研究名 対象患者さん 研究目的、方法
多発性骨髄腫に対する同種移植の検討 当科において同種造血幹細胞移植を受けられた多発性骨髄腫の患者さん 電子カルテ上の診療情報を用いて上記患者さんを対象とした後方視的研究を行います。多発性骨髄腫の同種移植の経過や効果につき、再検討します。
ALアミロイドーシスに対する造血幹細胞移植の後方視的検討 平成11年12月から平成29年12月の間に、当科でALアミロイド―シスに対して造血幹細胞移植を受けられた患者さん ALアミロイド―シスに対して行った造血幹細胞移植時の情報をカルテから収集し調査票を記入します。それらを用いて、移植の成績や、それらに影響を与える要因について検討します。
糖鎖解析技術を利用した移植片対宿主病に対する新規バイオマーカーの探索 当院で血液疾患に対して2010年1月から2018年12月の間に初回同種移植の治療を行った患者さんです。 移植片対宿主病のバイオマーカーを広く探索的に測定・解析します。
同種造血幹細胞移植後のサイトメガロウイルス感染予防に関する多施設共同後方視研究 2014 年1 月1 日から2019 年12 月31 日までに自治医科大学附属さいたま医療センターにて同種造血幹細胞移植を行った、移植時16 歳以上の方 関東造血細胞移植グループ参加施設で移植を行った実際の患者さん達の経過から、レテルモビルの有用性を調べるとともにレテルモビル投与が特に有効な患者群を同定することを目的としています。
同種移植後インフルエンザウイルス感染症の二次調査研究 同種移植を受けられた患者さんのうち、2012 年4 月1 日から2019 年3 月31 日までにインフルエンザウイルス感染症を発症された患者さん 本邦の同種移植後のインフルエンザ感染症の臨床経過や治療成績を明らかにします。
慢性骨髄単球性白血病(CMML)における同種移植後再発メカニズムの探索 2015年に、当科でCMMLに対して同種造血幹細胞移植(本人以外からの幹細胞移植)を行い、その後に再発(腫瘍細胞が増殖)してしまった患者さん 移植後再発の原因について探索的に測定・解析します。“白血病、リンパ腫などに対する腫瘍特異的免疫療法開発のための研究”に参加されている患者さんの、その研究目的で採血させていただいた検体の一部を用いて測定・評価を行います。
TKIが使用されたJALSG Ph+ALL臨床試験とTRUMPデータの統合による予後因子解析 2002年から2019年に特定非営利活動法人 成人白血病治療共同研究機構(JALSG)が行ったPh+ALL202試験、Ph+ALL208試験、Ph+ALL213試験に登録されたフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の患者さん 同種造血細胞移植を行った患者さんの移植後のデータ検討のため、移植登録一元管理プログラム(TRUMP) のデータも合わせて解析されます。
50 歳以上の前処置強度選択における非再発死亡予測スコアリングシステムの開発 2008 年1 月から2019 年12 月の間に、当科で急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群に対して同種移植の治療を行った50 歳から69 歳までの患者さん 強度減弱前処置をどのような症例で使用することが適切かどうかを評価します。
日本における血液疾患患者を対象とするCOVID-19 罹患状況、予後に関する横断研究 日本血液学会血液研修施設にてCOVID-19 感染が確認され予後が確定した血液疾患患者さん 日本血液学会として国内の血液疾患患者におけるCOVID-19 罹患状況、予後ならびに予後因子について検討します。
急性白血病においてサイトメガロウイルス再活性化が移植後再発に与える影響:急性GVHD との相互作用も考慮した検討 2006 年1 月から2018 年12 月の間に、当科で急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病に対して同種移植の治療を行った患者さんです。

本研究では移植後サイトメガロウイルス(CMV)再活性化が移植後再発に与える影響を検討します。日本造血細胞移植データセンターより提供された、個人情報が分からないよう匿名化されたデータ(疾患、移植法、移植成績等)を解析に用います。
