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医療安全の取り組み

医療安全の取り組み

私たちは患者のみなさまへ安全で質の高い医療を提供するために全力を挙げています。
職員からのインシデントアクシデント報告数は医療安全文化の指標とされていますが、当センターでは令和4年度は21,597件の報告がありました。 軽微なヒヤリハット報告がほとんどですが、医師からも1,167件報告されています。2012年7月1日の読売新聞「病院の実力」にも掲載され、当センターは全国一の報告数でした。職員全員への医療安全文化・報告文化の表れと考えています。
また、日本医療機能評価機構発行の患者安全推進ジャーナルNo29にも、当センターの医療安全に対する取り組みが掲載されました。

医療安全について

どうして今、医療安全が叫ばれているのですか
医療安全は患者のみなさまの安全そのものであり、医療の本質に関わるものです。
さいたま医療センターではどうして医療安全に重点を置いているのですか
私たちはセンターの理念と基本方針のなかで、
  1. 患者中心の医療:患者の皆様を尊重し、開かれた安心できる医療の提供
  2. 安全で質の高い医療:チーム医療を推進し、安全で質の高い医療の提供
を掲げ、職員一同、医療の質の向上と安全の確立に重点を置いています。
医療安全管理指針とは
医療安全推進のための各部門の取り決め等を一冊にまとめた医療安全管理指針を作成し、職員に周知徹底しています。
医療安全管理指針
約0.9MB
医療安全管理指針をご覧になりたい方は、PDFファイルのアイコンをクリックするとダウンロードすることができます。
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医療安全・渉外対策部について

医療安全・渉外対策部とは
平成28年4月より、医療安全管理室、渉外対策・保安支援室、高難度新規医療技術評価室で構成されています。医療安全管理、患者相談及び医療行為に起因する苦情等の対応をしています。
医療安全・渉外対策部のメンバーは
医療安全・渉外対策部は、齊藤部長(医師)が統括し、亀森副部長(メディエーター・医療安全担当・看護師長)が担当しています。
医療安全管理室は8名(室長:齊藤(医師)、室長補佐:大庭(看護師長)、副薬剤部長:大塚(兼)、主任看護師:土師、事務:田村、医薬品安全管理責任者:長谷部(兼)、医療機器安全管理者:百瀬(兼)、医療放射線安全管理責任者:真鍋(兼))が担当しています。
渉外対策・保安支援室は、専任3名(室長1名、室長補佐1名、主査1名)が担当しています。
高難度新規医療技術評価室は、室長1名、事務1名が兼務しています。
医療安全管理室の活動は
インシデントアクシデント報告の収集と、それに基づいた対策を行っています。
安全巡視…毎週金曜日、医療安全管理室のメンバーでセンター内を巡回し、安全対策が守られているかなどの確認をおこなっています。
医療安全新聞...様々な事故防止対策や医療安全に関する情報を、センター内職員で共有するために月一回発行しています。

医療安全管理委員会について

医療安全管理委員会とは
医療の安全に関わる対策や職員の教育などを検討する委員会で、毎月開催されています。

医療安全推進担当者(リスクマネージャー)について

医療安全推進担当者とは
医療安全に関する情報収集や対策の実施などの実働部隊として、各部署や部門に1~2名配置されています。
医療安全推進担当者会議とは
毎月1回医療安全推進担当者が集まり、職種を超えた横断的な事故防止策の検討や情報の交換を行っています。

具体的な医療事故防止対策について

患者バーコード認証システムとは
入院中は、点滴・輸血・採血・内服薬・処置の際、患者誤認防止のためPDAによる患者バーコード認証システムで照合しております。このシステムは、リストバンドのバーコードと点滴などのバーコードをPDAで照合し、それが正しいかどうかを判断するものです。
その為、就寝中やお休みの場合でも、同様に照合させていただきます。
また、安全性を高めるために、皆様に名乗っていただくことも併用してまいりますので、ご理解とご協力をお願いします。

