センター長よりご挨拶

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センター長よりご挨拶

 国内では超高齢社会を迎え、慢性疾患が増加し慢性期医療等の大幅な供給不足が見込まれています。その対策の1つとして「高度急性期」「急性期」「慢性期」などの病床区分による病院病床機能の役割分担を通じて、より効果的・効率的な医療供給体制の構築が進んでいます。この医療機能分化に伴い、今後、大学病院が高度急性期疾患を主に取り扱う役割を担うことになると、疾患の多くを占める慢性期疾患等に関する実習や研修の機会が大学病院では減少していきます。したがって、臨床医学教育も、その疾病構造や医療供給体制の変化に対応する必要に迫られてきています。大学病院で経験が不足する慢性期疾患等の卒前卒後教育を補完するとともに地域医療に貢献することを目的に、自治医科大学に地域臨床教育センターが開設されました。

 私は、2015年、自治医科大学在職中、地域での医学教育体制を構築すべく自治医科大学地域臨床教育センターの立ち上げを担当し、地域の中核病院に地域臨床教育センターを設置してきました。その一つとして、自治医科大学しもつが地域臨床教育センターが、2016年7月2日にとちぎメディカルセンターしもつがに設置され、私は、2020年から自治医科大学しもつが地域臨床教育センターを担当しています。自治医科大学しもつが地域臨床教育センターを有するとちぎメディカルセンターは、予防医療、急性期医療から回復期・慢性期医療、在宅医療、介護に至るまで切れ目のない医療と介護を提供していますので(「当院の特色」参照)、医療介護を幅広く経験できる絶好の実習・研修の場といえます。「超高齢社会における医療介護に対応する幅広い臨床能力を有する医療人を地域で育成する」を目指し、皆様の指導にあたらせていただきます。