同種移植後のカルシニューリン阻害薬のステロイドへの置換 2007 年1 月から2019 年8 月までの期間で、当科で同種造血幹細胞移植を受けた患者さん 対象となる患者さんのカルテを確認し、ステロイド置換後のGVHD の発症、感染症の発症、生存率などの情報を収集します。ステロイド置換がどの程度の頻度で行われたか、ステロイド置換後GVHD や感染症の発症がどの程度あったかを検証し、ステロイド置換が行われたかった患者さんの経過と比較検討します。
同種移植前の抗菌薬アレルギーの既往が移植成績に与える影響 2007 年1 月から2019 年12 月までの期間で、当科で同種移植を受けた患者さん 同種移植後の抗菌薬アレルギーの発症の有無、感染症発症への影響、生存予後や移植片対宿主病(GVHD)、再発に与える影響を検討します。
標準リスクの造血器腫瘍患者に対するHLA一致血縁者間同種造血幹細胞移植のシクロスポリンの濃度調整 2007年1月から2021年5月までの期間で、当科で同種造血幹細胞移植を受けた患者さん 対象となる患者さんのカルテを確認し、同種造血幹細胞移植時の免疫抑制薬(シクロスポリン)の濃度、原疾患、GVHD等の発症などの情報を収集します。生存率、再発率、非再発死亡率について調べます
同種造血幹細胞移植における累積ステロイド投与量に関する研究 2007年4月1日から2019年3月31日までの間で、当科を受診し造血幹細胞移植治療を受けた患者さん 患者さんの移植時の検査結果や状態、提供いただいた造血幹細胞などの情報をカルテから収集し、使用されたステロイドの合計投与量と移植治療中に出現する合併症との関係などを検討します。
アグレッシブNK細胞白血病に関する多機関共同後方視的研究 2008年から2021に診断されたANKL患者さん 日本全国の施設で診断されたANKL患者さんに関する臨床所見,検査結果,治療内容,治療効果について,診療記録を用いて調査を行います.既存のデータのみを用いた研究であり,本研究への参加にあたり新たに検査を行うことはありません.診断に用いた標本は匿名化してから事務局に送付していただき,診断の妥当性,腫瘍細胞形態の評価を行います.
移植前レシピエントCMV-IgG 抗体価の測定法の差異が移植後サイトメガロウイルス(CMV)再活性化に与える影響に関する検討 2007 年1 月から2021 年6 月までの期間で、当科で同種移植を受けた患者さん サイトメガロウイルス免疫グロブリンG(CMV-IgG)を酵素免疫測定法(EIA 法)で測定した症例を抽出し移植前の保存検体を用いて、CMV-IgG を化学発光免疫測定法(CLIA 法)で測定します。検査方法の差異による抗体価の相関、移植後のCMV 再活性化、移植成績に与える影響を検討します
高齢患者の同種移植における移植成績と予後予測因子 2010 年1 月から2020 年12 月までの期間で、当科で初回の同種造血幹細胞移植を受けた56 歳以上の患者さん 対象となる患者さんのカルテを確認し、同種造血幹細胞移植前の身体機能の評価、原疾患、移植片対宿主病等の発症などの情報を収集します。非再発死亡率、生存率、再発率について調べます。
FLT3 遺伝子変異を有する再発又は難治性の急性骨髄性白血病患者における,ギルテリチニブが同種造血幹細胞移植後成績に及ぼす影響に関する観察研究(多施設,非介入,後ろ向き研究) FLT3 遺伝子変異を有する再発又は難治性の急性骨髄性白血病患者における,ギルテリチニブが同種造血幹細胞移植後成績に及ぼす影響に関する観察研究(多施設,非介入,後ろ向き研究) ギルテリチニブの使用状況を含めた臨床情報(年齢,性別,疾患,治療経過など)について,診療録をもとに匿名化した状態でデータベースに登録し,解析に用います。ギルテリチニブは,FLT3 遺伝子変異陽性の再発又は難治性急性骨髄性白血病に対する同種造血幹細胞移植の前後に投与される可能性がありますが,その有効性及び安全性の情報は限られています。本研究では,このような患者さんでの効果や安全性を調べることを目的とします。
「FLT3 遺伝子変異を有する再発又は難治性の急性骨髄性白血病患者において,ギルテリチニブが同種造血幹細胞移植後成績に及ぼす影響」研究のためのヒストリカルデータ取得研究 2016 年1 月1 日から2017 年12 月31 日までに同種造血幹細胞移植が施行されたFLT3 遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病患者さんを対象 ギルテリチニブの使用状況を含めた臨床情報(年齢,性別,疾患,治療経過など)について,診療録をもとに匿名化した状態でデータベースに登録し,解析に用います。ギルテリチニブ非使用患者さんの治療成績を取得するための後方視的観察研究です。ギルテリチニブ発売前である,2016 年及び2017 年に同種造血幹細胞移植を実施された患者さんの治療成績を調査することが目的です。
