診療グループ

General Medicine

診療

現在の少子化社会で求められている外来診療は、以前とは違い、質の高い、幅広い医療提供になってきています。このことは、医療の細分化により、より高度な医療が可能になるというメリットがありますが、専門外の知識や手技が不十分になるというデメリットも出てきます。特に、小児は発育・発達の過程にあるので、それを総合的に評価し、判断できる力がすべての小児科医に求められます。また、ある臓器の疾患が他の臓器の疾患と関連している、あるいは1つの原因ではありますが、いろいろな臓器に障害がおこる疾患が小児科領域には数多くあります。このため、1つの専門領域に偏らず、総合的に診ることが重要になってきます。『総合的に診ることは一般的というのではなく、それ自身が専門性を有している』ことになるのです。自治医科大学とちぎ子ども医療センターには、「小児専門診療部」とは別に「小児総合診療部」が設置されています。

診療実績

総合診療部では、午前中の総合診療部外来と午後の急患対応を行っています。小児科専門医がそれぞれの専門診療部と兼務で診療を行っています。近年、頭痛、腹痛や倦怠感などの不定愁訴を主訴とした症例や発達障害児の受診者数は著明に増加しているのは、特記すべき事項です。

小児科の診療では常に総合的判断を必要とするため、総合診療部で問題を把握し、適切な初期治療、あるいは検査を実施し、必要に応じて、病棟や各専門診療部に振り分ける場合と、総合診療部外来で診療後、地域かかりつけ医に逆紹介する場合があります。

研修内容

  1. 総合診療部は、その臨床的指導には「小児専門医」の資格をもった医師があたります。スタッフは「専属医」と「各専門診療医」の合同で構成されています。これにより、専門診療医とのコンサルトも可能で、小児専門医としての総合力を向上できる利点があります。
  2. 問診や診察から的確に鑑別診断を考え、必要な検査を行なうという、診療の基本を研修します。肺炎、気管支喘息、胃腸炎による脱水、種々のウイルス性発疹症などの患者も数多く来院されますので、高度医療機関で研修しながら、小児科領域で頻度の高い疾患の研修も可能です。