、年少児は小児科、思春期例は精神科と別個に行われていて、必ずしも十分な連携が取られているわけではなかった。当科の設置に伴い、小学生から中学生までの精神疾患は一貫して当科で担当することになり、児童思春期精神病床15床も開設された。ちなみに「子どもの心の診療科」を標榜する大学病院は北関東では唯一であり、専門の病床を持つのは全国でも当施設のみである。

 

 外来診療は同年9月19日より開始されたが、現在では外来患者延べ数が年間5000人を超え、子どもの心の診療科としては全国的にも有数の規模に達している。症例は豊富なので小児の精神疾患をほとんど経験できる。主訴として多いのは不登校で、ケースによっては学校、家庭、児自身の問題が複雑に絡み合っている。中には高機能の自閉スペクトラム症児が相当数含まれていることもわかってきた。彼らの治療や処遇をめぐる教育、福祉、医療の多職種連携は当科の日常風景である。

 

 

 病棟診療は平成19年4月に小児科病棟から神経性食欲不振症患児2名が移ったところから始まった。当病棟は15床に対し看護師15名が配置されており、かなり手厚い看護体制になっている。開設当時は本当にこれだけの入院需要があるのか懐疑的であったが、最近では栃木や茨城に限らず、埼玉や群馬などからの入院依頼も増えて、常時十数人の患児が入院するまでになった。疾患としては摂食障害が3分の1を占め最も多いが、高機能自閉スペクトラム症の2次的な障害も少なくない。当センターは、特別支援学校の院内学級も併設しているので、不登校の患児を入院させた上で環境調整を行える体制も整えている。

 

 現在の勤務医は筆者と病院助教が2人、精神科から派遣された後期研修医が1人という体制になっている。子どもの診療は成人に比して2-3倍の手間暇がかかるため、臨床は忙しい。研究面では、発達障害や気分障害になどに関する臨床研究が中心であったが、現在摂食障害に関する長期経過の研究も行っている。また、精神医学教室とも連携しているため、疫学をはじめ、精神薬理や神経画像の研究なども可能である。今後成人の精神医学を志すにしても、小児精神医学の臨床は非常に役立つ。精神科研修の一環としても、また小児精神医学の専門研修としても、希望する医師は大歓迎である。

 

子どもの心の診療科科長 阿部隆明



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