非血縁者間性別不一致同種造血幹細胞移植における抗胸腺細胞グロブリンと非再発死亡・生存 2012 年1 月から2019 年12 月までの間に、当センターで骨髄バンクドナーより同種造血幹細胞移植を行った患者さん 日本造血細胞移植データセンターより提供された、個人情報がわからないように匿名化されたデータ(疾患、移植法、移植成績など)を用いて解析を行います。
新規免疫化学療法時代における同種造血幹細胞移植後再発B細胞性急性リンパ性白血病の検討 2010年から2020年にB細胞性急性リンパ性白血病 (ALL)に対して初回の同種造血幹細胞移植を行い、その後血液学的再発を認めた患者 関東造血幹細胞移植共同研究グループ (KSGCT)参加施設による多施設共同研究で、対象患者さんに対するベスポンサやビーリンサイトなどの新規免薬剤の使用についての調査を行い、移植後再発B細胞性ALLに対する至適治療法の確立を目指します。
二次性骨髄線維症の実態調査 2012年7月18日から2023年11月30日の期間に当科に通院、入院した二次性骨髄線維症(真性多血症や本態性血小板血症などの疾患から進展した骨髄線維症)の患者、その疑いのある患者、および類縁疾患の患者 日本血液学会の認定研修施設が参加する多施設共同研究。該当患者の診断、治療、経過などを登録し、その後1年に1回経過を報告する。二次性骨髄線維症の臨床像について、その実態を調査する。
臨床決断分析を用いた骨髄線維症に対する速やかなHLA適合移植とRuxolitinib使用後の移植の比較 骨髄線維症に対して同種造血幹細胞移植を行った16歳から65歳までの患者さん 適切なドナーさんがおり、移植適応の年齢の患者さんに対して、初めから移植を行うのがよいか、まずはRuxolitinibを使用して再発後に移植を行うのがよいか、様々な文献のデータを参考にしながらそれぞれの予後を比較します。
移植前呼吸機能低下症例における非再発死亡と至適ドナーソース 2016年1月から2020年12月の間に血液疾患に対して同種造血幹細胞移植を行った患者さんです。 血液疾患に対する同種造血幹細胞移植に関して、移植前の呼吸機能が低下した患者さんにおけるドナー幹細胞ソースが非再発死亡等の移植成績に与える影響を検証することを目的としています。
造血幹細胞移植後の女性の残存妊孕能の評価 2001年1月1日から2020年12月31日までの期間で自家または同種造血幹細胞移植を受けた16歳以上43歳未満の女性患者さん 既に移植した患者さんの病気や移植に関して個人情報を特定できない形でデータベースに登録されている情報を用いて統計解析を行い、移植後の妊孕性について調査します。妊孕性に関するデータについてはに二次調査を行い診療録より情報を収集します。
移植前肝障害患者の移植後予後・合併症と治療選択 2010年1月から2020年12月までの期間で、全国の日本造血細胞移植データセンター、日本造血細胞移植学会の参加施設で同種造血幹細胞移植を受け、データの研究利用に同意いただいている患者さんです。 対象となる患者さんのデータセンター登録情報をもとに、移植前肝障害の有無、移植方法、その後の合併症や経過について解析を行います。
造血幹細胞移植後非感染性肺合併症に関する後ろ向き観察研究 2011 年から2022 年までに当院で非感染性肺合併症の治療を受けた患者様 当院において非感染性肺合併症の治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに治療のデータを選
び、疾患の経過状況ついて調べます。
血液疾患患者におけるバンコマイシン投与時の薬物血中濃度モニタリングに関する研究 2007年1月から2022年12月までの期間で、当科で造血幹細胞移植や急性白血病に対する化学療法を受けた後に、発熱性好中球症や血流感染症に対してバンコマイシンの投与を受けられた患者さん 対象となる患者さんのカルテを確認し、ご年齢・性別などの患者さんの背景、治療方法(移植の方法や化学療法の内容)、バンコマイシン開始後の発熱性好中球減少症や血流感染症の経過、薬剤による副作用、薬物血中濃度などの診療情報を収集します。