認証システム
外来では、お名前と共に生年月日をうかがっております。
ご理解とご協力をお願いします。
安全な手術のためには
麻酔科では、術前外来を行うと共に、麻酔科医と手術室看護師による術前訪問を実施しています。また、手術室入室から手術開始までにお名前や手術部位を患者のみなさまと共に確認しています。
さらに、左右の取り違い防止のために、手術前に手術部位に目印(マーキング)を行っています。
安全な輸血のためには
輸血部ではコンピューターによる患者と輸血の照会システムを取り入れています。また、実施するまでには医師と看護師、また2名の看護師によるダブルチェックを行っています。
安全な薬物治療のためには
コンピュータによる誤処方の防止とともに、抗腫瘍薬などの重要薬剤は2名の医師による確認と薬剤師によるダブルチェックを行っています。更に、病棟だけでなく中央部門にも薬剤師を配置して、薬物のインシデント防止に取り組んでいます。
安全な検査の実施のためには
造影剤を使用する検査や内視鏡検査などは、必ず医師から検査の内容や危険性を説明し、患者のみなさまの同意のもとで行われています。具合の悪くなった患者のみなさまへの処置体制も整備されています。
転倒や転落の予防対策は
入院時にはチェックリストを使用して転倒・転落の危険性があるかどうかの判断を行い、適切な対策が取れるようにしています。
中心静脈穿刺ガイドラインとは
中心静脈穿刺は臨床の場において高カロリーの輸液や検査等で広く行われている手技です。私たちは合併症の防止のためにガイドラインを作成し、中心静脈穿刺術技術認定医制度も導入しています。
針刺し事故防止のためには
患者のみなさまに使用した注射針などによる職員の針刺し事故を防止することは、職業感染対策のために重要です。感染対策委員会では、誤刺防止機能付きの器具の導入を積極的に進めています。
安全な医療機器使用のためには
臨床で使用することの多い輸液ポンプなどについては、職員に対し臨床工学技士や認定看護師による勉強会を実施しています。また、臨床工学技士による巡視も行っています。
クリニカルパスとは
検査や治療ごとに予め決められた手順にしたがって治療を行う「クリニカルパス」は、情報の共有化や安全確保のために有用とされています。私たちは「クリニカルパス」を積極的に導入しています。

医療事故発生時の対応について

患者のみなさまとご家族への対応は
私たちは、人命を最優先に最善を尽くします。
そして、速やかに事実を分かり易く説明します。尚、原因が明らかでない場合は、原因が判明し次第、説明をします。
インシデントアクシデントレポートとは
全職員は過失の有無に関らず、医療に関わる場所での全過程で発生した人身事故(障害)を全てインシデントアクシデントレポートとして医療安全管理室に報告することが義務付けられています。レポートは再発防止につなげるためのものであり、提出することで不利益を被る事はありません。
当センターでのインシデントアクシデント報告数の年次推移をお示しします。
インシデントアクシデント報告
再発予防策は
重大事故やそれに至る危険のある報告、同様の事故が発生する可能性のある報告については、その都度、事例検討会を開催し、再発防止に繋げています。

情報の公開について

診療情報の開示について
当センターでは、患者のみなさまやご家族(法定代理人・実質的にお世話されているご親族・これに準ずる方)からのご希望があった場合、個人情報保護法に則りプライバシーを十分に考慮した上で診療情報の開示を行っております。手続きが必要となりますので、直接医事課窓口までお申し出ください。
インフォームドコンセントとは
手術や検査を実施する前や病状については、担当医が責任を持って説明し、患者のみなさまやご家族の方の十分なご理解を得た上で診療が行われます。インフォームドコンセントは単に「説明と同意」ではなく「十分な説明を受け、よく理解した上での同意」です。
医療安全新聞とは
センター内職員に対し、様々な事故防止対策や他施設で起こった事故を教訓とするための情報を医療安全新聞として月一回発行しています。

講習会・講演会について

医療安全の講習会は
医療安全推進担当者会議などで医療現場のニーズを把握し、適宜行っています。(人工呼吸器、輸液ポンプ、自動除細動器、など)
医療安全の講演会は
外部講師による講演会や、センター内の安全活動の発表会などを開催しています。

医療安全推進月間について

医療安全に対する意識を高め、全職員一丸となることが目的です。
毎年11月を医療安全推進月間とし、テーマを決めて、それにあわせた活動を行っています。

医療安全文化調査について

医療安全文化調査について
医療安全文化とは、「医療に従事する全ての職員が、患者さんの安全を最優先に考え、その実現を目指す態度や考え方およびそれを可能にする組織のあり方」と定義されています。
また、医療機関が良好な医療安全文化を醸成すると、医療チームの能力が高まり、コミュニケーションエラーが減り、医療の質が高まること等が報告されています。
医療安全文化調査を用いて、医療安全文化を定量的に測定し、院内の現状を把握するとともに医療安全文化の醸成に活用します。
2021年度に第1回医療安全文化調査(日本医療機能評価機構)を実施しました。
結果をご参照ください。
2021年医療安全文化調査結果報告
約2.6MB
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医療安全のための患者のみなさまへのお願い

【患者参加型の医療安全について】
医療の安全を高めるには、患者・ご家族のみなさまのご協力が必要です。
ぜひみなさまからも積極的に医療者と対話いただき、お互いに理解を深め、チーム医療としてよりよい診療となるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
医療安全は患者のみなさまの協力が必要です。
当センターでは患者誤認防止のために、様々な場面で患者のみなさまご自身に名乗っていただくことがあります。外来受付や検査部門、病棟でお名前を伺うことが多くあると存じますが、安全のためにご協力をお願いいたします。
手術を予定されている方へ
服用されているお薬の中に血が止まりにくくなる成分が入っている場合、手術の前に中止する必要が出てきます。他の病院で処方されているお薬を含め内服薬がある場合は、外来受診時に持参していただき主治医にお問合せください。
検査を受けた方へ
実施した検査結果について、医師よりご説明いたしますが、ぜひみなさまの方からもご確認し、十分な説明をお受けいただきますようお願いいたします。

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