同種移植後サイトメガロウイルス(CMV)感染症に対する先制攻撃治療(Preemptive therapy)戦略の実態調査 2007年1月から2021年6月までの期間で、当科で同種移植を受けた患者さん 移植後サイトメガロウイルス感染症に対するPreemptive therapy戦略下における抗ウイルス薬の使用、有害事象に関する情報を収集し、コストの検討も行い、その実態を把握します。また、サイトメガロウイルス感染症発症やコストに影響を与える背景因子を検討します。
移植前処置にアレムツズマブを用いたハプロアイデンティカルドナーからのHLA不適合移植についての後方視的検討 2015年12月から2023年2月までに、当科で造血器疾患に対して、アレムツズマブ(マグキャンパス)を用いたHLAが半分適合した血縁ドナーさんからのハプロ移植を施行した患者さん HLAが半分適合した血縁ドナーさんからのハプロ移植は現在非常に増えている移植方法で、当科ではアレムツズマブを移植前処置に用いてハプロ移植を行っています。移植時の移植片対宿主病(GVHD)予防法などを含め依然検討を続けるべき点は多く、これまでに我々2施設で行われたハプロ移植を振り返って検討することは、今後のさらなる移植成績改善につなげることができると考えています。当科で行われている同種移植については移植施行時の同意取得に基づいて、関東造血幹細胞移植共同研究グループデータセンター並びに日本造血細胞移植データセンターに移植に関連する情報やその後の経過を匿名化し登録しています。今回はそのデータに基づいて、アレムツズマブを移植前処置に用いたハプロ移植の成績の解析を行います。
血液疾患患者におけるSARS-CoV-2感染症重症化因子に関する後方視的観察研究 自治医科大学附属さいたま医療センター血液科で過去に血液悪性腫瘍もしくは、血液内科の特有の疾患と診断された患者さんで、新型コロナウイルス感染症に罹患した方 カルテから診断名、検査結果、使用薬剤、治療内容などの情報を収集して調査票を作成し、藤田井医科大学研究事務局へ郵送します。研究代表機関である藤田医科大学にて集計され、重症化するリスク因子などについての解析が行われます。
アレムツズマブを前処置に用いた再生不良性貧血に対する同種造血幹細胞移植 当科で2013年5月から2023年8月までに再生不良性貧血に対して、アレムツズマブ(商品名:マブキャンパス)を用いて同種造血幹細胞移植を施行した患者さんの臨床情報を収集させていただきます。 重症再生不良性貧血の治療方法として同種造血幹細胞移植は有効な治療手段です。移植前に行う前処置では患者由来、ドナー由来双方のリンパ球を抑制する必要があり、これまではリンパ球のなかのTリンパ球のみを抑制する抗胸腺細胞抗体(サイモグロブリン)が使用されることが多かったのですが、慢性移植片対宿主病の頻度などの点から改善の余地がありました。リンパ球をTリンパ球以外にも広範に抑制するアレムツズマブを用いた移植により治療成績がさらに向上する可能性があり、現在当科ではHLA適合ドナー、不適合ドナーいずれをドナーとする場合でも再生不良性貧血に対する同種移植ではアレムツズマブを前処置に用いて行っています。今回このような移植を後方視的に解析し、その有効性を検討します。当科で行われている同種移植については移植施行時の同意取得に基づいて、関東造血幹細胞移植共同研究グループデータセンター並びに日本造血細胞移植データセンターに移植に関連する情報やその後の経過を氏名等の代わりに符号を付けて登録しています。今回はそのデータに基づいて、アレムツズマブを移植前処置に用いた再生不良性貧血に対する移植の成績の解析を行います。
初発時急性転化期の慢性骨髄性白血病とPhiladelphia染色体陽性急性リンパ性白血病の同種移植成績の比較検討 2002年1月から2021年12月の間に、日本造血細胞移植データセンターの移植登録一元管理プログラムに登録している移植施設で、初発時急性転化期の慢性骨髄性白血病とPhiladelphia染色体陽性急性リンパ性白血病に対して、初回の同種移植を行った16歳以上の患者さんです。移植前にチロシンキナーゼ阻害薬で治療を行った方のみを対象とします。 慢性骨髄性白血病は慢性期、移行期を経て急性転化期へ進展しますが、初めから急性転化期と診断される場合もあり、Philadelphia染色体陽性急性リンパ性白血病と臨床像が似ています。日本では好中球FISH(fluorescence in situ hybridization)検査を行って鑑別することが一般的ですが、海外ではあまり普及した方法ではありません。両疾患とも化学療法を行った後、同種移植を行うことが推奨されていますが、類似するこの2つの疾患で移植成績に差があるかは明らかでありません。移植成績の違いを明らかにすることで、好中球FISH検査により初診時に2つの疾患を鑑別することの意義を示すことができると考えられます。
同種移植後に発症するフサリウム症の臨床的特徴と予後予測因子 2006年1月から2021年12月の間に、同種または同系ドナーより造血細胞移植を実施され、全国調査に登録された方のうち、フサリウム症(真菌感染症の一つです)を発症した患者さんです。 本研究では同種移植後のフサリウム症の臨床的特徴、予後予測因子について検討します。フサリウム症を発症された患者さんに関するより詳細な情報を二次調査票を用いて収集し、データベースに登録されているデータ(特定の個人を識別することができないよう研究用の符号が付けられている。)とともに研究に用います。
ハプロ移植の種別による性別不一致同種造血幹細胞移植成績の比較 当センターで同種造血幹細胞移植を行った患者さんのうち、以下の条件を満たす方。

・2012年〜2021年に初回の移植を受けた方。
・男性。
・HLA半合致のドナーさんからの移植。
・ドナーさんからの提供方法が骨髄もしくは末梢血幹細胞。
・移植の手法が移植後シクロホスファミド、抗胸腺細胞グロブリン、アレムツズマブのいずれかである。
・移植の対象となった病気が急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、成人T細胞性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患のいずれかである。
・最終の受診日が判明している。
・患者さん、ドナーさんの性別が判明している。
・移植の際にシクロスポリンもしくはタクロリムスを使用している。
日本造血細胞移植データセンターより提供された、特定の個人を識別するための情報が取り除かれ加工されたデータ(疾患、移植法、移植成績など)を用いて解析を行います。
急性移植片対宿主病のプロファイルが慢性移植片対宿主病の発症に与える影響に関する検討 2010年1月から2021年12月までに、当センターで造血器悪性腫瘍(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫)に対して同種造血幹細胞移植を行った患者さん 日本造血細胞移植データセンターより提供された、個人情報がわからないように匿名化されたデータ(疾患、移植法、移植成績など)を用いて解析を行います。
次世代シークエンスを用いた血液腫瘍に対する移植後再発機序の解明 2007年4月1日から2027年3月31日までの期間で、当科で同種造血幹細胞移植が行われた患者さんのうち、「白血病、リンパ腫などに対する腫瘍特異的免疫療法・薬物療法開発」の研究で保存され、将来的に計画された遺伝子解析を含むすべての医学研究への利用についても同意をいただいた患者さん。 白血病や悪性リンパ腫などに対して同種移植が行われた方の腫瘍細胞の遺伝子異常やRNAの発現などの解析を行います。腫瘍細胞の遺伝子異常を調べるにあたって、比較のために正常細胞の遺伝子データも取得します。
2回目の同種移植における移植前処置が非再発死亡に与える影響 2003年1月から2019年12月の間に、日本造血細胞移植データセンターの移植登録一元管理プログラムに登録している移植施設で、急性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、成人T細胞白血病/リンパ腫に対して、2回目の同種移植(ドナーさんから骨髄などの造血幹細胞の提供を受ける治療)を行った16歳以上の患者さんです。 同種移植後に再発した血液悪性腫瘍に対して根治を目指して2回目の同種移植を行うことがあります。その場合、移植の合併症で亡くなられる方が1回目の移植と比べて多いことが知られています。移植前に使用する強力な抗癌剤や放射線照射(前処置)を1回目の移植より弱いものにすることで、移植の合併症により亡くなる方が減らせる可能性があります。今回の研究では日本造血細胞移植データセンターのデータを使用して、2回目の移植を受けたかたの前処置の違いにより、移植の合併症で亡くなる危険性がどの程度変化するかを解析します。これにより今後2回目の移植を行うにあたって適切な前処置が選択できるようになる可能性があります。
慢性期慢性骨髄性白血病の移植における移植前治療効果と診断時病期の影響 2002年1月から2022年12月の間に、日本造血細胞移植データセンターの移植登録一元管理プログラムに登録している移植施設で、慢性骨髄性白血病に対して初回の同種移植を行った16歳以上の患者さん チロシンキナーゼ阻害薬が登場したことで慢性骨髄性白血病の予後は大きく改善しましたが、未だに移植を必要とする患者さんがいます。慢性骨髄性白血病の病期は慢性期、移行期、急性転化期に分けられ、移植前に慢性期である患者さんの移植成績が良いとされています。しかし慢性期の中でも、治療効果の深さには差があり、どのくらいの病状で移植に臨むのがよいか明らかではありません。また移植に至る経過も患者さんによって様々であり、どの病期で診断されたかによって、移植前の病状コントロールの目標が異なる可能性があります。本研究では日本造血細胞移植データベースを用いて、慢性期の慢性骨髄性白血病の移植における、移植前の病状や診断時の病期の影響を調べます。
日本造血細胞移植データセンターから情報提供を受けます。情報の種類は、患者さんと疾患の情報(年齢、性別、診断時・移植前病期など)、ドナーさんと移植に関する情報(使用薬剤、HLAアリル一致度、前処置など)、移植前後の経過に関する情報(生死および生存確認日など)です。
HLA一致ドナーからの同種造血細胞移植において、性別不一致の影響は患者年齢によって異なるか? 2007年1月から2022年12月の間に、日本造血細胞移植データセンターの移植登録一元管理プログラムに登録している移植施設で、急性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、成人T細胞性白血病・リンパ腫に対して、HLA一致の血縁または非血縁のドナーさんから初回の同種移植を行った患者さんです。 同種造血細胞移植は血液のがんに対する根治的な治療法として確立されている治療法ですが、移植患者さんには移植片対宿主病(GVHD)など様々な合併症のリスクがあります。このような合併症や生存に影響を与える危険因子として、患者さんやドナーさんの年齢、病気の種類やリスク、HLA が一致していないドナーさんからの移植、非血縁のドナーさんからの移植などが報告されていますが、これらの危険因子の中で、女性のドナーさんから男性の患者さんへの移植(FtoM移植)は慢性GVHDの発症や死亡のリスク因子となりうることが近年報告されています。しかし、このような影響は前処置や移植に用いる細胞の種類、GVHD予防法の種類によっては認められないとの報告もあり、FtoM移植の影響が移植患者さんの年齢によって異なるかについても明らかではありません。本研究では、日本造血細胞移植データベースを用いて、HLA一致の血縁または非血縁のドナーさんからの同種造血細胞移植における、患者さんの年齢グループ毎でのFtoM移植の影響を調べます。
この研究は日本造血細胞移植データセンターから情報提供を受けて実施します。情報の種類は、患者さんおよびドナーさんの年齢や性別、移植適応となった原疾患の種類と移植時の状態、移植前全身状態に関わる情報、ドナーさんの種類、前処置方法やGVHD予防法、合併症の有無とその治療および結果、最終転帰などです。
FLT3-ITD陽性急性骨髄性白血病における同種移植前後のMRD残存と予後との関連性 FLT3-ITD(FMS-like tyrosine kinase3-internal tandem duplications)遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)と診断され、2014年1月1日〜2022年12月31日の間に当院血液科で造血幹細胞移植を受けられた方のうち、16歳以上の方 FLT3-ITD変異を有するAMLは、寛解持続期間が短く、再発率も高いことが知られています。近年、FLT3-ITD陽性AMLに対して、造血幹細胞移植後に維持療法を行うことで長期予後を改善することが示唆されています。しかし、どのような患者さんに対して維持療法を行うのが最も有用なのかははっきりしていません。維持療法の適応を考えるうえで、移植前後における微小残存病変(minimal residual disease, MRD)と予後との関連を、関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT)における多施設共同研究として調査することにしました。本邦で保険収載されているMRD検査は、AMLで発現率が高いことが知られている、血液中のWT-1(Wilms Tumor 1)遺伝子定量検査です。本研究では、造血幹細胞移植前後のWT1定量値が、患者さんの長期予後と関連するかどうかを評価します。患者さんのカルテに記載されている、WT-1定量値の情報を収集して解析する研究です。患者さんに新たに採血等のご負担をいただくことはありません。
希少白血病の移植成績を検討する多施設共同観察研究 2010年1月〜2023年12月の間に、芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍、または、急性未分化白血病、または、系統不明な急性白血病分類不能型と診断され、初回同種造血幹細胞移植をうけた患者さん 芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍や系統不明な急性白血病の治療は血液がんの中でも非常にまれな疾患であり、治療が効きにくいことが知られています。統一された治療法はなく、急性リンパ性白血病や急性骨髄性白血病に用いられる治療法を、病院毎、患者さん毎に選んで行っているのが現状です。また、これまでの研究からは、同種造血幹細胞移植を行うことが有効であると言われていますが、どのような条件で移植を行えばより効果的かは分かっていません。そこで、この研究では、移植前に行われた治療や、患者さんの移植前の状態、ドナーさん、移植後の合併症などの実態を詳しく把握し、今後の移植治療に役立てることを目的としています。診療録から情報を収集して、移植条件や治療成績について検討します。これまでの診療で得られた情報を用いますので、研究対象の方のご負担になることはありません。
同種造血幹細胞移植後リンパ増殖性疾患に関する二次調査研究に関する研究 2005年1月1日から2022年12月31日までに同種移植を施行された16歳以上の方が対象です。その中で、同種造血幹細胞移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)と診断された方についてさらに調査を行います。 この研究に使用する情報として、診療情報から項目4に記載する情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。
希少白血病の移植成績を検討する多施設共同観察研究 2010年1月〜2023年12月の間に、芽球形質細胞様樹状細胞腫瘍、または、急性未分化白血病、または、系統不明な急性白血病分類不能型と診断され、初回同種造血幹細胞移植をうけた患者さんを対象とします。 診療録から情報を収集して、移植条件や治療成績について検討します。これまでの診療で得られた情報を用いますので、研究対象の方のご負担になることはありません。
乳癌/卵巣癌既往があるAML・ALL・MDS患者における同種移植成績及び移植後のHBOC関連癌再発/発症リスクに関する検討 二次調査では、乳癌その他のHBOC関連癌の既往があり同種移植を受けた患者さんを対象とします。 遺伝子解析が広く行われるようになるにつれて、血液疾患に対して造血幹細胞移植を受ける患者さんのなかに偶発的に遺伝性乳癌卵巣癌症候群(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome: HBOC)がみつかることが増えてきています。造血幹細胞移植は、治療自身が移植前処置やGVHDによる細胞障害及び移植後の免疫低下により二次癌の発生リスクに寄与することが知られていますが、HBOCのようにもともと癌の発生リスクが高い患者さんに与える影響については未だ分かっていません。この研究では、HBOCの患者さんにおける同種移植後の発がんリスクの評価と、移植前後のHBOC関連腫瘍の治療及び予防に関する課題を検討することを第一の目的としています。検討を通じて、これらの背景をもつ患者さんに対する適切な移植方法を検討し、予後の改善を目指すことが最終的な目的です。なお、この研究では、同種移植を行う際に同意いただいた日本造血・免疫細胞療法学会(JSTCT)/日本造血細胞移植データセンター(JDCHCT)が実施する「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」の移植登録一元管理プログラム(TRUMP)データを元に、患者主治医への二次調査を行います。追加での遺伝子解析等は行う予定はありません。
急性骨髄性白血病同種移植後維持療法の臨床的意義 2019年1月1日〜2024年10月31日の間に造血幹細胞移植を施行されたFLT3変異陰性AMLの方のうち、維持療法群は適格規準をすべて満たし、かつ除外規準のいずれにも該当しない方を対象とします。 2019年1月1日〜2024年10月31日の間に造血幹細胞移植を施行されたFLT3変異陰性AMLの方の必要なデータをKSGCTのデータベースから抽出し、不足した情報はカルテから収集します。不足した情報は、各施設の研究責任者および研究分担医師などが、症例調査票をもとに収集項目を記入して、研究代表者に郵送します。
同種移植前6番染色体短腕欠損が移植後アウトカムに与える影響に関する移植ドナー別の検討 2010年1月から2022年12月までに、当センターで造血器悪性腫瘍(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、慢性骨髄性白血病、多発性骨髄腫)に対して同種造血幹細胞移植(同種移植)を行った患者さん 日本造血細胞移植データセンターより提供された、個人が識別できない形へ加工されたデータ(疾患、移植法、移植成績など)を用いて解析を行います。
収集する情報:移植時の年齢、性別、治療の対象となった疾患名、移植方法、
移植片対宿主病発症の有無・重症度およびそれに対する治療内容、治療経過など。
移植前にルキソリチニブを投与した場合でも、骨髄線維症の予後予測に既存のスコアリングは有用か? 2014年1月1日〜2022年12月31日の間に当センター6A病棟に入院され、骨髄線維症に対して造血幹細胞移植を受けられた16歳以上の方を対象とします。 研究の目的は、造血幹細胞移植を行う前にルキソリチニブ(ジャカビ)を投与した患者さんの予後を予測するために、DIPSS (Dynamic International Prognostic Scoring System)やDIPSS-plusを用いることができるかを明らかにすることです。日本造血細胞移植データセンターの移植登録一元管理プログラムから提供される情報を解析する研究です。患者さんに新たにご負担をいただくことはありません。
同種移植後のサイトメガロウイルス再活性化とダサチニブの関連 2007年1月から2023年3月の間に自治医科大学附属さいたま医療センター血液科、自治医科大学附属病院血液科で急性リンパ性白血病と慢性骨髄性白血病に対して同種造血幹細胞移植を行った患者さんです。 本研究は、急性リンパ性白血病や慢性骨髄性白血病の治療で使用するチロシンキナーゼ阻害薬の一つであるダサチニブが同種移植後のサイトメガロウイルス感染のリスクとなりうるか検証するものです。当科で行われている同種移植については移植施行時の同意取得に基づいて¬関東造血幹細胞移植共同研究グループデータセンターならびに日本造血細胞移植データセンターに移植に関連する情報やその後の経緯を氏名等の代わりに符号をつけて登録しています。今回はそのデータに基づいて、ダサチニブ使用歴のある患者さんとない患者における移植後のサイトメガロウイルス感染の解析を行います。
同種造血幹細胞移植後の非感染性脳炎・脳症に関する研究 2012年1月〜2022年12月に同種造血幹細胞移植を行い、TRUMPデータベースに登録された, 16歳以上の患者様. ただし, 全国調査登録データの研究利用に不同意の方は除きます.  日本造血・免疫細胞療法学会(JSTCT)/日本造血細胞移植データセンター(JDCHCT)で行われている「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」(以下, 全国調査)に登録いただき, 移植登録一元管理プログラム(以下, TRUMP)へ移植データを登録された患者様を対象に, 非感染性脳炎・脳症の発生頻度やリスク因子, 治療内容, 予後を明らかにする研究を行います. 全国調査で収集されたデータに加えて, 中枢神経合併症を発症された患者様を対象に, データベースに登録されていないより詳細な中枢神経合併症の情報を調査する「二次調査」を行い, 研究を行います. 二次調査は全国調査参加医療機関の内, 本研究へ参加される医療機関で行われ, JDCHCTに調査内容が集められた後, 匿名化の上, 大阪公立大学へ提供されます.